日本のモニターブランド「JAPANNEXT」から240Hz出力に対応した24インチフルHDのゲーミングモニターが登場しました。
240Hzのぬらぬらとした滑らかな動きは圧巻で、他には変え難い喜びを味わうことができるモニターです。
また、sRGBを100%カバーしているため、ゲームだけでなく、写真編集や動画編集などデジタルデータを活用したグラフィック用途でも使用することができます。
合わせて本モニターの特徴は圧倒的なコスパ。
2024年7月現在27,000円程度で販売されており、同クラスの映像スペックを持つ24インチ・フルHD・240Hz対応モニターと比較するとかなりお買い得な印象です。
必要なところはしっかりコストをかけて、不要なところはガッツリ削っているモニターの印象です。
実際に使用してみた感想を、メリットデメリット含めてレビューしていきますので、コスパの良い240Hzモニターを探している方はぜひ読み進めてください。
JAPANNEXTさんから「JN-245VG240FLFHDR」をお借りしてレビューします。
JN-245VG240FLFHDRの仕様・特徴をレビュー
まず、本製品の仕様や特徴、JAPANNEXTというブランドのこと、デザインなどを紹介していきます。
仕様と特徴について
- 商品名、型番:JN-245VG240FLFHDR
- 画面サイズ:24.5インチ
- 解像度:1920×1080(フルHD)
- パネル種類:VA系
- 表面処理:非光沢
- 表示色:10.7億色 sRGB100%
- リフレッシュレート::240Hz(HDMI、DisplayPort両方対応)
- 応答速度:1ms(MPRT)、5ms (GtoG)
- スピーカー:有り(3wx2)
- ヘッドホン出力:有り(3.5mm)
- サイズ・重量:高408mmx幅557mmx奥行150mm、約3.0kg
- VESAマウント:対応【75x75mm(M4 × 8mm)】
モニターのサイズは、ゲーミングモニターとして最も使いやすいと言われる24.5インチです。
大きすぎず小さすぎず、ゲーム画面全体を視線を動かさずに把握できることから重宝されるサイズ感ですね。デスクの大きさを問わず置けるタイプなので、どんな環境にも馴染みます。
液晶パネルは、VAパネルを搭載しています。
VAパネルはTNパネルと比較してコントラストが高く色彩表現に優れています。
合わせて黒(ブラック)をきちんと黒で表現してくれるのも特徴で、ゲーミングだけでなく写真や映画などの鑑賞にも適しています。
IPSパネルと比較するとVAパネルは視野角が狭いと言われますが、JN-245VG240FLFHDRは上下左右178度をカバーしており、視野角の狭さでストレスを感じることはありません。
JN-245VG240FLFHDRの最大の特徴は240Hzのリフレッシュレートに対応していることです。
240Hzのリフレッシュレートというのは、画面に映る映像を1秒間に240回切り替える事ができることを言います。
2023年現在、一般的なゲーミングモニターのリフレッシュレートは144Hzです。
144Hzあれば画面はスムーズに動きストレスを感じることはありませんが、240Hzだと自然界を見ているのと変わらないうような次元でヌルヌルとなめらかな映像を表現できます。
合わせてJN-245VG240FLFHDRでは1.0msの応答速度をカバーしています。
1.0msの応答速度は、ゲーミングモニターの中で早い部類に入ります。ゲーミングモニターにおいて、応答速度は早い方が有利です。
応答速度は、画面の色が切り替わるのにかかる時間を指しますが、応答速度が遅いと、残像が残ってプレイに影響が出てしまうんです。
JAPANNEXTというブランドについて
今回紹介するモニターはJAPANNEXT社のモニターです。
JAPANNEXT社は千葉県に本社を持ち、製品開発、カスタマーサービス、物流等を国内で行うジャパニーズモニターブランドです。
2016年にスタートした新しいブランドであるため知名度は低いものの、先見性と技術力はずば抜けており次世代の技術を採用したモニターを次々と開発販売しています。※会社創業は2006年
以下は発売実績のトピックです。
- 2017年2月:世界初の65型4K曲面モニターを発売
- 2018年8月:日本国内市場で初のUWHD 200Hz対応ゲーミングモニターを発売
- 2021年11月:日本企業として初のHDMI2.1対応の4Kゲーミングモニターを発売
合わせて、コスパがめちゃくちゃ良いモニターを作るのもJAPANNEXTの特徴だと感じています。
JN-245VG240FLFHDRの使用感をレビュー
続いて、実際にJN-245VG240FLFHDRを使用した感想をレビューしていきます。他のモニターとの比較も含め、メリット・メリットを紹介していきましょう。
240Hzの滑らかさは圧巻。負けをモニターのせいに出来なくなった!
