マウスコンピューターのG-Tune DG-I7G70は、最新世代のCPUとGPUを搭載させたハイスペックゲーミングPCです。
IntelのCPUが第13世代になり、GeForceのGPUも30シリーズが40シリーズになり、各メーカーのPCもどんどん世代交代が行われています。世代が新しくなれば、より高性能でゲームなどが楽しめるというもの。
ただ、新しいPCは実際の性能や使い勝手が気になりますよね。
そこで今回は、マウスコンピューター G-Tune DG-I7G70のスペックと外観を紹介し、良いところを気になる点についてレビューしていきます。
本レビュー記事はマウスコンピューター様から製品をお借りして執筆しています。
内容は2023年7月27時点の情報です。製品仕様・価格は変更になる可能性があります。
G-Tune DG-I7G70の基本仕様と外観
G-Tune DG-I7G70は、全体的に性能が高いです。基本構成から高性能になっており、あまりカスタマイズをせずに楽しめます。まずは、そんなG-Tune DG-I7G70のスペックと外観について紹介していくので、ぜひご参考ください。
スペック
- CPU:Core i7-13700F
- GPU:GeForce RTX 4070
- メモリ:32GB(16GB×2)
- ストレージ:1TB NVMe Gen4×4 M.2 SSD
以上が、G-Tune DG-I7G70の基本的なスペックです。
第13世代のCore i7と、RTX 4070の組み合わせ。ハイスペックモデルのなかでも、比較的ミドルクラス寄りの構成になっています。
Core i7-13700Fは、前世代のCore i9-12900Kと同等の性能を持っているのが特徴です。16コア24スレッドで、しっかりとした処理性能があります。
ゲーミングPCではGPUを別途搭載するのが当たり前なので、コストカットでよくFモデルが使われます。
さらに、メモリが32GBと大容量です。メモリが不足していてゲームが遊べないということはなく、配信やVRなどでも十分使えるだけの容量があります。
全体的に不足感のない良い構成です。
外観
本機のデザインは、ゲーミングPCとしては比較的シンプルです。それでいて、スタイリッシュな印象があります。派手に光らず、サイドパネルもガラスではなく、質実剛健なデザインです。
全体的な質感はマットで、汚れが目立ちにくい印象があります。
さらに、インターフェイス類が特徴的です。
フロントパネル上部にHDMI、USB3.0×2、ヘッドホン出力端子、マイク入力端子が搭載されています。フロントにHDMI端子を搭載したPCは、少数派。
VR機器を接続するときに、取り回しが良く便利なのが魅力的です。
そのうえ、パネル部分が斜めになっており、アクセスもしやすくなっています。
もちろん、背面にもHDMI端子とDisplayPort端子があり、安心です。DisplayPort端子は3つ搭載されています。複数枚のモニターを繋ぐ場合でも、使いやすいです。
そして、底面にはダストフィルターが搭載されています。
フィルターはワンタッチで取り外し可能。取り外して水洗いでき、メンテナンス性も高いです。
G-Tune DG-I7G70の良いところをレビュー
ここまで、G-Tune DG-I7G70のスペックと外観について、紹介してきました。全体的に高性能。そのうえ、外観にも工夫が施されています。非常にいい印象を受けますが、実際のところはスペック表を見るだけではわかりにくいです。
そこで今度は、G-Tune DG-I7G70の良いところについてレビューしていきます。
フルHD/WQHDで高フレームレート
本機は、ゲーム性能が非常に高いです。
Apex Legendsやフォートナイトのような軽いFPS/TPSでは、フルHDで240fps以上のフレームレートが出ます。
競技性の高いゲームでは、フレームレートが高い方が有利です。画像の枚数が多いほうが、キャラの動きがより細かく描画されるようになります。敵の動きを追いやすくなるのがいいところです。
さらに、WQHDでも140fps以上が出るゲームが多いのも魅力的。フルHDよりも表示領域が広く、綺麗な画面でも高フレームレートで楽しめます。
サイバーパンク2077のような非常に重いゲームでも、フルHDのレイトレーシングウルトラ設定で80-90fps程度は出せるので、重いゲームで遊びたい方も安心です。(軽い設定にすれば100fps以上も出せます。)
4Kでも十分快適に遊べる
近年は4K解像度に対応するゲームが増えています。FPSなどではあまり意味がありませんが、グラフィックが綺麗なRPGやオープンワールドゲームなどでは、4Kで遊ぶと世界観により没入しやすくなるなどの恩恵が得られます。
G-Tune DG-I7G70は、4Kでも十分なフレームレートが出るのがいいところです。たとえば重いゲームでお馴染みのサイバーパンク2077で、4Kレイトレーシング低設定で60fps程度が出せます。
多くのタイトルは60fpsを上限設定にされているので、十分快適な範囲内です。フルHDやWQHDでゲームを快適にプレイしたい方だけでなく、4Kでゲームをプレイしたい方にもおすすめ。
ゲーム配信でも使える処理性能
G-Tune DG-I7G70に搭載されているCore i7-13700Fは、処理性能が非常に高いCPUです。ゲームなどのシングルタスク処理性能が高いだけでなく、ゲーム配信などのようなマルチタスク処理性能も高いのがいいところ。
ゲーム配信は、ゲームをプレイしながら配信をしなければならず、処理が重くなりがちです。コア数とスレッド数が多くなければ、快適に配信できません。
Core i7-13700Fは、16コア24スレッドと多いです。
ゲームで遊びたい方だけでなく、配信がしたい方にもおすすめ。
水冷CPUクーラーが標準搭載
