「final」は音楽鑑賞用イヤホン界隈で素晴らしい音を出す製品が多く、非常に人気のあるブランドです。
さまざまな製品バリエーションがあり、それぞれ特徴のあるイヤホンを出すことも多いのが特徴ですが、final VR3000 for Gamingは、ゲームやVRコンテンツに特化したイヤホンとなっています。
ただ、特化しているとはいえどういう性能なのか、どういう音なのか、使い勝手は良いのかなど気になる人が多いでしょう。
final VR3000 for Gamingのスペック・おすすめポイント・評判や使用感についてレビューしていきます。
final VR3000 for Gamingのスペックをレビュー
- 形式:カナル型
- ドライバー:f-CORE DU 6mm(ダイナミック型)
- インピーダンス18Ω
- 音圧感度:101dB/mw
- 再生周波数帯域:非公表
- プラグ形状:3.5mmL字プラグ
- コード長:1.2m
- 重量:20g
- リモコンマイク:あり
- リケーブル非対応
形式は、一般的なカナル型です。ハウジング部は角ばっており、これもfinalのイヤホンでよく見られる形で見た目にはそこまで特徴がありません。ゲーミングイヤホンではありますが、普段遣いしやすいデザインです。
ドライバーはダイナミック型で、サイズは6mm。ゲーミングと言いながら、ドライバーは重低音特化型では無いのもポイントです。
final VR3000 for Gamingのおすすめポイントをレビュー
final VR3000 for Gamingはスペックからして少し特徴がありますが、実際にはスペックから読み取れる以上に特徴的なイヤホンです。そこで今度は、final VR3000 for Gamingのおすすめポイントについて、レビューしていきます。
充実の付属品
final VR3000 for Gamingは、付属品が充実しています。
- 専用ポーチ
- イヤーピース(Type E5サイズ)
- ロック機構付きイヤーフック
- 説明書
この価格帯としては、イヤーピースが豊富で5つのサイズが付属しています。それぞれのサイズ、左右内側の色が異なります。どっちが右用なのか左用がハッキリわかるのが良いところです。
しかも、タイプEなのが良いところ。装着感・密閉度に定評があり、音にあまり大きく影響を与えないため多くの人に好まれているタイプです。
さらに、イヤーフックが付いてきます。
シュア掛けをする際につけるもので、これを使うことで耳から本体やケーブルが落ちにくくなるのが良いところです。
軽量かつ高耐久
final VR3000 for Gamingは、イヤホンの中でも比較的軽い部類です。それでいて耐久性に優れたABS樹脂を採用しており、多少雑に扱っても問題ありません。落としてもすぐ壊れることがなく、外で使うにも安心です。
リモコンマイク付きケーブル搭載
final VR3000 for Gamingは、リモコンマイク付きのケーブルを搭載しています。
手元で音量調整、再生、停止、着信応答、通話、ミュートが可能です。同価格帯のゲーミングイヤホンにもリモコンを搭載するものはありますが、案外これらの機能全てが揃っていないことも多い傾向があります。
基本的な操作が全て手元でできるのは、外出時にも便利です。
優れた定位感
音の特徴としては、定位感に優れていることが挙げられます。
製品名にVRと付いていることもあり、VRゲームで使うことも想定されているようで360度の音をしっかり表現してくれるのが良いところです。FPSでもその特性は活かされており、足音・銃声がどこで鳴っているのかをしっかり判別できます。
もちろん、音楽でも定位感は重要なポイントです。ボーカルがちゃんと真ん中にいること、ギターやベースの位置関係が実際のライブに近いことなどが音楽体験の臨場感を高めてくれます。
幅広い用途をカバーできる
final VR3000 for Gamingはゲーム特化のイヤホンではありますが、重低音に寄りすぎていたりしません。低音がしっかり出るのはもちろんですが、中音から高音域もしっかり出ます。
特に中音域の減衰が少なく、非常に綺麗な美音を出すのが良いところです。
音自体が比較的フラットでクリアであり、定位感が抜群なため「音楽」「VR」「ゲーム」「映画」など幅広い用途で使えます。
