BIGBIG WON HALO PRO(A200)は、1万円以下のエントリークラスのゲーミングヘッドセットです。
ゲーミングヘッドセットは、年々価格帯が高くなってきています。特にゲーム向けの機能を備えていたり汎用性の高い音質をしていたりする製品は、1万円を超えることがほとんどです。
そんななかで、比較的低価格で音質や機能性がいいということで注目を集めています。
本記事では、そんなBIGBIG WON HALO PROについてレビューし、より低価格のBIGBIG WON HALO BUDSについても紹介していくので、ぜひご参考ください。
BIGBIG WON HALO PROの基本仕様
まずは、BIGBIG WON HALO PROの基本的な仕様について紹介していきます。簡単なスペックや外観、付属品などについて気になる方はぜひご参考ください。
仕様
- 接続方法:3.5mmプラグ/USB Type-C/Bluetooth/2.4GHz USBドングル
- Bluetooth規格:5.3
- バッテリー容量:1000mAh
- バッテリー持続時間:約30時間
- 再生周波数帯域:20Hz~20kHz
- インピーダンス:32Ω
- ドライバーサイズ:53mm
- 入力値:DC 5.0V=1A
- 出力音圧レベル:96fBSPL(1mW/500Hz)
- 保証:1年間
BIGBIG WON HALO PROのスペック面での特徴としては、接続方法の多彩さが挙げられます。
3.5mmオーディオミニプラグによる有線接続だけでなく、USB Type-C接続や無線接続も可能です。2.4GHzのUSBドングルでの接続もできるのが、非常に魅力的。Bluetoothでは遅延が気になりますが、2.4GHz接続をすることで遅延が気にならなくなります。
FPSやTPSでは、体感できない程度の遅延の少なさです。音ゲーであっても遅延を体感できません。
外観
BIGBIG WON HALO PROの外観は、ゲーミングヘッドセットのなかでは比較的シンプルです。
正面から見れば、黒一色。派手さはどこにもなく、ゲーミングヘッドセットには見えないほどに地味です。一般的なヘッドホンに見えます。
一方、横から見るとBIGBIG WONのロゴが見え、少しゲーミングヘッドセットらしくなるのが特徴です。ロゴの付近にはシルバーもあり、少し派手に見えます。それでも黒に赤や青といった特徴的な色を使っていないところが、比較的シンプルに感じられます。
さらに、イヤーカップは比較的大きいです。ドライバーサイズが53mmと大口径なので、必然的にイヤーカップも大きくなります。
そんなイヤーカップはマットに仕上げられており、サラサラとしているのが印象的です。ちょっとした高級感があります。
また、イヤーカップはAURORA RGBにより光らせることが可能です。オフにすれば一気にシンプルな見た目になり、オンにすればゲーミングデバイスらしい見た目になります。
なお、オンにするとバッテリー持続時間が短くなるので、注意が必要です。
付属品
- ヘッドセット本体
- 脱着式マイク
- 3.5mmオーディオケーブル
- USB Type-C to Aケーブル
- USBレシーバー(Type-C)
- 取り扱い説明書
- 合格証
以上が、BIGBIG WON HALO PROの付属品です。
本機の機能をしっかりと使うために必要なものが、全て揃っています。過不足なく、シンプルなセット内容です。
USBレシーバーがType-Cで、なおかつL字型になっているのが特徴的。
ノートPCに接続するには便利ですが、ゲーム機に接続するのには少し不便なところがあります。USB Type-Aしかないゲーム機も少なくはないので、注意しましょう。
また、マイクが脱着式で使わないときは邪魔にならないのも本機のいいところです。
BIGBIG WON HALO PROの良いところをレビュー
ここまで、BIGBIG WON HALO PROの仕様や付属品などについて紹介してきました。今度は、BIGBIG WON HALO PROの良いところについて、それぞれ簡単にレビューしていきます。本機のメリットが知りたい方は、ぜひご参考ください。
