Xtrfy H2 レビュー・音質・定位のわかりやすさ・装着感を徹底紹介!

Xtrfy H2は、1万2千円程度とミドルモデルと言える価格帯でありながら、ハイエンドモデルの性能を持っていると話題になったゲーミングヘッドセットです。

音の定位感が良い、音質に金をかけているなどなど、ネット上でもさまざまな評判が挙げられています。

ただ、話題になっていて気になっていたとしても、本当に良いものかどうか知りたいですよね。

そこで今回はXtrfy H2の基本スペック、ネット上でよく挙げられている良い評判と不満点、実際に使ってみた感想について紹介していきましょう。

目次

Xtrfy H2の基本スペックを解説

  • タイプ:オーバーヘッド
  • 装着タイプ:両耳
  • ドライバ:53mm
  • 周波数特性:15~25,000Hz
  • インピーダンス:32Ω
  • マイク周波数特性:45~18,000Hz
  • 本体重量:330g

装着タイプは両耳のオーバーヘッドと、ゲーミングヘッドセットの基本形です。ここは、ほとんどの製品で共通しています。ピュアオーディオのヘッドホンなら色々なタイプがあるのですが、ゲーミングとなると「ヘッドセット」と「イヤホン」との違いしかありません。

ドライバは53mmと、比較的大口径です。

インピーダンスはそこそこといったところ。ゲーミングヘッドセットとしては、大きすぎず小さすぎずという印象があります。

マイク周波数特性は、人間の可聴域より若干狭い感じです。実際に、人間の声で人間の可聴域限界まで出ることは滅多に無いので、このくらい絞っていても問題はありません。

それでいて、ヘッドホンの周波数特性はしっかり範囲があるのが良いですね。

ただ、低域が10Hzまで出るというモデルが1万円以上のゲーミングヘッドホンには多いですが、Hrfy H2は15Hzとなっています。

本体重量は330gと、比較的軽量です。超軽量というほどでもなく、がっしりとした製品づくりをしつつ軽量化をはかっていることを感じさせられます。

Xtrfy H2の良い評判を徹底紹介!

基本スペックを説明しましたが、それだけではXtrfy H2の本当のスペックはわかりません。あくまでも数値上なので、人がどう感じるのかは別です。そこで、Xtrfy H2によく挙げられる良い評判を紹介しましょう。

高級感のあるデザイン

本体は、つや消しのマットな質感になっています。高級感があって良いですね。少なくとも、おもちゃっぽい質感と感じる人はほとんどいないでしょう。

デザイン面も、良い意味でゲーミングデバイスらしくないです。ピュアオーディオだと言われても違和感が無い、シックでシンプルなデザインをしています。ゲーミングデバイスはゴテゴテとした、足し算のデザインをしている製品が多いです。

ゲーマーの中には「そこが良い」という人もいれば、「そこが嫌だ」という人もいます。

ゲーミングデバイス特有のデザインをあまり好まない人にとって、良い選択肢になるでしょう。

また、ヘッドバンドにアルミが使われているのも高級感を出しているポイントです。ここがアルミじゃなければもっと軽くできたのでしょうが、軽量より製品としての高級感を重視したのでしょう。

遮音性が高い

Xefy H2は、密着性が高いです。イヤーパッドの内部のホールが、一般的なヘッドセットと比べて小さめになっています。これが密着性を高めているんです。

密着しているということは、それだけ外部にヘッドホンからの音が漏れにくいということです。同時に、外部の環境音などがヘッドホンで覆われた耳に届きにくいということでもあります。ゲームに没頭するには、遮音性が高い方が良いんです。

マイクが着脱式

ヘッドセットなので当然マイクが付いていますが、着脱式になっている点を良いと感じる人が多いです。

ゲーミングヘッドセットを普段の音楽・動画鑑賞に使う人は少なくありませんが、そういうときにマイクは邪魔になります。ゲーム中も、ボイスチャットをしない野良試合などでは邪魔ですよね。

着脱式だと、使わないときにマイクが邪魔になりにくいです。そのため、幅広い用途で使いやすくなります。

ここを重視する人は、案外多いです。

マイクの音が必要十分

Xtrfy H2のマイクの音は、必要十分といったところです。ゲーミングヘッドセットのマイクに大きな期待を寄せる人は少ないですが、1万円以上するからには綺麗に聞こえるレベルのものは欲しいですよね。