本モニターを語る上でまず外せないのが240Hzという映像表示スペックです。
最近のゲーミングPCはグラフィック性能が上がり、ゲームによっては200fps以上のフレームレートを叩き出せるものも増えてきました。
しかしモニター側の性能が200Hzに対応できず、泣く泣くモニター性能に合わせて遊んでいるユーザーも多いはずです。
実際JN-245VG240FLFHDRを使用して200FPS以上をモニターで映し出してみると、これまで使用していた144Hz、165Hzのモニターとは全く違う次元の滑らかさを体感できます。
私自身、100FPS以上の表示ができればゲームでストレスを感じることはないと思ってましたが、それは200越えをの領域を知らなかったから言えていたようです。
これまでゲームで負けてもリフレッシュレートが弱いモニターのせいにしていましたが、モニターのせいに出来なくなりました
240Hzって60Hz、120Hz、144Hzとどれくらい違うのかをチェックしてみた
240Hzが異次元の滑らかさだとお伝えしましたが、ここで一つ疑問が生じます。
これまで144Hzクラスのモニターでも十分に満足していた訳で、なんとなく240Hzという数字に騙されているだけじゃないのか?という疑問です。
実際に視野的に滑らかさがどの程度変わるのかを検証すべく、モニターを2枚並べて検証。
左の「JN-245VG240FLFHDR」は240Hz固定、右側のモニターは60Hz、120Hz、144Hzに設定を入れて、フォートナイトを2枚のモニター両方で映るような配置にしてゲームをプレイしてみました。
結果として、240Hzと60Hzと比較すると、当然ですが全く違うことが確認できました。
120Hz、144Hzとの比較は、ぱっと見は分かりづらいものの、縦の動きは全く違うようで、木や建物が近づいてくる時の滑らかさが全く違うことを確認できました。
発色が正確な為、ゲーミング以外の用途でも重宝できる
本モニターを使用していて感じたのが色味の良さで、VAモニターならではの黒の引き締まりと、sRGB比100%をカバーした色味の正確さもJN-245VG240FLFHDRの特徴です。
念の為、sRGBのカバー率と sRGB比を測定してみたところ、下記の結果が出ました。
画像上に表示されている数字の表部分で、黒塗りされた箇所がsRGBカバー率、青文字がsRGB比です。
- sRGBカバー率:98.7%
- sRGB比:106.7%
sRGB比は106.7%と公表値の100%を上回っています。
カバー率も98.7%と良い数値を出していますね。
なお、sRGB比というのは国際標準規格のカラースペース(色空間)のことです。
sRGBはWindows環境の標準色域として定着しており、幅広く利用されている規格です。デジタルカメラ、プリンターなど多くの機器がsRGBに準拠しており、画像ファイルを扱う機器をsRGBのカラースペースで統一することで、どの機器でも同じ色が表現できるようにしています。
モニターが薄く、奥行きの狭い机で重宝できる
JN-245VG240FLFHDRは非常に薄いです。
モニターのパネルも薄いですが、スタンドを介した設置時により壁に近いところで設置することが出来ます。
下の写真は手前が「JN-245VG240FLFHDR」、奥がBenQの「EX2780Q」というモニターです。
二つのモニターを壁ギリギリに設置していますが、「JN-245VG240FLFHDR」は「EX2780Q」の2/3程度のスペースしか必要としてないことが伝わるかと思います。
具体的に測定してみたところ、壁からモニターパネルまでの奥行きは9.6cm程度でした。
この薄さは〜50cm程度の奥行きが狭い机を使用している方には確実に重宝されるはずです。
ちなみにEX2780Qは比較的奥行きを取らないモニターです。
他のモニターでも比較してみました。
下の写真、右側のモニターはASUSの24インチモニター「VG259QR」ですが、同じように壁ギリギリに設置するとこのような差が出ます。