FPS/TPSに使いやすい音質傾向
BIGBIG WON HALO PROは、FPS/TPSに使いやすい音質傾向をしています。
本機は、低音よりも、高音のほうが強いです。低音がつい良すぎると、FPSやTPSでは邪魔になることがあります。本機は低音が若干弱めで、高音強めの音質傾向なので、低音が邪魔になることなく足音や銃声などの重要な音の聞き取りが楽に可能です。
もちろん、迫力重視のゲームでは迫力に欠けてしまうという弱点があります。
ただ、低音が弱いと言っても聞こえない、迫力がないというレベルではありません。ある程度しっかりと低音を感じることできるので、迫力を大きく損なうということもなく、使いやすいです。
つまり、迫力に関しては、あくまでも「強調されない」という程度で「損なわれる」ほどではないということ。
クリアかつ聞きやすい
本機の音質は、同価格帯のゲーミングヘッドセットのなかでは比較的良好な部類です。
まず、クリアで聞きやすい音になっています。複合材料振動板を搭載しているためか、音質が良好。低音弱めで高音強めの音質傾向もあり、音楽鑑賞においても疲れることがありません。高音も刺さるとまではいかないので、音楽も素直に楽しめます。
さらに、音の解像度もある程度高めです。しっかりとした分離感もあり、音の情報量を感じられます。
女性ボーカルの歌、女性配信者の雑談配信、ASMRなどのジャンルと相性がいいです。
ゲームBGMでは、低音を効かせたようなものよりもチップチューンなどのほうが相性がよく感じられます。
十分使いやすいマイク性能
BIGBIG WON HALO PROのマイクの音質は、十分良好です。
ワイヤレスヘッドセットであることを踏まえれば、非常に良好とも言えます。多くのワイヤレスヘッドセットのマイク音質は、正直なところおまけ程度です。ボイスチャットでも、若干音のザラつきを感じて使いにくいということがあります。
ただ、本機のマイクの音は低音よりで芯の通った音声、使いやすいです。
ゲームのボイスチャット程度の用途であれば、特に不満もなく使えます。
装着感が良好
BIGBIG WON HALO PROは、装着感が良好です。
まず、側圧があまりきつくないのがいいところ。側圧が弱めなので、長時間着けていても耳が痛くなりにくいです。
そのうえ、イヤーパッドがソフトな素材でつくられています。これも、耳が痛くなりにくい理由です。
メガネをつけていても、問題なく長時間使い続けられます。
さらに、重量は300gとそれなりにあるものの、体感では実際の重量より軽く感じる印象です。これは、装着感が良好なため重みを感じにくいということ。
この装着感であれば、長時間ゲームを遊んだり音楽鑑賞をしたり、作業用BGMを聞き流すのに使ったりしても苦になりません。
利便性が非常に高い
BIGBIG WON HALO PROは、全体的に利便性が高いです。
まず、脱着式のマイク。ヘッドセットのマイクは、使うタイミングが限定的です。ボイスチャットのあるゲームをプレイするとき、友人やゲーム仲間と通話するときなどに使います。
ただ、ゲーミングヘッドセットは、普段の音楽鑑賞や配信視聴などにも使う人が多いです。そのような人にとって、マイクを使わない時間の方が長いと言えます。
長い時間マイクが邪魔になってしまうのですが、本機のように脱着式であれば邪魔にならず便利です。
続いて、接続方法の多彩さ。
Bluetooth接続ができる有線無線両対応のゲーミングヘッドセットは、近年多いです。
ただ、ゲーミングヘッドセットでUSBドングル接続ができるのは、まだ少し珍しいと言えます。キーボードやマウスでは2.4GHz接続が定番ですが、ゲーミングヘッドセットは未だに有線が主流です。
有線並に遅延の少ない無線接続ができるのは、非常に便利。
そして、バッテリー持続時間が30時間と長いです。これだけの長さがあれば、数日間充電せずに使い続けられます。自宅にいるときにフルに使い倒すという方でも、使いやすいです。
ほかにも、低遅延のゲーミングモード機能やヘッドホン本体にあるボタンによる音量調整機能など、利便性が高い機能が多数搭載されています。
BIGBIG WON GALE Hallコントローラーとのセットがバランスが良い
