ROG Strix XG248QSG Aceは、最大610Hzの超高リフレッシュレートが特徴のゲーミングモニターです。
144Hzが一般的で、240Hzを超えると高リフレッシュレートと呼ばれます。そのなかで、610Hzと業界でも突出した数値のインパクトが大きいです。
ただ、インパクトだけのモニターではありません。
そこで本記事では、ROG Strix XG248QSG Aceについて、レビューしていきます。
ROG Strix XG248QSG Aceの基本的な仕様
まずは、ROG Strix XG248QSG Aceの基本的な仕様について紹介していきます。スペック、付属スタンドの機能、デザインについて気になる方は、ぜひご参照ください。
ROG Strix XG248QSG Aceのスペック
- パネルサイズ:24.1インチ
- アスペクト比:16:9
- 色域(DCI-P3):90%
- パネル種類:Super TN
- 最大解像度:フルHD(1920×1080p)
- 表面仕様:非光沢
- 画素ピッチ:0.279mm
- 輝度(標準):350cd/㎡
- 輝度(HDR,ピーク):400cd/㎡
- コントラスト比(標準):1000:1
- 視野角:170°/160°
- 応答速度:0.7ms(GTG)、0.1ms(min)
- 表示色:16.7M
- フリッカーフリー:対応
- HDRサポート:HDR10
- リフレッシュレート(最大):610Hz
- ゲームプラス:対応
- ゲームビジュアル:対応
- FreeSync Premium&G-SYNC Compatible:対応
- Shadow Boost:対応
- ELMB Sync:対応
- Aspect Control:対応
- DisplayPort 1.4 DSC×1
- HDMI(v2.1)×2
- イヤホンジャック:搭載
- スピーカー:非搭載
以上が、ROG Strix XG248QSG Aceのスペックです。
24.1インチのフルHDモニターで、Super TNパネルを搭載しているのが特徴。応答速度が非常に速いだけでなく、IPSモニター並の色性能を持っているパネルです。
TNパネルの弱点を補うことに成功しており、全体的に性能のバランスが良いモニターだと言えます。
突出しているのは、最大リフレッシュレートの高さ。どれだけ高性能なゲーミングPCを使って軽いゲームを遊んだとしても、PC側が出すフレームレートに対応できます。

付属スタンドの機能性

- チルト:+35°~-5°
- スイベル:+45°~-45°
- 高さ調整:0~160mm
- ピポット
以上が、付属スタンドに搭載されている機能です。
チルトは、上下角度調整のこと。上方向に35°、下方向に5°傾けられます。モニターを視線より低くして上に向けることも、逆に視線より少し高くして下に向けることも可能です。
高さ調整も最大160mmまで対応しているので、好みに合わせやすくなっています。
スイベルは、左右角度調整機能のことです。左右両方とも、45°に調整できます。
もちろんピポット機能も搭載しており、縦向きに回転させた状態でもチルト・スイベル・高さ調整も可能。十分な機能性があり、便利です。

さらに、ROG Strix XG248QSG Aceのスタンドは、デスクとの接地面積が小さいのが魅力的。デスク上の幅をあまり取らず、設置できます。
デザイン

ROG Strix XG248QSG Aceのデザインは、非常にシンプルです。
上部ベゼルと左右ベゼルは狭いとまではいきませんが、ある程度狭く作られており、画面の迫力の邪魔になりません。極狭ベゼルを売りにする製品よりは太めですが、十分目立たない程度だと言えます。

下部ベゼル中央にはROGのロゴがあるものの、小さいのが良いところです。

製品ロゴが目立たないミニマルな製品が好きな方でも、安心して使えます。
さらに、スタンドもシンプルかつ機能的です。

これまでのROGモニターと比較して、スタンドがコンパクトになり、省スペースでも配置できる良いになりました。

ケーブルを通せる穴があり、モニターから伸びるケーブルをまとめて管理しやすくなっています。
こちらは背面。

背面イルミネーションは Aura Sync(Aura RGB)で細かく設定できます。PC・キーボード・マウスをROGで揃えれば、発光パターンをまとめて同期でき、デスク全体が統一されたライティングでまとまります。
また個人的にROGモニターの好きなところが、スタンドに1/4ネジ穴が用意されている事。

