マウスコンピューターから2025年2月に発売されたクリエイター向けPCの最新モデル DAIV FX-I7G7Tを購入しました。
DAIVはマウスコンピューターのPCの中でクリエイター向けのモデルで、最新の高性能CPU・GPUを採用してます。またゲームにも使いやすく、どちらも楽しみたい方には最適なモデルのひとつだと言えます。
私はStable Diffusionなど生成AIでの活用や動画・画像編集がメインでありつつ、ゲームもがっつり楽しみたいというスタンス。合わせてキラキラ光るゲーミングPCよりも落ち着いたデザインのPCが良かったため、DAIVを選びました。
本記事では、そんなDAIV FX-I7G7Tを使用した感想を詳しくレビューしていきますので、クリエイティブがメインだけどゲームもしっかり楽しみたい方、ぜひご参考ください。
様々なツールやゲームに対してのベンチマークについては別記事にてまとめていきますので、RTX5070Ti環境との相性や性能をチェックしたい方は詳細記事を確認ください。
マウスコンピューター DAIVとは

マウスコンピューターのDAIVは、クリエイター向けに特化したPCブランドです。2016年に発売が開始され、デスクトップとノートPCの両方のモデルがラインナップされています。
- 生成AI・動画・写真・3DCG・イラストなど様々なクリエイティブ作業に最適化された高性能スペック
- 広告ビジュアル制作会社アマナの協力のもと開発された実用性の高いデザイン設計
- コンシューマ向けだけでなくワークステーション向けのCPU/GPUを搭載したモデルまで幅広いラインナップ
- 24時間365日のサポート体制
- 3年間無償保証(追加料金にてオンサイト対応なども可能)
といった特徴が挙げられます。
デスクトップモデルは、スタジオ内での移動を考慮した持ち運びに便利なハンドルとキャスターを装備しているのが特徴的。
2023年1月には「DAIV DDシリーズ」として7年ぶりに大幅リニューアルされ、最新の高発熱CPUやGPUに対応できるよう内部空間が拡大され、冷却性能も向上しました。
趣味でクリエイティブを楽しむユーザーからプロのクリエイターまで、様々なニーズに応える国産クリエイター向けPCとして高い評価を得ています。
マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tのスペックや特徴・デザインレビュー
続いてマウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tのスペック・特徴・デザインについてレビューします。最新の技術が詰め込まれたスペック、長期間の実用を考慮して設計されたデザインなど面白い特徴がしっかり盛り込まれています。
スペックと概要
- CPU:Core Ultra 7 265K
- GPU:GeForce RTX 5070 Ti
- メモリ:32GB
- ストレージ:2TB NVMe Gen4×4 M.2 SSD
- CPUクーラー:水冷(240mmラジエーター)
- 無線:Wi-Fi 6E(最大2.4Gbps)対応 IEEE 802.11 ax/ac/a/b/g/n準拠
- Bluetooth5内臓
- マザーボード:インテルZ890チップセット
- 電源850W/AC100V(50/60Hz)【80PLUS GOLD】
以上が、マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tの簡単なスペックです。
CPUには、Core Ultra 7 265Kを採用しています。ゲーミングPCによく搭載されるCore i7-14700Kと比べると、ベースクロックが高いのが特徴です。Pコアが3.9GHz、Eコアが3.3GHzになっています。
クロック周波数は高いほど処理速度が速くなるので、より高速な処理が可能ということです。
ほかにも、AI処理に特化したNPUを搭載しているなどの特徴があります。NPUはAI処理を高速化して、効率よく実行する役割を担う部分のことです。
さらに、メモリが32GBと大容量。ストレージも2TBのSSDを採用しており、動作が重くなる心配はありません。
最新世代のGPUにばかり目がいきがちですが、ほかの部分も非常に高クオリティな構成だと言えます。
もちろんスペック以外にも拡張性やデザインなどクリエイティブで重宝する機能を十分に網羅しています。
DAIV FX-I7G7Tのデザインを紹介
続いてマウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tのデザインを写真中心で紹介していきます。















マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tの良いところをレビュー
マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tのスペックについて、紹介しました。スペックだけでも高性能なことがわかりますが、具体的にどのような性能を持っているのか、どのような場面で使いやすいのかはわかりにくいです。
そこで今度は、マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tの良いところについてレビューしていきます。
圧倒的なグラフィック性能

マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tには、最新のGPUであるGeForce RTX 5070 Tiが搭載されています。
従来のRTX40シリーズより、パフォーマンスが大幅に向上しているのが特徴です。最新のAAAタイトルでも、高フレームレートで遊べます。フレームレートを重視しない場合は、4Kでも快適に遊べる性能です。
そのうえ、最新のDLSS 4に対応しています。DLSS 4は、NVIDIAの最新のアップスケーリング技術で、主にゲームのパフォーマンス向上のために設計された技術。
最大の特徴は「マルチフレーム生成(Multi Frame Generation)」機能で、1フレームに対して最大3フレームの生成が可能で、負荷の重たいゲームでもしっかりとフレームレートを稼ぐことが可能です。
レイトレーシングも「DLSS 4 Ray Reconstruction」という大きな改善が実装されています。
レイトレーシングは光の物理的な挙動をシミュレートする技術で、水たまりや金属部分に反射する周囲の風景をリアルに再現できますが、非常に負荷が高い処理です。
DLSS 4は負荷軽減しながら高画質を維持するため、レイトレーシングを実用的なものにしています。
4K解像度でのゲームプレイ、高フレームレートでのプレイも可能ですし、FPS、オープンワールドゲームなどさまざまなゲームを美しい映像で快適に楽しめるのがよいところです。

私は現在モンハンワイルズをメインに楽しんでますが、WQHD解像度であればウルトラ設定+レイトレーシングONで快適にプレイできています。
モンハンワイルズ RTX5070Ti ベンチマーク・4Kウルトラ平均100fpsも実際のプレイはUWQHDが最適
こちらの記事にてモンハンワイルズでの4K・WQHD・FHD・UWQHDでのベンチマークを行っていますので、合わせてご覧ください。
高い処理性能によりクリエイティブな作業も快適

マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tには、Intel Core Ultra 7 265Kが搭載されています。最新のCore Ultraシリーズでも、比較的高性能なCPUです。
Core i7-14700Kを超える処理性能と効率を有しているのが、よいところ。処理性能が高いので、動画編集や3Dレンダリング、配信など負荷が高い作業でも快適です。
そのうえ処理効率が高いため、負荷がかかりにくくなっています。処理速度も速く、クリエイティブな作業も非常に快適です。
さらに、オーバークロックをしてクロック周波数を引き上げることもできます。
ただしオーバークロックをした場合はマウスコンピューターのサポート対象外になってしまうので、お勧めはできません。
大容量メモリ&高速ストレージ搭載で動作が軽い
マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tには、32GBのDDR5メモリが搭載されています。
最新のゲームでも問題なく快適に遊べる容量です。マルチタスク環境でも余裕で対応できるので、ゲームと作業の両方がより快適になります。
さらに、DDR5はDDR4よりもデータ転送速度が速く、消費電力が低いのが特徴です。より動作がサクサクになります。
ただしStable Diffusion Flux.1など非常に重たい処理を必要とする作業では32GBでは足りない面もありました。この辺りは別途記事にしたいと思います。
そして、ストレージには2TBのNVMe Gen4×4 SSDを搭載。通常のSATA SSD、旧世代のNVMe SSDよりも読み書きの速度が高速です。ゲームのロード、アプリの立ち上げ、ストレージを参照する動作全般が高速になります。
水冷クーラー搭載で動作が安定しやすい

マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tには、水冷クーラーが搭載されています。
CPUクーラーの種類は、大きく分けて空冷と水冷の2種類です。空冷はファンが送り込む風の力で冷やすシンプルな方式で、比較的安価なのが特徴。高性能なサイドフロー式空冷クーラーであれば、水冷式に負けない冷却性能があります。
水冷クーラーは、冷却液が循環することで熱を奪う方式です。熱を奪った冷却液が、ラジエーターという部品に熱を集めます。ラジエーターにファンが風を送り冷却し、再度冷却液が熱を集めるため循環するという仕組みです。
冷却性能が高く、静音性が高いのが特徴。
本機はラジエーターが240mmと特別大きいわけではありませんが、水冷クーラーの持つ冷却性能のおかげで動作が安定します。
そのうえ、本機は空気が通りやすい構造を採用しています。水冷クーラーと構造の両面からしっかりと冷却できるのが、よいところです。
シンプルなデザインで使いやすい

マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tは、一般的なゲーミングPCと比べるとデザインが非常にシンプルです。
ゲーミングPCのように光る部品などはありません。サイドパネルもガラスではなく、基本的に密閉されています。
シンプルで、洗練されたデザインという印象です。スタイリッシュな黒のケースに、使いやすくまとまったインターフェイス類が特徴。
全体的に、置き場所を選びにくい使いやすいデザインです。
無線性能が高い
マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tは、無線性能が高いです。
Wi-Fi 6Eに対応しており、最大2.4Gbpsの高速通信ができます。FPSやスト6など、ネットを使うゲームにおいて、回線の安定性は非常に重要です。ネット回線が不安定だと、ラグが発生するなど不利になります。
Wi-Fi 6Eは、Wi-Fi 6よりも周波数帯域が広く、通信が安定するのが特徴です。遅延も少なく、複数デバイスを接続しても速度があまり落ちないのがよいとこっろ。無線接続でも、有線LANと同等の安定感があります。
また、Bluetooth 5にも対応。
Bluetooth 5は、比較的安定性が高いのが特徴です。4.0と比べて、データ転送速度・通信範囲が改善されています。Bluetooth接続はゲームではあまり好まれないものの、ヘッドセットやコントローラーをBluetoothで接続してもラグが全く気になりません。
チャタリングも発生しにくく、無線キーボードやマウスに苦手意識がある方でも使いやすいです。
メンテナンスがしやすい

マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tは、メンテナンスがしやすいです。
フロントカバー内、ケース底面にホコリ防止フィルターが装備されています。マウスコンピューターのPCにはよくある装備ですが、底面のみというモデルが多いです。フロントカバーにも取り付けられているのが、魅力的。
そのうえ、フィルターはマグネット方式です。簡単に脱着できます。フロントカバー内部のフィルターは、つまんで外せるようタブが付いているのがよいところです。カバーを開けることなく、着脱できます。
さらに、フィルターは水洗い可能。
分解せずとも、フィルターを水洗いするだけである程度メンテナンスできます。分解清掃の頻度が減るので、初心者でも安心です。
拡張性が高い

マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tは、拡張性が高いです。
まず、カスタマイズで選べるSSDが最大8TBまであります。そのうえ、SSDを2つ、「SSDまたはHDD」が1つ、「内臓HDD」の選択も可能です。ストレージのカスタマイズがよりしやすく、さらに大容量にしたい場合でも対応できます。
さらに、CPUのアップグレードも可能です。
BTOメーカーはCPUの変更ができないモデルが多いですが、本機はCore Ultra 9 285Kに変更できます。ゲーム性能は十分だから処理性能をより高めたいという場合でも、安心です。
また、無線規格をWi-Fi 7に変更可能。最大5.7Gbpsに対応しており、より高速通信ができます。もちろん家庭の回線の強度などにもよるので、その通りの速度になるとは限りませんが、回線に自信がある場合はWi-Fi 7に変更するのもおすすめです。