同社からはBIGBIG WON GALE Hallというゲーミングコントローラーも発売されています。
コントローラー側も2.4GHzのドングルで通信が出来るため、組み合わせて使うことで一切遅延を感じさせない低遅延環境でゲームプレイすることが可能です。
BIGBIG WON GALE Hallについては下記でレビュー記事を上げてますので、合わせてご確認下さい。
BIGBIG WON GALE Hallをレビュー! 前作との比較や操作性・機能を解説
BIGBIG WON HALO PROの気になる点をレビュー
BIGBIG WON HALO PROの良いところについて、レビューしてきました。今度は、BIGBIG WON HALO PROの気になる点についても、レビューしていきます。メリットとデメリットの両方を知りたい方は、ぜひご参考ください。
遮音性があまり高くない
BIGBIG WON HALO PROは、遮音性があまり高くありません。
遮音性を犠牲にして音の空間の広がりを得る開放型ではなく、本機は比較的遮音性が高いとされる密閉型です。
ただ、遮音性の高さを売りにしている各製品と比べてあまり高くありません。
音漏れという意味でもそうですが、周囲の環境音や人の声などが耳に入りやすいという意味でも、遮音性が高くない印象です。周囲に人がいる環境では、二重に注意する必要があります。
自宅でゲーム用途で使用するには全く問題ありませんが、外出先、電車の中で音楽を聴きたいといった要望があるのであれば気にしたほうが良いです。
有線とBluetoothの同時接続には非対応
BIGBIG WON HALO PROは多彩な接続方法に対応していますが、あくまでも切り替えて使えるということです。
たとえば、有線とBluetoothの同時接続などはできません。同時接続ができると、PCではゲームの音、スマホで通話アプリの音を同時に鳴らすことができます。これら二つが同じヘッドホンから流れてくるので、切り替える必要がなく便利です。
ただ、この機能を搭載しているゲーミングヘッドセットのほうが珍しいと言えます。近年増えてきてはいるものの、主流な機能ではないので本機の大きなデメリットとは言い難いです。
ソフトウェアがない
BIGBIG WON HALO PROには、ソフトウェアがありません。
専用ソフトウェアを使ったイコライザー調整などは不可能です。音質がゲーム向けになるゲームモードと通常モードの切替はありますが、できれば専用ソフトで調整したかったところ。
ただ、FX Soundという汎用ソフトウェアは使えます。
このソフトウェアを使うことで、イコライザーの設定が細かくできるので、どうしても音質を調整したい方はFX Soundなどの汎用ソフトウェアを使いましょう。
【コスパ重視の方におすすめ!】BIGBIG WON HALO BUDSを紹介
ここまで、BIGBIG WON HALO PROについてレビューしてきました。全体的にコスパがいい印象ですが、よりコスパ重視で低価格帯の製品が欲しい方には、BIGBIG WON HALO BUDSもおすすめです。
そこで今度は、BIGBIG WON HALO BUDS(A1 TWSイヤホン)について紹介します。
仕様
- ドライバー:10mmカスタムユニット
- 周波数特性:20Hz~20kHz
- コーデック:SBC、AAC
- インピーダンス:32Ω
- 感度:103±3dB/mW
- 接続方法:Bluetooth 5.3
- バッテリー容量:イヤホン40mAh/充電ケース380mAh
- バッテリー持続時間:イヤホン約6時間/充電ケース込み約30時間
- 本体重量:約7.5g
異常が、BIGBIG WON HALO BUDSのスペックです。
ゲーミング完全ワイヤレスイヤホンで、接続はBluetoothのみ。規格は最新の5.3なので、接続安定性は比較的高いです。
コーデックは必要最低限といった対応で、音質重視のイヤホンと比べると物足りなさがあります。とはいえ、ゲーミングイヤホンとしては十分な部類です。
スペックで特徴的なのは、充電持ちの良さ。充電ケース込みで約30時間も持続、イヤホン単体でも約6時間持続するので、長時間ゲームをする方や長時間の作業時に使う方でも安心です。