final VR3000 for Gamingの使用感をレビュー
final VR3000 for Gamingのおすすめポイントをいくつか紹介してきました。幅広い用途に使えて音も良いイヤホンですが、実際の使用感が気になるという人もいるでしょう。そこで今度は、final VR3000 for Gamingの使用感についてレビューしていきます。
装着感は抜群で疲れない
final VR3000 for Gamingの装着感は、非常に良好です。
まず、軽いため長時間着けていても違和感を感じることがありません。疲れることもなく、使い続けることができます。作業中に音楽を聞く用途でも、長時間のゲームでも使いやすいです。
さらに、圧迫感があまりありません。圧迫感が弱い分、遮音性が低くなっているということもなく、非常に優秀です。
また、ケーブルが柔らかいためシュア掛けをしていても耳が痛くなりません。
音が耳に刺さらない
ゲーミング系のイヤホンは、低音と高音に強いタイプのものが多いです。そのため、音量を大きくしたり長時間使ったりすると、音が耳に刺さる感覚になることがあります。
解像度が高いタイプのイヤホンでも、音が刺さることが多いです。
一方final VR3000 for Gamingの音は、比較的フラットです。音質もクリアなので、音量を上げても美音であり続けてくれます。耳に刺さる感覚もなく、非常に快適です。
ベースはボイスフロント・音楽鑑賞ではクリアかつ高解像度な音が楽しめる
VR3000の印象としては、まずボーカルがフロントに浮き出て聞こえるような印象を持ちました。
合わせて全体にクリアな音を鳴らしてくれます。
ポップスを聴いた場合、解像度が高く定位が良いという特徴を存分に楽しむことが可能です。音が多いアニソンや電波ソング、ロックなどとも相性が良く、さまざまな音をしっかり楽しむことができます。
音場も広く多くの楽器で演奏するクラシックを楽しむのにも申し分ありません。
高解像度なのに音が刺さらず、素直に音楽を楽しめる良いイヤホンです。1万円クラスのリスニング有線イヤホンと比較しても十分に戦えるレベルでコストパフォーマンスが高いです。
FPSでは抜群の定位感で銃声・足音の方向がハッキリわかる
FPSでVR3000を使うと、音の方向と距離をしっかり判別することができます。銃声だけでなく、足音もかなり聞こえやすく、そのうえ方向・距離の感覚も正確です。そのため、ゲームがより快適になります。
また、タッチノイズが入ることもありません。
バイノーラル技術のおかげかASMRもバッチリ楽しめる
VR3000は定位感が抜群なイヤホンです。
その優秀な定位感を表現するために、バイノーラル技術が使われています。
そのため、ASMRとも非常に相性が良いです。
ただ、ASMR動画によくある耳かき音や吐息などでは音のレンジが狭く感じられてしまうことがあります。音に関しても正確な音を正確な方向で鳴らすという特性上、ゾワゾワとした感覚は弱めです。
ASMRに関しては同じメーカーから特化型の製品が出ていて、差別化をしているのでしょう。
しかし、バイノーラル雑談系の配信との相性は非常に良いですよ。
VRゲームでより真価を発揮する
VR3000が真価を発揮するのは、やはりVRゲームです。
たとえばフォースとライトセーバーを使って360度の敵を倒す「Vader Imortal」では、敵が攻撃する前に声や音を発します。この音の方向と距離感が非常に正確なため、ノールックでセーバーを投げて倒すことができるほど相性が良いです。
VRChatでも、声がする方向がクッキリわかるため会話によりリアリティが生まれます。
VRゲームは基本的に360度から音がするので、バイノーラル技術を使って開発されたVR3000との相性は特に抜群ですよ。
final VR3000 for Gamingのレビューまとめ
final VR3000 for Gamingは、1万円以下で買えるゲーミングイヤホンの中では、とても高性能かつ高音質です。
この価格帯だとゲーム特価で他を捨てたような製品も多い中、ゲーム・VRゲーム・音楽鑑賞・音声配信などなど幅広い用途に向いているのが良いところ。これ一本あれば、リスニング用入門機にもゲーミングイヤホンにもなります。
ゲーム以外にも使えるゲーミングイヤホンを探している人や、VR用にイヤホンを探している人にはとてもおすすめですよ。