JAPANNEXT X-360は、最大360Hzの高リフレッシュレートに対応しているフルHDモニターです。
ゲーミングモニターは近年製品数が増えており、ユーザー数も増加傾向にあります。その中でもフレームレートにこだわってゲームをする方が増え、高リフレッシュレートモニターが人気です。
ただ、360Hzモニターはそれほど製品数が多いわけではありません。価格もほかのモニターに比べると少し高い傾向があり、製品の特徴や良いところ、イマイチなところも知らなければ購入に踏み切れないという方も多いはず。
そこで今回は、JAPANNEXT X-360のスペックを紹介したうえで、良いところと気になるところについてレビューしていきます。
JAPANNEXT X-360の基本仕様
JAPANNEXT X-360は、最大リフレッシュレートが360Hzという特徴があります。リフレッシュレート以外にも、スペックで見るべき点は多いです。そこでまずは、本機のスペックや外観などの基本的な部分について紹介していきます。
360Hzモニターは意味がないのかどうかについても解説するので、気になる方はぜひご参考ください。
スペック
- 最大リフレッシュレート:360Hz
- 応答速度:1ms
- 解像度:フルHD
- モニターサイズ:24.5インチ
- パネル種類:IPS系パネル
- 表面処理:ノングレア(非光沢)
- 表示色:1677万色
- コントラスト比:1000:1
- FreeSync対応
- フリッカーフリー対応
- ブルーライト軽減モード搭載
- HDR10対応
- MPRT対応(100Hz以上で可能)
- 映像出力端子:DisplayPort×2/HDMI×1
- イヤホン出力端子搭載
- スピーカー内蔵:3W×2
- チルト:-10°~+22°
- ピポット:L90°~R90°
- スイベル:R45°~L45°
- VESAマウント:100×100mm/M4×9mm
- GameMode:ターゲット機能あり
- 外形寸法(スタンドなし):高326×幅557×奥行52mm
- 製品重量:約5㎏
以上が、JAPANNEXT X-360のスペックです。
最大リフレッシュレートが高く、応答速度が速いゲーム向きの性能をしています。もちろん、ゲーム以外にも使いやすい性能です。応答遅延もなく、画面も滑らかに動きます。
モニターサイズは、フルHDモニターでは一般的な24.5インチです。大きすぎることも、小さすぎることもなく程よい大きさだと言えます。幅が狭いデスクでも置ける取りまわしやすさが特徴です。
さらに、各種機能も一通りそろっています。
PCのフレームレートに合わせてリフレッシュレートを調整できるFreeSyncも、フリッカーフリーも搭載。ゲームに欲しい機能は揃っています。
外観
JAPANNEXT X-360の表面は、左右ベゼルが狭いのが特徴です。
ベゼルというのは、モニターの枠のこと。枠が狭いので、映像により没入しやすくなります。2枚以上のモニターを繋げて使う場合も、ベゼルが狭いほうが切れ目が気にならなくなり、使いやすいです。
下部ベゼルには、JAPANNEXTのメーカーロゴがあります。ロゴがあまり目立たず主張が控えめなので、気になりにくいです。
背面には、スピーカーやインターフェイス、VESAねじ穴がまとまっています。ゲーミングモニターらしい、少し角ばったデザインが特徴です。
さらに、電源を入れると上部が虹色に光ります。
また、スタンドは穴が開いているタイプです。
この穴にケーブルを通して、モニター背面から伸びるケーブルを一か所にまとめられます。
ポートはHDMI2.0 x 1とDP1.4 x 2の3つあるので、PC2台とPS5などのゲームコンソールを接続する使い方が可能。USBはファームウェア更新用ポートです。
付属品
- X-360本体
- スタンド(台座・支柱による組み立て式)
- VESAネジ
- 電源アダプター
- DPケーブル
- 取扱説明書
JAPANNEXT X-360の付属品は、以上の通りです。モニターとしては、一般的な付属品のラインナップになっています。変わったものは特になく、過不足が無いパッケージングです。
スタンドは、開封時点では台座と支柱に分かれています。これを組み立てる方式ですが、差し込むだけなので非常に簡単です。
電源アダプターは、ケーブル一体型になっています。ケーブルを破損させないように、注意しながら使いましょう。
また、DisplayPortでの接続をある程度の前提としている製品のため、DPケーブルが付属するのもいいところです。
360Hzモニターは意味がないの?