メリット
- バッテリー持続時間が長い
- 装着感が快適
- Bluetoothなのに低遅延で使いやすい
- ANC機能を搭載している
- タッチ操作でできることが多い
- 低音重視の優れた音質
- 所有欲が満たされるデザイン
- 圧倒的高コスパ
以上が、BIGBIG WON HALO BUDSのメリットです。
装着感は、非常に快適。イヤホンは両耳合わせて約7.5gと軽量です。装着時、重さを一切感じません。イヤホンの形もそれほどゴツゴツとはしておらず、耳にフィットし快適に使えるようになっています。
長時間使うのに向いている快適な装着感です。
さらに、音質には関してはHALO PROとは違い、低音重視という印象があります。低音は強く響くので、迫力重視のゲームとの相性が非常にいいです。リズム隊がかっこいい音楽との相性も良好。
そして、HALO PROと同様にミュージックモードとゲームモードの切り替えができます。ゲームモードにすると、遅延が体感できないほどに解消されるので、ゲームに使う場合はゲームモードがおすすめです。
これらの性能と機能を備えており、販売価格はAmazonで約5600円。
ゲーミングイヤホンとして非常にコスパがいいので、コスパ重視の方にはHALO PROよりもおすすめです。
デメリット
- 中高音域の解像度が低め
- 専用アプリがない
- ワイヤレス充電非対応
BIGBIG WON HALO BUDSは低音が強い一方で、中高音域の解像度が若干低いです。中高音域が響くような印象はありますが、明瞭ではないといったところ。解像度が高いクリアな音を求めていると、肩を落としかねません。
ただ、あくまでも低音重視のイヤホンとしては音質が良好なので、ゲーム用と割り切る方や低音が好きな方には非常におすすめです。
BIGBIG WON HALO PROとHALO BUDSはこんな方におすすめ!
【BIGBIG WON HALO PRO】
- 幅広い用途で使えるヘッドセットが欲しい
- 長時間使えるワイヤレスヘッドセットが欲しい
- 遅延がかなりおさえられた無線機器が欲しい
- 低音より中高音域を重視したい
【BIGBIG WON HALO BUDS】
- 低音重視
- 5000円台で買える高性能なイヤホンが欲しい
- 完全ワイヤレスイヤホンが好き
- コスパ重視
BIGBIG WON HALO PROは、1万円未満という価格帯で詰め込める性能と機能を精一杯詰め込んでいるような印象があります。低音より中高音域を重視した音質に、バッテリー持続時間、十分使えるマイク音質など非常に汎用性が高い印象です。
そのため、ゲーム以外にも作業用BGM用や配信視聴用など、幅広い用途で使いたい方には特におすすめのヘッドセットだと言えます。
一方BIGBIG WON HALO BUDSは、価格を抑えながら機能性を豊かにした完全ワイヤレスイヤホンという印象です。
低価格帯のイヤホン特有の低音偏重サウンドではあるものの、音質自体は悪くありません。それで低遅延モードやANCなどの機能をしっかりと詰め込んでいるので、使いやすいです。
汎用性はある程度犠牲にしてもいいから、より低価格でコスパを重視したい方にはBIGBIG WON HALO BUDSのほうが向いています。
まとめ|自分に合う機器でゲームも音楽も楽しもう!
本記事では、BIGBIG WON HALO PROを中心にレビューしながら、HALO BUDSについても紹介してきました。
どちらも無線のゲーミングオーディオ機器というのは同じですが、ヘッドセットとイヤホンという違いがあります。音質傾向に関しては、真逆とも言えるほど違うので、単に価格が低いからBUDSのほうがいい、より高音質なPROのほうがいいとは言えません。
どちらにも独自の魅力があります。
BIGBIG WON HALO PROは汎用性の高い音質や機能性などに魅力を感じる方に、おすすめです。
一方BIGBIG WON HALO BUDSは、よりラフにゲームを楽しみたい方、コスパを求める方におすすめ。
どちらも合う人が違うので、自分に合う機器かどうかを見極めることが大事です。自分に合うオーディオ機器で、ゲームも音楽も楽しみましょう。