本機には、240mm大型ラジエーターの水冷CPUクーラーが標準搭載されています。
水冷クーラーというのは、名前の通り「冷却液を循環させて冷やす方式のクーラー」のことです。循環する冷却液が熱を吸い取り、ファンから熱が放出されます。一般的な空冷クーラーよりも、冷却性能が高いのが魅力です。
ただ、本機は税込約26万円で標準搭載しています。同クラスのPCの場合は、水冷クーラーはオプションが一般的です。
この点が、同クラスの他社製品よりも優れている点だと言えます。
静音性が高い
G-Tune DG-I7G70は、冷却性能だけでなく静音性も高いです。
静音性が高くなる理由は、大きく2つあります。
1つ目は、水冷クーラーを搭載していることです。水冷クーラーは空冷に比べて、ファンの力に頼る部分が少なくなります。そのためファンの回転数は控えめになり、ファンの音が静かになるという仕組みです。
2つ目は、エアフローにこだわっていること。
一般的には前面から吸気をするのですが、本機は底面から吸気します。空気は上に向かっていくため、より空気の流れに沿っている形です。そして温かくなった空気は、そのまま自然な流れで後方に排出されます。
エアフローにこだわっているPCケースを使うと、空気の流れだけでも冷えやすくなるのがいいところです。クーラーのファンの仕事量が減り、より静かになります。
メインストレージの通信速度が速い
G-Tune DG-I7G70はメインストレージの通信速度が、速いです。
まず、SSDを搭載しているため速くなっています。
ストレージには、HDDとSSDの2種類があり、SSDの方が通信速度が速いのが特徴です。その分価格が高くなります。
さらに、本機にはより高速な高性能NVMe SSDが搭載されているため、通信速度が速いです。一般的なSATA SSDと比べて、5倍以上の通信速度があります。
そのうえ、追加料金を支払えば、最大6,700MB/sの連続読み出し性能のあるSSDにも変更可能です。
標準搭載されているSSDが約3500MB/sなので、倍近い性能差があります。
元々通信速度が速いうえ、さらに高速にできるのでストレージの通信速度にこだわる方にもおすすめです。
G-Tune DG-I7G70の気になる点をレビュー
ここまで、G-Tune DG-I7G70の良いところについてレビューしてきました。本機にはスペック的なデメリットがほとんどなく、価格も性能と比べると若干安いくらいです。それでも一部に気になる点があるので、今度は本機の気になる点についてもレビューしていきます。
パーツのメーカーが不明
これはマウスコンピューターのゲーミングPC全体に言えることですが、標準搭載されるパーツのメーカーがわからないのが難点です。
カスタマイズ可能なオプションのなかにはメーカーが指定されているものもありますが、標準搭載パーツのメーカーは不明。同じ「32GBのメモリ」でも、メーカーによって性能が少し異なります。
高性能なことには変わりありませんが、メーカーがわからないのはこだわる方にはマイナスポイントです。
カスタマイズの幅はあまり広くはない
本機は、カスタマイズの幅があまり広くはありません。
SSDの容量を大きくしたり、より高速なパーツにしたりといったカスタマイズはできます。最も項目数が多いのは、ストレージとメモリです。
ただ、他のパーツに関しては幅はあまり広くありません。
CPUは標準のものか、Core i9-13900Fかの二択から選べます。Core i7-13700Fより高性能なCPUがそれだけなので、ここはあまりマイナスポイントにはなりません。
一方で、GPUが選べないのがネックです。
RTX 4070 Tiや4080は、選べません。CPUの性能を高くしたらGPUも一緒に高くしたいという方も多いので、ここはマイナスポイント。
しかし、その分基本構成でもクオリティが高いのがいいところです。カスタマイズ知識があまりない初心者の方には、かえって手が出しやすいと言えます。
合わせてマウスコンピューターでは、ベースモデルが充実しており、欲しい性能を一覧から選択し、その上で細かなカスタマイズを行うという形をとっています。
CPU、メモリ、GPUを組み合わせたものをパッケージとしており、種類も豊富なので、欲しい性能が手に入らないといったことは少ないはずです。
G-Tune DG-I7G70はこんな方におすすめ!
- フルHDやWQHDで快適に遊びたい方
- 4Kでも快適に遊びたい方
- PCVRで遊びたい方
- 配信用のPCが欲しい方
- 動画編集などクリエイティブな作業がしたい方
G-Tune DG-I7G70は、以上のような方々におすすめです。
フルHDとWQHDなら、高設定以上のグラフィック設定でも高フレームレートが出ます。ゲームによっては200fps以上でも安定するため、ゲームを快適に遊びたい方には非常におすすめです。
さらに、VRゲームも十分快適に遊べるだけの性能があります。そのうえ、前面ポートにHDMI端子があるのでVRで使うのにもおすすめです。
そして、配信が快適にできる処理性能も魅力的。ゲーム配信、雑談配信、Vtuber配信などさまざまな用途で使えます。
また、マルチタスクに強いということは動画編集やイラスト制作、3DCG制作などの作業にも強いということです。それらのクリエイティブな作業がしたい方にも、本機は非常におすすめですよ。
まとめ|マルチに使える高性能PC!
本記事では、G-Tune DG-I7G70の良いところと気になる点についてレビューしてきました。
最新世代が搭載されていることにより、性能が全体的に底上げされています。前モデルはコスパがあまりよくないという評判がありましたが、本機はコスパがいいです。
前世代では30万円以上もしたような性能のPCが、26万円程度で手に入るのは非常に魅力的。
性能だけでなく利便性も高く、マルチに使えます。ゲームやさまざまな作業で使いたい方には、非常におすすめですよ。