コスパが高いPC用モニターを多数販売しているJAPANNEXTから、360Hzの超高リフレッシュレートモニターが出ました。
144Hzから240Hzまでのゲーミングモニターが多く、人気があります。そのなかで、フルHD360Hz対応というのが本機の最大の特徴です。
もちろん、ほかにもさまざまな特色があります。
そこで本記事では、JN-360IPS27FHDR-HSPの基本仕様を紹介し、良いところと気になる点についてレビューしていくので、ぜひご参考ください。
JN-360IPS27FHDR-HSPの基本仕様
まずは、JN-360IPS27FHDR-HSPの基本的な仕様について紹介します。スペック、外観、付属スタンドの機能などについて気になる方は、ぜひご参考ください。
スペック
- 液晶サイズ:27インチ
- 最大解像度:フルHD(1920×1080p)
- パネル種類:IPS(ADS)パネル
- 輝度:450cd/m2
- コントラスト比:1000:1
- 最大リフレッシュレート:360Hz
- 応答速度:OD 3ms(GtoG)/MPRT 1ms
- 視野角:H:178°/V:178°
- 表面処理:非光沢
- 表示色:1677万色/sRGB:100%/DCI-P3:83%
- FreeSync対応
- フリッカーフリー対応
- ブルーライト軽減モード搭載
- HDR10対応
- DisplayPort(360Hz)×2
- HDMI(240Hz)×2
- スピーカー:2W×2
- 重量:約5.0kg
JN-360IPS27FHDR-HSPは、27インチのIPSモニターです。最大解像度は、最も一般的なフルHD。最大リフレッシュレートは、360Hzにまで対応しています。
リフレッシュレートというのは、1秒間に画面に表示される画像の枚数のことです。多ければ多いほど、画面が滑らかに動きます。PC側ではフレームレートと呼ぶものです。
一般的なゲーミングモニターは、フルHDで144Hz〜240Hz程度です。これより先はリフレッシュレートを高めるというよりも、解像度を高める方向にスペックが伸びていく傾向があります。
WQHDで144Hz、4Kで60Hzなどです。
一方本機は、最大リフレッシュレートを伸ばしているのが特徴となっています。
外観
JN-360IPS27FHDR-HSPのフロントの外観は、非常にシンプルです。
JAPANNEXTのいつものモニターデザイン、といったところ。左右と上部のベゼルが非常に狭く、モニターのサイズいっぱいに液晶画面が表示されるのが魅力的です。下部には、JAPANNEXTのロゴがあります。
ロゴのデザインがあまり派手ではなく、色もシンプルなシルバーなのであまり目立ちません。ロゴが主張しすぎないのも、デザイン面でのいいところです。
一方、背面は少し派手なデザインになっています。ロボットのようなモールドが入っており、そのうえLEDライトも搭載。壁の近くに設置すれば、壁にうっすらとライトが投影されるような形になります。
付属スタンド
JN-360IPS27FHDR-HSPの付属スタンドの機能は、以下の通りです。
- チルト:-5°+20°
- 高さ調整:スタンド可動部130mm
- スイベル:R30°/L30°
- ピボット:R90°
- VESAマウント:100×100mm(M4×12mm)
チルトは、モニターに上下の角度をつける機能です。マイナス方向は前、プラス方向は後ろになっています。モニターを前に倒す人は少ないので、前の可動域が狭いのは、モニタースタンドの場合あまり気になりません。
後ろ方向にも20°倒れれば、付属スタンドとしては十分だと言えます。
高さ調整に関しても、一般的な座り姿勢であれば十分な程度です。モニターアームのように自由自在にとはいかないまでも、しっかりと高さを付けられます。
さらに、左右に角度を調整できるスイベル機能も搭載。これは付属品の場合はカットされることもあるので、JN-360IPS27FHDR-HSPの強みの一つだと言えます。
そして、ディスプレイを回転させるピボット機能も搭載。回転できる幅は90°まであるので、縦置きにも対応しています。
また、スタンドに穴があるので、そこにケーブルを通すことも可能です。
ケーブルをなるべく束ねたいという場合にも、使いやすいスタンドだと言えます。
