ASUS VG27AQL1A レビュー・170Hzのリフレッシュレートと高い色域を持つ万能モニター

ASUSの27インチWQHDゲーミングモニター「c icon」です。

VG27AQL1AはWQHD解像度のIPSパネルにも関わらず、170Hzという高いリフレッシュレートを実現したゲーミングモニターであるとともに、実測値でsRGBカバー率:100.0%、sRGB比:135.2%、DCI-P3カバー率:95.2%、DCI-P3比:99.7%というWebクリエイターが業務で使えるレベルの高い色域を持つ実用レベルの高いモニターです。

今回、ASUSさんよりVG27AQL1Aをお借りする機会を得て、がっつりと使わせていただきましたのでレビュー致します。

目次

WQHDでも高フレームレートで遊べる時代が目前!

まず下の写真のフレームレートを見てください。小さくて見づらいですが、画面の一番上の右側に表示されている数値です。

この数値は、フォートナイトをRTX3090・WQHD解像度の環境にて、クオリティプリセット低とクオリティプリセット高でフレームレートを表示させたものです。

クオリティプリセット低:348FPS(350~400前後)
クオリティプリセット高:219FPS(200~250前後)

数年前までは、常時60fps出せればぬるぬるな動きが味わえる、そして120fpsはすごいと騒がれていましたが、すでに環境によっては200fps以上でゲームを楽しめる時代が来ています。

もちろんWQHDで200fps以上のフレームレートを出せるIPSモニターは現在ほぼ発売されていません。そのためPC側では200fps以上出せる性能を持っているけど、モニターの性能によってフレームレートの制限をかけられてしまっている状態になります。

なお、この検証を行った環境はRTX3090という2021年最強クラスのGPUを搭載したPCであるため、多くの方がこの環境でゲームをする事は難しいはずです。

実際のところ、RTX3070を搭載したPCで同じチェックを行うと、稼げるフレームレートはせいぜい100前後。ですので、現時点ではWQHD解像度であれば144Hzクラスのゲーミングモニターを購入すれば、十分ということになります。

しかしGPUの性能進化は早く、あと数年も経てば普及価格帯のPCであっても200前後のフレームレートでゲームを楽しめる時代がやってくるという事です。

モニターは一度購入してしまうと、頻繁に買い替えるものではありません。

PC本体は2~4年程度で買い替えますが、モニターは5年以上、長ければ10年近く同じモニターを使ている人だっています。壊れたタイミングでの買い替えが基本になりますからね。

独身で自由にお金を使えるのであればまだよいものの、家庭を持っているお父さんが、

  • モニターのスペックが上がった
  • 動きの速いゲームでもっと滑らかな映像を映し出したい

そんな理由で、都度ゲーミングモニターを購入させてもらえるなんてことはほぼ皆無でしょう。

ですので、今モニターを購入する必要があるのであれば、数年先を見越して、少しでも性能の高いモニターを購入した方が絶対に良いのです。

VG27AQL1AはWQHDで170Hzが出せるとともに高い色域を持つ優等生的なモニター

さて、前置きが長くなりましたが、VG27AQL1AはWQHD解像度で170Hzが出せるモンスター級のモニターです。もちろん応答速度は1ms(MPRT)。

私の知っている限り、IPSパネル搭載のWQHDモニターでは、現時点(2021年春・夏)では最強クラスです。

そしてこのモニターの凄いところは、リフレッシュレートを追求するだけでなく、130% sRGB / DCI-P3 95%の非常に高い色域を持つモニターであって、Webクリエイターなど色味を追求すべきユーザーでも満足のいくスペックに仕上げられている事です。

もちろん、ピボットにも対応していますので、モニターを縦向きにして画像をチェックしたり作業することも可能です。

ゲーミング用途だけでなく、Webクリエイターや写真など映像が趣味な方が普段使用するモニターとしても重宝できます。

良いと感じたことや、その反対に感じたこと

実際に使ってみて良いと感じたこと、逆にここはちょっと・・・と感じたことを纏めます。

色域が広く発色がずば抜けて良い

VG27AQL1Aを使用して真っ先に感じたのが発色の美しさです。私の趣味柄たくさんのモニターとお付き合いしてきていますが、ゲーミング用途というよりもグラフィック用のモニターと言ってもおかしくないレベルです。