そういう人にとって、必要十分だと感じる程度の音のクリアさ、音質はあります。

さらに、ロッド部分が形状記憶タイプになっているので、自分の声をしっかり届けやすいです。

マイクの端子部分の左上が、欠けているんです。そしてヘッドセットのメス端子には、その部分にぴったり合う取っ掛かりがあります。つまり、正しい方向でしか端子が入らないということです。

マイクには指向性があるので、端子を挿す方向を間違えると、声をあまり拾えなくなります。

間違ったまま使わないよう、このような工夫があるのも評価が高い部分です。

バランスが良い音質傾向

Xtrfy H2の音質傾向は、バランス型です。

とはいえ、完全にフラットで味付けがないというわけではありません。

若干低音が控えめになっていて、中音域と高音域が聞き取りやすくなっています。

ゲーミングデバイスでは、少し珍しい設定ですね。ゲーミングヘッドセットは爆発音や銃声などの低音・重低音をしっかり聞き取れるよう、低音を強くするのが一般的です。安いヘッドセットだと、低音ばかり主張して中音・高音はあまり良くないということがあります。

ただ、Xtrfy H2は低音を若干抑え、中音・高音をはっきりさせているんです。

実は、この音質傾向はゲームをプレイするのに適したものになっています。ゲーム自体で、デフォルトの音量はSEが若干強めになっているんです。特にFPSのようなゲームでは、銃声などがはっきり聞こえるよう、BGMとは少し切り離したような感じにしています。

ただでさえ強めの低音をさらに強めると、バランスを崩しかねません。そこで低音を敢えて抑えることで、BGM・SE全てのバランスを取っているんです。

また、ゲーム中の効果音は低音だけではありません。中音・高音もありますよね。低音ばかり強いのでは、低音以外の効果音を聞き逃してしまいます。

それを防ぐことにもなるんです。

音の定位がとてもわかりやすい

Xtrfy H2がFPS向きだと言われている理由のもう一つが、音の定位がとても把握しやすいということです。冒頭でも触れた通り、Xtrfy H2の最大の特徴だと言えます。

音の定位というのは、音が鳴っている方向のことです。右から鳴った音が右から聞こえることを、音の定位が良いと表現します。加えて、FPSだと縦軸も重要です。右上なのか、それとも平行なのか、下なのか…。それらを聞き分けることができれば、FPSでは有利になります。

Xtrfy H2は、敵の足音がどこで鳴っているのか、銃声がどこから鳴ったのかが手に取るようにわかるという評判が多いです。

Xtrfy H2によく挙げられる不満点を紹介!

Xtrfy H2の良いところを語ってきましたが、もちろん不満点になりがちな部分もあります。そこで今度は、Xtrfy H2によく挙げられる不満点を紹介しましょう。良いところとイマイチなところの両方を知ったうえで、自分に合うかどうか見極めるのが大切です。

ロゴが大きい

人によって感覚が違うところなのですが、ロゴが大きいという不満を抱く人もいます。Xtrfy のロゴがイヤーカップとヘッドバンド上部(外側)にあるのですが、イヤーカップのロゴが大きく目立つんです。

全体的にマットな黒が使われており、ロゴの部分だけ白なのがより目立たせています。ガジェット好き界隈はロゴを歓迎する人と、ロゴを許さない人とで二分されている傾向があるので、ここはどうしても不満が挙げられてしまうところでしょう。

そのうえ、ゲーミングデバイスらしくないシンプルなデザインに惹かれて購入を検討する人が多いということも、ロゴに対する不満を募らせる理由になっていると考えられます。

せめてロゴがグレーだったり、ヘッドバンド上部だけだったりしたら不満もあまり挙げられなかったのかもしれませんね。

側圧が強い

良い評判で密着性が高いと述べましたが、側圧が強いというのは不満点にもなっています。側圧の強さは密着性の高さに寄与しているのですが、同時に頭と耳をしっかり締めてくるんです。そのうえ、イヤーパッドのホールが狭いので、どうしても圧迫感があります。