JN-360IPS27FHFR-HSPの良いところをレビュー
ここまで、JN-360IPS27FHDR-HSPの基本的な仕様について紹介してきました。スペックを見るだけでも本機の特徴はわかりやすいですが、スペックを見るだけではわからない部分もあります。
そこで今度は、JN-360IPS27FHDR-HSPの良いところについてレビューしていくので、ぜひご参考ください。
360Hzの超高リフレッシュレート対応
JN-360IPS27FHDR-HSPの最大の特徴であり魅力になっているのは、360Hzの超高リフレッシュレートに対応しているという点です。
360Hzに対応しているモニターは他社からも販売されていますが、総数自体はほかのモニターより少なくなります。そのうえ、6万円前後の製品が多いです。安くても、5万円台が相場になっています。
そのなかで、本機は4万円台という安さで販売されており、コスパが非常に高いです。
リフレッシュレートは、PC側が出せるフレームレートよりも少し高い程度が望ましいとされています。
リフレッシュレートとフレームレートは対応しており、PC側が360fpsを出せる場合でも、モニターが240Hzまでであれば、最終的な映像は240fpsになってしまうためです。そのため、フルHDで360fpsまで出せるようなハイスペックPCを使っている場合は、使いやすいモニターだと言えます。
人気のFPS・TPSなどで、フレームレート優先でプレイしている方には特に、便利です。
HDMIでも240Hzまで対応できる
JN-360IPS27FHDR-HSPは、DisplayPortで接続した場合、最大リフレッシュレートが360Hzにまで伸びます。
一方、HDMIでも240Hzまで対応できるのがいいところです。複数機器で使い回す場合に、最もスペックの高いPCをDisplayPortで接続して、それ以外をHDMIで接続するという使い分け方をしても、高リフレッシュレートを維持できます。
色鮮やかでキレイな映像が楽しめる
JN-360IPS27FHDR-HSPは、色性能が高いです。
sRGB100%と色の再現性が高く、ゲームの映像や動画などを色鮮やかに楽しめます。
sRGBというのは、国際電気標準会議が定める色空間の規格のことです。その色空間をどれだけ表現できるかというのをカバー率として、パーセンテージで表しています。100%は、sRGBの色域を全てカバーできるということです。
そのため、色鮮やかな映像が楽しめます。
また、イラスト制作や画像編集など作業用としても十分活用可能です。幅広い用途で使いやすいモニターだと言えます。
PS5の120Hz接続に対応している
JN-360IPS27FHDR-HSPはPS5の120Hz接続に対応したモニターです。
解像度はフルHDになりますが、対応ソフトウェアであれば120fpsで動きますので、カクツキ感が一切なく快適にゲームを楽しめます。
ゲーム用に欲しい機能が揃っている
JN-360IPS27FHDR-HSPには、ゲーム向けの機能が一通り揃っています。
まず、FreeSync。
これは、可変リフレッシュレート機能というものです。PCが出すフレームレートは、場面によって変動します。そのフレームレートの変動に合わせて、モニター側のリフレッシュレートを自動で調整する機能のことです。
これがあると、フレームレートとリフレッシュレートが乖離したときに起きる画面ヒビ現象などが防げます。
さらに、フリッカーフリーも搭載。これは、画面のちらつきを抑える機能です。眼精疲労の軽減だけでなく、ゲームでの視認性向上に繋がります。
ほかにも、エイム練習時に照準を表示する機能など、ゲームに使える機能が揃っているので、ゲーミングモニターとして使いやすいです。
DPポートx2、HDMIx2が地味にありがたい
本機はDPポート(1.4)x2と、HDMI(2.0)x2の4つのデバイスとの接続が可能です。
PC2台と、PS5・Switchを接続し、必要に応じて切り替えられます。
複数のデバイスを1台のモニターで使用したいユーザーには大変ありがたい仕様です。
JN-360IPS27FHDR-HSPの気になる点をレビュー