こちらに照明やカメラをセッティングすることが可能です。

カメラを設置した場合はモニターと正面に向かい合えます。
配信者には大変ありがたい仕様です。
ROG Strix XG248QSG Aceの良いところをレビュー
ROG Strix XG248QSG Aceのスペックなどについて、解説してきました。スペックでもある程度魅力はわかりますが、それだけではわからない良いところがあります。
そこで今度は、ROG Strix XG248QSG Aceの良いところについてレビューしていくので、ぜひご参照ください。
最大610Hzの超高リフレッシュレート

ROG Strix XG248QSG Aceの最大の特徴は、足代610Hzの超高リフレッシュレートです。
リフレッシュレートというのは、1秒間に画面に表示される画像の枚数のこと。PC側ではフレームレートと呼ばれており、PCが出したいフレームレート以上のリフレッシュレートをモニターが有している必要があります。

たとえば、PCが300fpsを出そうとしたとしても、モニターが144Hzまでにしか対応していなければ、最終的な映像は144fpsにしか見えません。そのうえ、PCが出力しようとしている映像のフレームレートと離れすぎていることから、映像が荒れることがあります。
ROG Strix XG248QSG Aceのように高いリフレッシュレートを持っていれば、PC側が非常に高いフレームレートを出そうとしても、安心です。
もちろん、リフレッシュレートが高すぎてフレームレートとかけ離れることはあります。
ただ、FreeSyncというフレームレートにリフレッシュレートを同期させる機能があるため、安心です。モニター側が高い分には、このような機能で合わせられるため、映像の乱れは発生しにくくなります。
応答速度が非常に速いSUPER TNパネル

ROG Strix XG248QSG Aceには、SUPER TNパネルが採用されています。
ROG Strix XG248QSG Aceの応答速度は、最大0.1msと非常に速いです。
Fast IPSパネルというIPSの応答速度の遅さを克服したパネルがゲーミングPCでは近年よく使われますが、それでも応答速度は1ms程度になっています。
非常に低遅延です。
TNパネルとしては高い色性能

ROG Strix XG248QSG Aceに採用されているSUPER TNパネルは、非常に応答速度が速いです。
そのうえ、sRGB:120%という広い色域を持っています。
色域というのは、ある規格により定められた色の範囲のことです。sRGB:120%の本機の場合は、sRGB規格により定められた色を超える色を再現できるということになります。
ゲーム映像をより鮮やかに楽しめるだけでなく、画像編集などの作業にも使いやすいモニターです。
アスペクト比を調整できる

ROG Strix XG248QSG Aceは、アスペクト比を調整できます。
デフォルトでは、16:9です。現在のゲーミングモニターでは、一般的なアスペクト比だと言えます。フル解像度では、調整が不要です。
ただ、ゲームによっては解像度を下げてプレイすることもあります。
フレームレートを重視したい場合はもちろん、古いゲームの場合に当時の解像度で遊びたい場合など、低い解像度で遊びたい場面は案外少なくありません。
その場合、アスペクト比を調整することで、より快適に遊べるようになります。
ELMB 2による視認性の高さ

ROG Strix XG248QSG Aceには、ELMB 2技術が使われています。
これは、動きの速い映像のブレや残像感を軽減する技術です。動きのブレが少なくなることで、映像にくっきりとしたメリハリが生まれます。視認性が向上し、FPSなど動きが速いゲームでは有利です。
さらに、画面がより明るくなるのも良いところ。
明るくクリアな映像になるので、ゲームだけでなく映像コンテンツ視聴にも向いています。
ゲーム向けの機能が一通り揃っている

ROG Strix XG248QSG Aceには、ゲーム向けの機能が一通り揃っています。
フレームレートにリフレッシュレートを同期させるFreeSyncはもちろん、ほかにも多くの機能が備わっており、便利です。
- フリッカーフリー
- ブルーライトカット
- シャドウブースト
- AI VISUAL
- Dynamic Crosshair
- Game Plus
- GameVisual
AI VISUALは、画面上の内容を自動で検出して、AIが最適な設定に調整してくれる機能のことです。
ほかにも、背景の色を自動で検出して、見やすい照準の色に変更してくれるDynamic Crosshairや暗いシーンの視認性を自動で向上させるDynamic Shadow Boostなど、AI機能が盛り込まれています。
ROG Strix XG248QSG Aceの気になる点をレビュー
ここまで、ROG Strix XG248QSG Aceの良いところについて、レビューしてきました。本機は高性能かつ高機能ですが、なかには気になる点もあります。
そこで今度は、ROG Strix XG248QSG Aceの気になる点についてレビューしていくので、良し悪しの両方を知りたい方は、ぜひご参照ください。
解像度がフルHD

