ASUS ROG Cetra True Wirelessは、ゲーム向けに調整されたワイヤレスイヤホンです。
ゲーム向けの音響製品はヘッドホンタイプのものが多いですが、スマホで使うならワイヤレスイヤホンのほうが便利。
ASUSのゲーミングスマートホン「ROG Phone6」との相性も抜群です。
もちろん、スマホでなくとも「ゲーム向けが良いけどヘッドホンは好きじゃない」という人にもおすすめ。
今回は、そんなROG Cetra True Wirelessについて、レビューしていきます。
ROG Cetra True Wirelessのスペックをレビュー
- ドライバー:10mm ASUS Essenceドライバー
- ヘッドフォン周波数特性:20Hz – 20,000Hz
- ヘッドフォンインピーダンス:32Ω
- マイク集音パターン:全指向性・マイク周波数特性:100Hz – 10,000Hz
- 接続方式:Bluetooth5.0
- 対応コーデック:SBC, AAC
- バッテリー持続時間:27時間(1回の充電で5.5時間※ANCオフ時)
- ワイヤレス充電対応
- アクティブ・ノイズ・キャンセリング対応
- 外音取り込み対応
- タッチコントロール機能搭載
- 耐水性:IPX4
- ソフトウェア:Armoury Crate mobile/ Armoury Crateに対応
Cetra True Wirelessは、スマホで使いやすいように作られたゲーミングワイヤレスイヤホンです。
スマホにArmoury Crateをインストールすれば、イコライザーなどを細かく設定できます。ゲームモードの設定、バーチャルサラウンドの設定など設定項目も多いです。
ASUSのゲーミングスマホROG Phone5も同様のソフトを使って設定するので、ROG Phone5との相性は抜群。
さらに、バッテリー持続時間が長いのも注目ポイントです。
1度の充電で5.5時間使用でき、ケースに入れれば複数回充電できます。トータルで27時間ですから、1日8時間使ったとしても3日間はケース充電不要で使用できます。
ケースの充電はワイヤレスに対応しています。よほどのことでもなければ、使いたいときにバッテリーが切れていた、ということにはなりません。
ROG Cetra True Wirelessのおすすめポイントをレビュー
ASUS ROG Cetra True Wirelessのスペックを解説しました。見るからに機能満載で、バッテリー持続時間も長く、使いやすそうなスペックです。ただ、スペックだけでイヤホンの魅力はわかりません。そこで、ROG Cetra True Wirelessの魅力・おすすめポイントを5つ紹介します。
没入感のある音と良好な定位感
ASUS ROG Cetra True Wirelessの音は、低音がしっかりきいています。よくあるゲーミングイヤホン/ヘッドホンのような調整ですが、安価なものに比べると迫力が段違いです。
耳の中に入れるイヤホンということも相まってか、没入感が高い音に仕上がっています。
音場・定位も申し分ありません。銃声や足音が鳴っている方向をしっかり聞き分けられるうえ、リアルな鳴り方をしてくれます。FPSをプレイすれば、戦場にいるかのようなリアリティを伴った臨場感を楽しめるでしょう。
遅延が感じられない
ROG Cetra True Wirelessは、Bluetooth接続のイヤホンです。
本機には、ゲーミングモードがあります。ゲーミングモードがオフの状態だと、注意深く画面と音を照らし合わせてみると遅延があるのかなと感じられるレベルです。とはいえ、注意深く聞いていなければわかりません。
ゲーミングモードをオンにすると、全く遅延は感じられなくなります。Bluetoothイヤホンの中ではとても低遅延なので、音ゲーにも問題なく使えるでしょう。
ノイズキャンセリング機能搭載
ASUS ROG Cetra True Wirelessには、ノイズキャンセリング機能が搭載されています。
外の音をシャットアウトしてくれる機能ですね。最近のBluetoothイヤホンでは定番の機能ですが、これがあることでゲームにより集中できるようになります。元々の没入感の高い音に加え、外の音が聞こえなくなることによる集中力もあいまって、よりゲームを楽しめるようになるでしょう。
さらに、外音取り込み機能も付いています。
たとえば外で普通に音楽などを聞くときに、安全性を確保できるので便利です。
シンプルかつかっこいいデザイン
ROG Cetra True Wirelessは、ゲーミングデバイスの中では比較的デザインがシンプルです。人から見ればゲーミングデバイスだとわからないくらい主張が控えめで、それでいてASUSのロゴが入っていてかっこいいデザインに仕上がっています。
丸っぽいシルエットのBluetoothイヤホンが多い中、角張ったデザインなのも好印象。
さらに、フィット感が強くて装着感も良好です。
専用アプリによるカスタマイズ性
ROG Cetra True Wirelessには、ASUSのモバイル用アプリが使えます。
設定項目は、音量・サウンドモード・バーチャルサラウンド・イコライザーなどさまざまです。
サウンドモードは、「フラット」「FPS」「映画」「レース」「RPG」の5つのプリセットが用意されています。フラットは音楽鑑賞用プリセットですね。合わせて自分でカスタマイズすることも可能です。
さらに、PCで使うときはPCで版のArmoury Crateが使えます。
モバイル版より設定項目が多く、カスタマイズ性が非常に高いです。
ROG Cetra True Wirelessの使用感レビュー