公開値として130% sRGB / DCI-P3 95%とうたわれていますが、私の方でも測定してみたところ、近い数値が出て、改めて色域の広さを感じました。

  • sRGBカバー率:100.0%、sRGB比:135.2%
  • AdobeRGBカバー率:89.4%、AdobeRGB比:100.2%
  • DCI-P3カバー率:95.2%、DCI-P3比:99.7%

これだけの色域があるのであれば、ゲーミング用途だけでなく、グラフィックを扱う業務でも十分に使うことができますよね。

144Hzと170Hzの違いは見た目では分からなかった

肝心の170Hzというリフレッシュレートについて。

現時点においてWQHDモニターでリフレッシュレートの高いゲーミングモニターと言えば144Hzが相場です。

144HzとVG27AQL1Aが出せる170Hzを比較したときにどの程度違うのかを、目視で確認しましたが正直なところ自分の目では違いを確認することはできませんでした。

144Hzであっても画面は気持ちよくぬらぬらと動きますので、多分ほとんどの人が違いを認識できないと思います。

とは言いつつ、170Hzを出せる安心感というのは144Hzしか出せないモニターでは得られないものがあると同時に、PCスペック側で150fps以上を出せる状況にあるのに関わらずモニターの制限で144fpsまでと制限されてしまう残念感は防げるわけです。

とくに後者は今後PCスペックが上がれば上がるほど感じポイントですから、高いフレームレートを表示できるモニターに軍配は上がります。

内蔵スピーカーの音質はいまいち

VG27AQL1Aには2W + 2W (ステレオ)の内蔵スピーカーが搭載されていますが、音質としてはおまけ程度のもので、音も薄っぺらいです。

臨場感のあるゲーミング体験や、映画・音楽鑑賞をするのであればスピーカーは外付けのものを用意した方が良いです。

とは言いつつ、スピーカーまでこだわっているゲーミングモニターは、それほど多くはありませんし、スピーカーが搭載されていないものも多くありますから、ついているだけ感謝であることは間違いありません。

170Hz出すにはDisplayPortでの接続とオーバークロックが必要

VG27AQL1Aは170Hzのリフレッシュレートがウリですが、デフォルトの設定状態では170Hzの性能を出すことはできず、何もしない状態では144Hzが最大のリフレッシュレートとしてしか設定が出来ません。

また、HDMIでの接続ではなく、DisplayPortでの接続が必要となります。

170Hzにするためにはオーバークロックが必要で、やり方はモニター側の設定にておこなえます。

モニターの操作ボタンからオーバークロックを設定することで、Windows側のディスプレイの詳細設定画面でも170Hzを選択することが可能になります。

まとめ

ASUSから発売されたゲーミングモニターTUF Gaming VG27AQL1Aを紹介してきました。

TUF Gaming VG27AQL1Aは、臨場感あふれるゲーム体験を求めるゲーマーのために設計された、170Hzのリフレッシュレート、1ms(MPRT)の応答速度を持つIPS・ノングレアパネルのモニターです。

WQHD解像度、170Hzは現在主流のPC側のグラフィック環境からみたら若干オーバースペック気味にも感じますが、数年先にはWQHD170Hzがあたりまえの世界になることは間違いありません。

あわせてゲーミングモニターとしては色域がずば抜けて高く、Webクリエイターが仕事でも活用できるレベルの色域を持ち合わせています。

最先端のゲーミングモニターとしての性能と、画像・映像関連での性能や仕様を追求したうえで、値段は税込みで5万円程度と、他のハイスペックWQHDゲーミングモニターと変わらない価格で購入が可能です。

私の中では、間違くなく2021年のベストバイモニターだと感じており、実際にめちゃくちゃ売れているとのこと。

今、ゲーミングモニターを購入するのであれば、間違いなく選択肢に入れるべきモニターです。

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