高リフレッシュレートモニターが持てはやされる一方で、360Hzモニターは意味がないという意見もあります。
理由としてよく挙げられるのは、144Hzと360Hzの違いを体感しにくいということです。
リフレッシュレートおよびフレームレートは、1秒間に画像を表示させる枚数を示す値。数値が高いほうが枚数が多くなり、細かい動きを表現できるようになるのがいいところです。
144Hzは、1秒間に画像を144枚表示させます。360Hzは、360枚です。
この違いを体感できるかどうかは、人によります。ハッキリとした違いを感じるという意見もあれば、違いがわからないという意見もあるもの。
ただ、144Hzと240Hzの違いよりはわかりやすいです。
360Hzモニターは人によっては意味がないかもしれませんが、人によっては価値があるものだと言えます。
自分にとって価値があるかわからないという方は、一度ゲーミングモニターを多数展示している店舗に遊びに行くのがおすすめです。
JAPANNEXT X-360の良いところをレビュー
JAPANNEXT X-360のスペックと外観などについて、解説してきました。ここからは、実際に本機の良いところについてレビューしていきます。実際のゲーム性能や使い勝手などについて気になる方は、ぜひご参考ください。
高リフレッシュレートで滑らかに動く
本機の映像は、非常に滑らかです。
最大リフレッシュレートが非常に高いため、高スペックPCを使ってプレイするといつもより滑らかな映像が楽しめます。
流石に360fpsが出続けるということはないものの、軽いゲームだと300fps前後になることも多いです。
そういうときに144Hzモニターを使うより、3Dモデルの動き方が滑らかになります。
対戦ゲームにおいては、動きが滑らかな方が相手の動きを追いやすくなるので有利です。
一人用のゲームでも、キャラクターの動きをより細かく楽しめるようになります。キャラの魅力がより深まるので、対戦ゲーム以外でもおすすめです。
フォートナイトでRTX3080だと200fps程度、RTX4070で300前後弾き出せたので、360fps出すならRTX3090・4080は必要になる予想です。
ゲームでの遅延は感じられない
JAPANNEXT X-360の応答遅延に関しては、全く感じられません。応答速度がIPSパネルとしては高速の1msなので、遅延はあったとしても体感できません。
ゲームにおいては、遅延が命取りになることがあります。
応答速度が遅いと、映像が伝わってから表示されるまでに時間がかかります。このラグのせいで、映像に残像感が出てしまい視認性が下がるという仕組みです。あまりにも応答速度が遅いと、明らかにラグを感じるようにもなります。
本機は応答速度が高速なので、そのようなことが一切なく、快適です。
発色がよくて綺麗な映像
本機の映像は、発色がよくて綺麗なのがいいところです。
これは、IPSパネルの特性に理由があります。
IPSパネルは、コントラスト比がTNパネルよりも高いです。表示色の種類も多くなるので、自然と発色がよくなります。暗いところは暗く、明るいところは明るくなるのでメリハリも生まれ、ゲームの世界観に没入しやすいです。
ほかにも、色彩豊かな場面ではより綺麗に見えるなどの恩恵があります。
そのうえ、映像の明暗をよりハッキリさせられるHDR10にも対応。HDR10を使うことで、よりコントラストが綺麗な映像が楽しめます。
映像が綺麗なゲームを楽しみたいという方にも、本機はおすすめです。
比較的広い視野角
本機の視野角は、上下左右すべてが178°です。
モニターを複数枚使っている方の場合、モニターをデスク正面ではなく斜めに向けて置くケースも多いです。ほかにも、ゲームをするときだけ体ごと斜めに向くという人もいます。
こういうときに視野角が狭いと、画面が見にくくなるのが難点です。
もちろん、モニターを正面に向けて体が正面を向いていても、視野角が狭いと少し位置が悪いだけで画面が暗く見えることがあります。
視野角が広いほうがよりモニターの位置を好みに調整しやすくもなるので、視野角が広いのは多くのユーザーにとって大きなメリットです。
スタンドの調整機能が充実している
本機にはスタンドが付属します。
このスタンドの調整機能が充実しているのも、JAPANNEXT X-360のいいところです。
まず、モニターの高さをデスク天板から3㎝~18㎝までの間で自由に調整できます。高さを調整することで、目線の位置に合わせられるのがいいところです。
天板から距離を離すことにより、スペース的な余裕も生まれます。
続いて、モニターの上下の傾きを調整するチルト機能を搭載。可動範囲も-10°~22°までと広いので、扱いやすいです。
左右角度調整は45°、回転機能は時計回りに90°まで調整できます。