ROG Cetra True Wirelessの魅力を紹介してきました。ただ、実際にはメリットとデメリットの両方があります。そこで、ROG Cetra True Wirelessの使用感について解説しましょう。
迫力のあるサウンドでゲーミングに没頭できる
音の方向性としては完全に低音重視で迫力があります。
敵がどの位置から来るのかを繊細に聞き取れるかはイヤホンの性能に掛かってきますが、申し分ありません。
ROG Cetra True Wirelessであれば、360度、どの位置から敵がやってくるのかをしっかり把握できます。
さすがはハイスペックゲーミングイヤホンだと頷ける音質でした。
また、迫力があるとともに音の定位をしっかりと把握できるイヤホンです。
FPS系のゲームで銃声や足音など敵の位置を意識したい際は、あえて低音を響かせずに音を枯らすのがベストです。
ROG Cetra True Wirelessであれば専用のソフトウェアでイコライジングが可能ですので、より自分好みにゲームと音のバランスを作り込めます。
リスニングでも使える音質
本機はゲーミングイヤホンですが、リスニングでも重宝します。
先ほど述べた通り低音重視で迫力があります。とは言いつつドンシャリ感は低く、完全なるドン。
中高音はマイルドにこなれており聞き取りやすいです。
ボーカルが後ろに隠れるようなこともありません。そもそもの音質が良いうえにサウンドモードの設定やイコライザー設定ができるので、音楽鑑賞向きの設定にすることもできます。
またゲーミングイヤホンであるが故に、定位がイメージしやすいもの特徴。さまざまな楽器がどこから鳴っているのかが目に見えるようにわかります。
ゲームだけでなく、さまざまな場面で使えるイヤホンです。
ノイズキャンセリング性能と外音取り込みは良好
ノイズキャンセリングの性能は、AirPodsなどと比べると若干劣ります。
ただ、家の中ならパソコンのファンの音、換気扇の音は全く聞こえなくなるレベルで消してくれるので性能は必要十分といったところです。家族が呼びかけてきても、大声でなければ気づかない程度。
外で使うときも、車の走行音・人の会話などの雑踏が8割程度は消えるイメージです。音楽をかければ、9割以上は聞こえなくなります。
外音取り込み機能をオンにすると、電車のアナウンスや目の前にいる人の声がわかる程度には聞こえるようになるので便利です。
付属品が少なく感じてしまう
ROG Cetra True Wirelessは、ゲーミングイヤホンでは高級な部類に入ります。
この価格帯のイヤホンでは、付属品が充実している製品がたくさんあります。
一方、本機の付属品は以下の通りです。
- USB Type-Cの充電ケーブル
- 説明書
- 保証書
- SとLのイヤーピース
- 本体およびケース
この値段のイヤホンには、イヤーピースが4~6種類は付属することが多いです。
本機は最初からついているMサイズ含め、3種類となっています。その為、「どのイヤーピースも合わない」という人が出てくることもあります。
ワイヤレスイヤホンは外れると地面に落下してしまうので、イヤーピースが合うかどうかは非常に重要。
もしサイズが合わない場合は、イヤーピースを別途買うことになります。
また、細かいところかもしれませんが、充電ケーブルが結構太めです。
これに関しては、使いづらいと感じるのであれば普段使っている他のType-Cケーブルで代用すると良いでしょう。
マイク音質には期待できない
ROG Cetra True Wirelessには、マイクが付いています。ハンズフリー通話に対応しているのですが、このマイクの音質は正直あまりよくありません。
録音するとガサガサとノイズが走りますし、そもそも口元からマイクまでの距離が遠いので電話には少し使いにくいです。声を抑えて電話したり雑音が多いところだったりすると、相手に自分の声が届かなくなることもあります。
おそらく、マイク集音時のノイズキャンセリングが無いためでしょう。
イヤホンで音量調整ができない
ASUS ROG Cetra True Wirelessは、イヤホンで音量の調整ができません。
最近はイヤホン本体で「進む・戻る」「再生・停止」「音量調整」の3つができる製品が、増えています。
本機にはタッチコントロール機能があり、イヤホンをタッチするだけで操作が可能です。1回押せば再生/一時停止、2回押すと「次へ」、3回押すと「前へ」になります。1秒間長押しすれば、ゲーミングモードのオンオフの切り替えが可能です。
この手のイヤホンだと、左右で音量の「上げる」「下げる」を分けていることが多いですが、本機にはそれがありません。
せっかくタッチコントロールで色々操作できるのに音量の操作ができないのは、もったいないと感じてしまいます。
基本的にはスマホゲームをしながら使うイヤホンなのでゲーミング時の音量調整は気になりません。
ただ、外で音楽リスニングに使用している時、スマホを取り出して音量調整するのはちょっと面倒に感じる方もいるかもしれません。
ROG Cetra True Wirelessのレビューまとめ
ROG Cetra True Wirelessは、1台持っていると非常に便利に使えるワイヤレスイヤホンです。
音質が良く定位感も良好なので、ゲームでは大活躍。FPSでは銃声や足音がハッキリ聞こえますし、RPGでも爆発音など音の演出で盛り上がれます。
音楽リスニング用途でも使えるので、これ1台あればスマホでのゲームやコンテンツ鑑賞など幅広く使えるのが良いところです。
スマホを使うことが多いゲーマーは、購入して損はありません。