ROG Strix XG248QSG Aceは、最大解像度がフルHDです。
近年のゲーミングモニターは、WQHDや4Kに対応した製品が多くなっています。WQHDかつ240Hzのモニターでも比較的安く売られていることもあり、本機の10万円を超える価格帯で最大解像度がフルHDというのは、人によっては気になるポイントです。
ただ、本機は解像度ではなくリフレッシュレートを重視しています。
ゲームは、解像度を高めると負荷がかかり、フレームレートが落ちてしまうものです。
本機は最初から、解像度よりもパフォーマンス重視の方のために作られています。
ゲームプレイのパフォーマンス重視の方にとっては、唯一無二と言えるほどの高性能です。
視野角はTN相当でやや狭め

ROG Strix XG248QSG AceはTNパネルの弱点である色域の狭さを補い、高速応答と高い色再現性を両立しています。
ただ、もう一つのTNパネルの弱点はそのままです。
それが、視野角。
IPSモニターの視野角は、上下左右ともに178°という製品が多いです。
一方で本機は、上下170°、左右160°とIPSモニターより狭くなっています。
視野角が狭いと、斜めからの視認性が悪くなるのがネックです。モニターに対して斜めに座りたい方や、複数人で一つのモニターを見るような場面がある方は、注意しましょう。
ハイエンドクラスのゲーミングPCが必要

ROG Strix XG248QSG Aceは非常に高いリフレッシュレートを持っていますが、その性能を活かすには、ハイエンドクラスのゲーミングPCが必要になります。
それでも、610Hzという最大リフレッシュレートには届かない可能性が高いです。フレームレートの制限がないようなタイトルでも、フルHDでそれほどのリフレッシュレートには基本的にはなりません。
ただ、300fpsを超えることはあります。300Hz台の製品よりも高いリフレッシュレートであることが、本機の大きな価値です。
今回、ASUSさんからLaptop版の5080を搭載したROG NUCをお借りしたので、VALORANTとCounter-Strike 2をプレイしてみたところ、VALORANTでは600fpsが出ましたが、Counter-Strike 2では350~400fps程度に落ち着きました。

少なくとも同等クラス以上のGPUを搭載したPC環境でなければ、ROG Strix XG248QSG Aceを使う意味がありません。
自身の環境で、自身が普段プレイしているゲームの最大フレームレートを計測しましょう。
ほかのモニターでは、そのフレームレートを上回るリフレッシュレートが取れないという場合には、本機は非常におすすめです。
ROG Strix XG248QSG Aceはこんな方におすすめ!

- ハイエンドクラスのゲーミングPCを所持している方
- 軽いゲームを高フレームレートで遊びたい方
- FPSなど以外にも幅広く遊んでいる方
ROG Strix XG248QSG Aceは、以上のような方々におすすめです。
まず、大前提としてハイエンドクラスのゲーミングPCを所持している方でないと、おすすめできません。エントリークラスからミドルクラスでは、どのような設定で遊んだとしても、本機より低いリフレッシュレートで事足りてしまいます。
一方、ハイエンドクラスのゲーミングPCを所持している方で、フレームレート重視で遊びたい方には非常におすすめです。
これほどまでに高いリフレッシュレートを持つモニターは、ほかにありません。
また、アスペクト比調整など便利な機能も多く、FPSなどの最新タイトル以外も遊びたいという方にもおすすめです。
まとめ

本記事では、ROG Strix XG248QSG Aceの良いところと気になる点について、レビューしてきました。
本機は、610Hzというほかに類を見ないほどの高リフレッシュレートが特徴のモニターです。
ただ、決してそれだけではありません。0.1msの高速応答に、sRGB:120%の広い色域に、アスペクト比率調整など高性能かつ高機能なのが、本機の大きな魅力です。AIによる自動調整機能も豊富で、モニター設定に詳しくない方でも、常に最適な環境を保てるのも良いところ。
とはいえ、高い買い物です。
自身の環境と好みに合うかどうかを踏まえて、本機が最適かどうかをじっくりと考えましょう。
超高フレームレートで遊びたいという方などには、最適な選択肢になる可能性が非常に高いですよ。