ここまで、JN-360IPS27FHDR-HSPの良いところについてレビューしてきました。もちろん、良いところもあれば一部に気になる点もあります。そこで今度は、JN-360IPS27FHDR-HSPの気になる点について簡単にレビューしていくので、ぜひご参考ください。
性能をフルに活かせる用途が限定的
JN-360IPS27FHDR-HSPの性能を最大限活かせる用途は、非常に限定的です。
フルHDで360Hzに対応しているのがいいところですが、それほどのフレームレートを安定して出せるのは、よほどスペックが高いPCくらいしかありません。軽いゲームで画質設定を大きく落とせば、RTX 4070程度のミドルハイクラスPCでも300fps近い数値が出る場合もあります。
ただ、画質設定もあまり下げずに300fps以上が出るPCとなると、超高性能なモデルくらいです。
そのハイスペPCで解像度を高めるのでなく、フレームレートだけを上げるような調整を行う人もあまり多くはありません。
本機の性能をフルに活かせるのは、ハイスペPCを所持しており、なおかつFPSやTPSでフレームレート優先の設定をしている人くらいのものです。
しかし、逆に言えば、そのような方々には非常にマッチしたモニターだと言えます。
私の環境ではRTX3080Tiを搭載したPCで検証し、フォートナイトにてグラフィックプリセット「低」で320fps程度を出すのが限界でした。360fpsを出すにはRTX3080Ti以上のGPUを搭載したゲーミングPCであることが前提になりますのでご参考までに。
内蔵スピーカーはおまけ程度
JN-360IPS27FHDR-HSPにはスピーカーが内蔵されていますが、音質などはおまけ程度のものです。
出力が2Wしかないので、まず音量があまり出ません。最大音量にしてもそれほど大きくならないので、内蔵スピーカーのままゲームをしたり配信を見たりするのには不向きです。
快適に使いたい場合は、外付けスピーカーまたはヘッドホンが必須となります。
大きめのサイズで置き場所を選ぶ
JN-360IPS27FHDR-HSPは、27インチモニターです。
フルHDモニターとしては、比較的大きいサイズだと言えます。
WQHD以上の解像度のモニターを使っている方なら馴染みのあるサイズですが、フルHDモニターを普段から使っている方の場合は、少し注意が必要です。想像しているよりも、大きい可能性があります。
FPSなどで使いやすいと言われる一般的なゲーミングモニターが24インチが主流ですので、机の奥行きがあって、モニターから離れて操作できる環境がないと目が疲れてしまうはずです。
少し置き場所を選ぶので、注意しましょう。
JN-360IPS27FHDR-HSPはこんな方におすすめ!
- FPS/TPSでパフォーマンス優先でプレイしている人
- ハイスペPCでフルHDで運用している人
- 低価格な360Hzモニターが欲しい人
JN-360IPS27FHDR-HSPは、以上のような方々におすすめです。
300fps以上のフレームレートを出せるPCを所持していることが、大前提になります。そのPCでパフォーマンス優先の設定でゲームをプレイしている方や、低価格な360Hzモニターを探している方には非常におすすめです。
360Hzモニターとしては非常に安く、機能性も十分。他社より安価なのに性能も機能も特にカットされておらず、フルHDの360Hzモニターでは最強のコスパだと言えます。
万人にはおすすめできないものの、先述の条件に当てはまる方には非常におすすめです。
まとめ|ハイスペックPCでゲームを快適に楽しめる!
本記事では、JN-360IPS27FHDR-HSPの良いところと気になる点について、レビューしてきました。
本機は、性能が非常に特徴的ですが、360Hzモニターのなかでは比較的扱いやすい部類です。360HzモニターはフルHDのものもありますが、WQHDが多い傾向があります。
しかし、WQHDで360fpsを出せるようなPCは少ないです。フルHDであれば、パフォーマンス優先の設定にすれば軽いゲームで300fps以上が出るPCは、WQHDより多くなります。
ミドルハイクラス以上のPCを持っている方や、ハイスペックPCを持っている方で、フルHDでフレームレートを高くしてゲームを遊んでいる方には特におすすめのモニターですよ。