重量的には疲れにくいですし、イヤーパッドの素材・ヘッドバンドの素材もふわふわとしているため疲労軽減にはなるんです。

疲労軽減に対する工夫がしっかりしているからこそ、側圧の強さは不満になりやすいのではないでしょうか。

ただ、実際には人によっては側圧が強く感じることがある、という程度です。これまでヘッドセットであまり側圧の強さを感じたことがない、という人は感じない可能性があります。

参考までに当ブログで紹介しているEPOS GSP600と比較すると、EPOS GSP600の方が締め付けは強いです。

イヤーパッドの縫い目が痛い

Xtrfy H2には、イヤーパッドの縫い目が痛いという不満も寄せられています。

イヤーパッドは外側がメッシュ素材で、内側だけPUレザーになっているんです。2つの異なる素材を使っているため、どうしても縫い目が生まれます。そのうえ、合皮を縫うための縫い目なので、どうしても固くなるんです。

さらに、耳に少し当たりやすい位置に縫い目がきます。

疲労軽減はしっかりしているのに、側圧が強く縫い目が当たりやすいと、何かともったいない印象です。

リモコンのアイコンがわかりにくい

Xtrfy H2には、手元で操作できるリモコンがあります。サイズは消しゴム大で、形は長方形です。

リモコンでマイクのオンオフ、マイクの音量調整、ヘッドホンの音量調整ができます。ミュートはスライドスイッチになっているのでわかりやすいのですが、音量調整は両方ダイヤル式なのでわかりにくいです。

見て操作できる位置にはあるのですが、アイコンがぱっと見区別がつきにくいところに問題があります。

どちらも小さく視認性が良いとは言えないうえに、マイク・スピーカーに+と-が書かれたアイコンになっているんです。そのため、パッと見で似てるように感じてしまいます。

また、ミュートのスライドスイッチは若干硬めです。

ただ、スライドスイッチが硬いのは不満点にもなりやすいものの、同時に評価点にもなります。スライドスイッチが緩いと、ふとした拍子に手が当たったりしたときにオンオフが切り替わることがありますから。

硬いというのは、それだけ誤操作しにくいということです。

Xtrfy H2を実際に使ってみた感想

ここまで Xtrfy H2 の口コミや使用者の評価を記載してきましたが、私自身が使用した感想としては、15,000円アンダーのゲーミングヘッドセットを選ぶのであれば、 Xtrfy H2 は十分に選択肢として入るスペックを持ち合わせている事です。

アルミニウム素材とPUレザー、そしてスモークがかった全体のディテールは高級感を醸し、まさに北欧スウェーデンのデバイスブランドが作ったヘッドセットと言えるでしょう。

また、音質も同価格帯のヘッドセットとしては十分。作られたようなドンシャリ感も少ない為、音楽鑑賞や映画鑑賞にも楽しめます。

ただし、 Xtrfy H2単体でゲーミングヘッドセットとして100点かと言われれば、そうは言えません。

ゲーミングアンプやDAPをPCとヘッドセットの間に介すことで、驚くほど化けます。

私の環境ではEPOS GSX 1000やZEN DACという外付けのゲーミングアンプやDACを介して繋げていますが、PCと直繋ぎ時には想像できないような音を鳴らしますし、 GSX 1000 でのゲーミングモードではFPS/TPSでの銃声や足音などもPCとの直繋ぎとは全く違う次元で把握できます。

XtrfyからはSC1というDACが5000円程度で発売されていますので、単体で試してみてワンランク上の音を体感したいのであれば追加購入するのも良いかもしれませんね。

Xtrfy H2は実力重視のヘッドセット!

Xtrfy H2は、とにかくコストを「音質」に振った実力重視のヘッドセットといった印象があります。価格をミドルクラスに抑えながら音質を高めることに注力しており、引き算をして性能を高めているという印象です。

その甲斐あってか、音質と音の定位はとても良いと評判になっています。

そのうえ、音質以外に回せる予算が少ないだろう中、高級感のあるデザイン・製品づくりをしているのが好印象です。

とにかく勝つことを重視して音の定位が良いヘッドセットが欲しい、という人にぴったりなのではないでしょうか。

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