スタンドに欲しい機能が全て備わっているうえに、調整の範囲が広いのが便利なところです。
モニターアームがなくても、快適に使えるようになっています。
設定項目が細かく操作が快適
本機の設定メニューボタンは、背面に用意されています。背面という位置は少し操作が難しいですが、それ以外の操作は非常に快適です。
このボタンはジョイスティックになっており、倒したり押し込んだりすることで直感的に操作できます。押し込むとメニューが表示され、傾けるとカーソルが移動。押し込んでクリックし、選択するという操作方法です。
操作が快適なうえに、操作項目も細かいのがいいところ。
モードの切り替え、明るさ調整、音量設定はもちろん、細かな色設定や画質設定などもできます。
また、一風変わった設定機能として超解像度を搭載。オンにすると、画像の輪郭が強まり、細かい描写も視認しやすくなります。
ほかにもさまざまな設定項目があり、自分好みに徹底的にカスタマイズできるので、こだわる方にもおすすめです。
JAPANNEXT X-360の気になる点をレビュー
ここまで、JAPANNEXT X-360の良いところについてレビューしてきました。当然ですが、良いところもあれば少し気になってしまうところもあります。そこで今度は、本機の気になる点を簡単にレビューしていくので、ぜひご参考ください。
360Hzは人によってはオーバースペック
360Hzモニターは意味がないのかどうかについて、人によると前述しました。意味がないということは全くありません。
ただ、人によってはオーバースペックです。
リフレッシュレートは、PC側の出力するフレームレートに左右されるもの。PCのスペックが低ければ、フレームレートも自然と低くなります。
RTX 4070を搭載させた比較的高性能なゲーミングPCで、フォートナイトを低設定でプレイしたときのフレームレートは240~300fps程度です。
スペックが高めのゲーミングPCでも300fps以上になることは少ないので、人によってはオーバースペック気味だと言えます。
これより高いスペックのPCの場合は設定をあまり下げず300fpsが出るケースもあるので、本機はハイスペックPCを所持している人向けです。
背面のライティングは好みが分かれそう
本機の背面には、虹色に光るLEDライトが搭載されています。右から左へと太いラインが走っており、ここが光るのが特徴です。
ゲーミングモニターらしさを感じる部分ですが、好みが分かれる部分でもあります。
PC背面にライトを搭載させると壁に反射し、間接照明のようになります。近年はLEDテープで自分でライティングをするという人も、多いです。
ただ、最初から搭載されていると自分で好みのライティングにしにくくなります。
光るのは好きではないという方や、自分でライティングを作りたい方にとっては気になる部分です。
JAPANNEXT X-360はこんな方におすすめ!
- 超高リフレッシュレートを体験したい方
- ハイスペックPCを所持している方
- とにかく高性能のモニターが欲しい方
JAPANNEXT X-360は、以上のような方々におすすめです。
本機の最大の特徴であり魅力は、360Hzという超高リフレッシュレートに対応しているところにあります。ここに価値を感じる方にはおすすめですが、価値を感じない方にはおすすめできません。
さらに、ハイスペックPCを所持している方にもおすすめです。
リフレッシュレートとフレームレートは、あまり差がないほうが快適な映像が楽しめます。差がありすぎると映像に乱れが起きることがあるので、注意が必要。
PC側が出せるフレームレートが高い状態で、あまりリフレッシュレートが高くないモニターを使っていると性能を最大限活かせません。場合によっては、先述のように映像が乱れることもあります。
本機は360Hzまでに対応しており、フレームレートに合わせてリフレッシュレートを調整する機能も搭載しているのがいいところです。
この2つの特徴のおかげで、240fps以上を出せるような高スペックPCとの相性がよくなります。PC側とモニター側とで、大きく乖離することがありません。
また、単純に高スペックなモニターが欲しいという方にも、もちろんおすすめです。
まとめ|高性能で高コスパな360Hzモニター
本記事では、JAPANNEXT X-360の良いところと気になる点についてレビューしてきました。
本機は最大リフレッシュレートが非常に高く、高スペックPCとの相性がいいです。そのうえ発色がよく、コントラストも良好で綺麗な映像が楽しめるというメリットもあります。デザイン面など気になる点はあるものの、デメリットは比較的少ない製品です。
価格についても、5万円台とこの性能としては比較的安く感じられます。
高性能かつ高コスパのモニターが欲しいという方には、非常におすすめですよ。