PCで使えるコントローラーは色々なものがありますが、昨今は多彩なカスタマイズ要素や背面ボタンなどを備えるコントローラーが人気です。Xboxマークがあるかどうかも、PCでの快適性を考えるうえでは重要。
今回紹介するのは、そんなカスタマイズ可能なXboxコントローラーのROG Raikiriです。
ASUS ROGシリーズに新たに登場するコントローラーで、背面ボタンやトリガーストップなどの多様な機能を備えるのが特徴。
また2.4HzとBluetoothに対応した無線版のROG Raikiri Proも登場しました。
これから、そんなROG Raikiriの基本情報を紹介したうえで、良いところと気になる点をレビューしていきます。
有線モデル
無線モデル
ROG Raikiriの基本情報まとめ
まずは、ROG Raikiriの基本情報について簡単に紹介します。スペックや機能の一覧とデザインについてまとめていくので、ROG Raikiriがどのようなコントローラーか知りたい方はぜひご参考ください。
スペック
- 接続方法:有線接続(USB TYpe-C)
- 互換性:Win10/Win11 Xbox SeriesX|S/Xbox One
- 重量:300g(ケーブル込み)
- サイズ:103(W)×64(H)×155(L)mm
- 3.5mmオーディオジャック搭載
- 背面ボタン×2
- ソフトウェアカスタマイズ可能
- トリガーストップ機能搭載
- ESS DAC内蔵
本機は、有線接続専用のコントローラーです。重量はケーブル込みで300gと、軽すぎず重すぎずといったところ。長時間のゲームプレイでも、あまり疲れません。
ケーブルは着脱可能です。Type-C to A接続でWindowsと接続できます。付属のケーブル以外でも使えるのが、嬉しいところ。
さらに、3.5mmオーディオジャックを搭載。ヘッドセットを接続すればマイク入力も可能です。
ほかにも、ソフトウェアカスタマイズなどさまざまな機能が備わっています。
外観
ROG Raikiriの外観は、ASUSのROGシリーズらしいデザインです。
黒を基調としており、LEDで光るラインがあります。ROGシリーズらしく光り方は綺麗で、間接照明メインの部屋でよく映えるのがいいところです。
ボタンの配置は、一般的なXboxコントローラー配置。Xboxコントローラーに慣れ親しんでいる方ならば、違和感なく使えます。
中央にはXboxマークがありますが、色が白なのがいいところです。
黒を基調とした本体デザインによく映えます。
ROG Raikiriの良いところをレビュー!
ROG Raikiriのスペックなどを紹介しましたが、スペックだけではどのような使い心地なのかがわかりません。そこで今度は、各機能の使い勝手も含めてROG Raikiriの良いところについてレビューしていきます。
背面ボタンの設定の幅が広い
本機には、カスタマイズ可能な背面ボタンが2つ搭載されています。ほかのボタンの機能を割り当てられるのはもちろん、ジョイスティックの感度調整機能なども割り当てられるのが特徴的です。
ほかのボタンの機能を割り当てるのは一般的ですが、感度調整などにも使えるのは珍しいと言えます。
背面ボタンを操作に使わず、コントローラーの調整機能にあてることでソフトウェアを開かずすぐに調整できるようになります。ゲーム中に感度調整がしたいと思ったことのある方には、非常におすすめです。
背面ボタンが押しやすい
背面ボタンは、コントローラーによってさまざまな位置に配置されます。中指や薬指で押せる配置が一般的です。この点はあまり違いがありませんが、常に触れている位置にあるかそうでないかというのが製品ごとに異なる点。
本機は、常に触れていられる位置に背面ボタンがあります。このため、指が届きやすく咄嗟に押しやすいのがいいところです。
たとえばジャンプや回避など咄嗟に押したい機能を割り当てるのに、便利な配置だと言えます。
さまざまなゲームで使いやすいです。
また、押した感覚が強めの背面ボタンなので、触れやすい位置にあっても押し間違えにくくなっています。
トリガーの作動距離を選べて便利
ROG Raikiriには、トリガーストップ機能があります。
トリガーボタンを奥まで押し込まず、軽く押すだけで反応するようにする機能です。
ソフトウェアだけで反応ポイントを変える製品もありますが、本機は物理的な移動距離を調整する機能となっています。
もともとは、「深く押し込んで連射せずに短く押して単発射撃をする」というFPS/TPS向けのテクニックに使われていました。
物理的に制限を課すことにより、短く押して単発射撃を連続で行う動きがやりやすくなるのがいいところです。
また、トリガーストップ機能のついたコントローラーは他社でも発売されていますが、値段が跳ね上がり1万円前後で購入できる製品は少ないです。
ROG Raikiriは1万円越えと有線コントローラーとしては高価ですが、トリガーストップがついているだけでお買い得と言えます。
ソフトウェアカスタマイズ対応
ROG Raikiriは、ソフトウェアカスタマイズに対応しています。
Armoury Crateソフトウェアをインストールすることで、さまざまな調整が可能です。
まず、デッドゾーンの調整ができます。