今回私がオーダーしたケースでは、2TBのSSDを追加で1枚と、4TBのHDDを1枚、そしてDVDマルチドライブを購入時に追加しました。
全体的に、マウスコンピューターのPCのなかでも特に拡張性が高い部類だと言えます。
またマウスコンピューターは3年間の無償サポートがつくのが魅力の一つです。
オーダー時に増設したパーツもサポート対象になるため、初期投資は少し高くついてしまいますが、最初にカスタマイズした状態で購入することをお勧めします。
取っ手とキャッスターが付いていて移動させやすい

マウスコンピューター DAIVには、取っ手とキャスターが付いています。
取っ手を掴み、キャスターでコロコロと移動させられるのがよいところです。高性能なデスクトップPCは非常に重く、移動や持ち運びには大きな労力を使います。
そのうえ、どう掴めばよいかもわかりにくいです。底面を抱えるように持つのが一般的ですが、大きさもあるため大変。

取っ手とキャスターがあれば、そういった悩みから解放されます。
撮影などクリエイティブな現場ではPCを移動させることは多くありますが、そのようなシーンでは大活躍します。
個人ユーザーであってもPC周りの掃除やレイアウト替えの際に重宝します。
マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tの気になる点をレビュー
マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tの良いところについて、レビューしてきました。もちろん、良いところばかりではありません。そこで今度は、DAIV FX-I7G7Tの気になる点についてレビューしていきます。
上部インターフェイスにSDカードスロットがあれば良かった

マウスコンピューター DAIVには、上部インターフェイスにSDカードスロットがありません。
本機の上部インターフェイスは、シンプルです。USBポートが2つ、Type-Cポートが1つ、ヘッドホン端子が1つあります。Type-Cポートがあるのは嬉しいところですが、SDカードスロットがないのが残念な点です。
クリエイティブな仕事に使うという方の場合、SDカードを使うこともあります。写真加工などを行う方、動画編集を行う方は特に。
クリエイター向けPCというのであれば、SDカードスロットは付けておいてほしかったところです。
サイズが大きい

マウスコンピューター DAIVの外形寸法は、幅240mm、奥行き500mm、高さ479mmです。
高性能パーツを多く搭載しているだけあり、サイズが大きいです。重量も約15.8kgあります。キャスターがあるので重量に関しては持ち上げる際にしか気になりませんが、サイズは重要です。
置き場所を選びます。
デスクの上に直接置くと手狭に感じられるうえに、PCラックを使うにもサイズに気をつけなければなりません。大きめのラックを用意するのが、最もおすすめです。
マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tはこんな方におすすめ!

- Stable Diffusionなど生成AIで快適に画像生成や動画生成したい方
- 4Kなど重たい4K編集も行いたい方
- クリエイティブな作業とゲームに使いたい方
- 最新のRTX 5070 Tiを試したい方
- サクサク動作で快適にPCライフを楽しみたい方
- 最新の重いゲームを快適に遊びたい方
マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tは、以上のような方々におすすめです。
本機は、作業性能とゲーム性能の両方が高いのが特徴。どちらか一方だけでは、少しもったいないです。
作業にもゲームにも使いたいという方に、最もおすすめです。
まとめ|クリエイティブもゲームも快適にこなせる万能PC

マウスコンピューター DAIV FX-I7G7Tは、CPU・GPU共に高性能で、大容量メモリとストレージを搭載しているサクサク動作のPCです。
クリエイティブな作業中もゲーム中も、動作が安定しています。
処理性能および効率が高く、動画編集や画像編集、配信、AI生成などさまざまな作業で使いやすいです。
ゲームでは、モンハンワイルズなどの最新の重いゲームでも快適に遊べます。高解像度、または高フレームレート環境で遊ぶのに最適です。
さまざまなクリエイティブ作業やゲームを快適にこなせる万能なPCが欲しい方は、検討してみてはいかがでしょうか。