ただデメリットもあって、モニタースタンドの安定性能は高くありません。モニターの軽さも重なって、触れた際にぐらつく事があります。(簡単に倒れたり倒れそうになる訳ではありません)
3W×2の内蔵スピーカーはギリ戦える
JN-245VG240FLFHDRには3W×2の内蔵スピーカーが備わっています。
一般的にゲーミングモニターにはスピーカーは内蔵されていないか、内蔵されていても2W×2のものが多いです。
APEXやフォートナイトなどFPS/TPSゲームでは、敵の足音や銃声を360度の方位で確認する必要があります。モニター内蔵のスピーカーでは背後の音を拾うことができません。
そのためゲーミングヘッドセットやイヤホンをでプレイすることを前提に設計されています。
一部のブランドで内蔵スピーカーに力を入れていますが、基本的には最低限の仕様であることが多いです。
3W×2のスピーカーが内蔵されていることによって、音が特別良いわけではありませんが、ちょっとした音のチェックやラフな動画コンテンツの視聴には重宝できます。
ブラックに赤ラインはカッコ良い!でもピヨな僕にはダメージを受けてる感も
JN-245VG240FLFHDRのデザイン的な特徴はブラックのボディに赤のラインが入っていることです。
「Black X Red」の組み合わせはとにかくカッコよくてモチベーションが上がります。
ただ、私のようなゲーム下手なピヨには、慣れるまでは敵からダメージを喰らっているように感じてしまいました。
JN-245VG240FLFHDRが苦手なのは画面の向きを変えること
240Hzの映像出力スペックや奥行きの狭さ、そして価格の安さから素晴らしいコスパを誇るハイスペックゲーミングモニターですが、画面の向きを変えるのは苦手です。
まず可能な事からお伝えするとチルト調整は行うことができます。
-5度〜+15度の角度でチルト調整が出来ますので、正面からの視野角調整は問題ありません。
ただし、モニターの高さや横の角度調整、ピボット(画面回転)を行うことはできません。
ピボット(画面回転)は、モニター2枚体制で1枚を縦向きにするケースもありますが、本モニターの240Hzを縦使いするのは勿体無すぎて現実味がないため、不要でしょう。
高さ調整機能はあったら嬉しかったなと感じましたが、良い意味で不要な部分は徹底的にコストカットしているように見受けられました。
なお、用途的に高さや向きの調整が必要な方は、別売りで発売されているモニターアーム(JN-GC12V)を購入することで解消できます。
JN-GC12Vは定価ベースで4,980円と安価ですが6.5kgまでの重さに耐えてくれますので、しっかりJN-245VG240FLFHDRを支えつつ高さ・角度調整をフォローしてくれます。
JN-245VG240FLFHDRのデザイン・同梱品をレビュー
最後に本モニターのデザインや同梱品について紹介していきます。JN-245VG240FLFHDRはさまざまな部分でこだわりや特徴があるので、画像多めに解説していきます。開封イメージから紹介していきますので、検討されている方は購入された際のイメージに活用ください。
最強コスパの240Hzモニターでぬらぬらを追求しよう!
「JN-245VG240FLFHDR」ゲーミングモニターをレビューしてきました。
JAPANNEXTのモニターはコスパが良い・安いという印象がありますが、実際に「JN-245VG240FLFHDR」を使ってみた感想は、映像という最も重要なポイントにはしっかりお金をかけて開発し、無くてもOKな機能は可能な限り削ってコストメリットを出しているモニターだと感じました。
240Hzの出力と正確な色表示、そして設置面積を必要としないサイズ感は、多くのゲーマーに重宝される素晴らしいスペックです。
あまりお金をかけずに性能の高いゲーミングモニターを検討されている方はぜひチェックしてみてください。