デッドゾーンを広く設定すると、スティックを大きく傾けなければ反応しなくなります。
コントローラーが勝手に動いている判定になるときなどに、デッドゾーンを少しだけ広くすると解決することが多いです。
ほかにも、自身のスティック操作の癖に合わせて快適に操作するために調整することもできます。
さらに、ジョイスティック感度の調整や反応曲線の調整なども可能。
もちろん、背面ボタンの機能割り当てもこのソフトウェアで行えます。
DAC内蔵で音質がいい
ROG Raikiriの最も珍しい機能が、DACです。
デジタル音源を再生機器に適した信号に自動で変換してくれるため、結果的に音質が良くなるのがDACのメリットです。一般的にはオーディオ機器に搭載される機能ですが、これがコントローラーに搭載されています。
イヤホンやヘッドセットを接続できるコントローラーは多いですが、環境によっては音質が劣化するのがネックです。PCにゲーミングアンプなどを繋いで使っている人にとっては、特に音質劣化が気になります。
そのため、便利な機能ではあるもののコントローラーにイヤホンを接続するのを躊躇う人も多いです。
一方本機にはDACが内蔵されているので、普段PC直挿しでヘッドセットを使っている場合はむしろ音質が良くなります。普段はゲーミングアンプなどを使っている場合でも、音質が大きく劣化しません。
より便利に3.5mm端子を使えるようになるので、非常に魅力的です。
なお、相性の良さでおすすめなのが、同じくROGのゲーミングイヤホン「ASUS ROG Cetra II Core」です。
このイヤホンは力強い低音を鳴らすことに重きをおいて作られています。
単体でも良い音を鳴らしますが、ROG Raikiriと組み合わせることによって、迫力はもちろん定位感が高まり、敵や銃声などの位置把握がより把握しやすくなります。
ROG Raikiriの気になる点をレビュー
ここまで、ROG Raikiriの良いところについてレビューしてきました。機能が豊富で、DACなど変わった部分もあり非常に魅力的。
ただ、気になる点もあります。そこで今度は、ROG Raikiriの気になる点を2つレビューしていくので、ぜひご参考ください。
有線接続のみで無線は非対応・・・(無線版も登場)
ROG Raikiriは、有線接続専用のコントローラーです。
近年は、有線と無線の両方に対応しているコントローラーが多い傾向があります。特に1万円台にもなる高級コントローラーは、両対応が当たり前です。
そんな中で、本機は1万円超えにもかかわらず有線のみとなっています。
もちろん、遅延などを考えれば有線接続のほうが圧倒的に優位です。とはいえ、ソロゲームをプレイするときには遅延を気にせず、楽に使える無線が便利なもの。
無線に対応しているコントローラーが欲しい方には合いませんが、どちらでもいい方やどのようなゲームでも有線でプレイしたい方には合う可能性が高いです。
なお、ROG Raikiri Pro という2.4GHz、Bluetoothに対応したROG Raikiri も登場しましたので、無線モデルを検討したい方はこちらをお勧めします。
ROGらしいけど好みが分かれるデザイン
ROG Raikiriは、ROGシリーズらしくていいデザインだと先述しました。
ただ、好みが分かれるデザインではあります。天板を左右に分けているRGB LED搭載のラインは特に、好みが分かれる点です。
モールドが入っていること自体はそれほどではないものの、光るのが鬱陶しいという方は一定数います。光るゲーミングデバイスが好きではないという方には、あまりおすすめしません。
一方、ゲーミングデバイスは光るほうがかっこよくて好きだという方には、非常におすすめです。
ROG Raikiriはこんな方におすすめ!
- 背面ボタンで感度調整がしたい方
- トリガーストップ機能が欲しい方
- ヘッドセットをコントローラーに挿して良い音質で快適に使いたい方
- 高くてもいいから使いやすいコントローラーが欲しい方
- 光るクオリティの高いコントローラーが欲しい方
ROG Raikiriの最大の特徴は、感度調整などの機能も割り当てられるプログラマブル背面ボタンを搭載していることと、DACを搭載していることです。
背面ボタンに通常のボタン機能以外も割り当てたい方と、コントローラーにヘッドセットを接続して快適に使いたい方には非常におすすめ。1万2000円という価格に見合う以上の価値は、十分にあります。
さらに、スティックや十字パッドなども使いやすいです。高くてもいいから純粋に使いやすいコントローラーが欲しい方にも、おすすめ。
まとめ|機能豊富な高性能コントローラー!
ここまで、ROG Raikiriの良いところと気になるところについてレビューしてきました。
スペック表で見る限りは非常にシンプルですが、実際の機能などを細かく見ていくと特徴的なコントローラーであることがよくわかります。特に背面ボタンのカスタマイズの幅が広いところと、DACを搭載しているところが魅力的。
もちろん、コントローラーとしても使いやすいです。
幅広い方におすすめできる、機能豊富な高性能コントローラーだと言えます。
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