Logicool G PRO X2 SUPERSTRIKEレビュー|クリックの深さ/手応えも細かく決められる静音61gワイヤレスマウス

Logicool G PRO X2 SUPERSTRIKEは、左右のクリックにマイクロスイッチではなく、押し込みの深さを読み取る「HITS」を採用した61gのワイヤレスゲーミングマウスです。

クリックが入る深さは10段階、戻る位置は5段階、指先に返る振動は6段階から、左右それぞれ別に選べます。クリック音はほとんどなく、入力は指先の振動で返ってくる仕組み。

クリックの感触を自分の指に合わせて細かく詰めたい人に向いていて、家の中で音を立てずに遊びたい人にも選ぶ理由があります。

本記事では、PRO X2 SUPERSTRIKEを実機で使って分かった良いところと気になる点をレビューしていくので、ぜひご参照ください。

目次

Logicool G PRO X2 SUPERSTRIKEの基本的な仕様

スペックと特徴

項目仕様
価格29,150円(ロジクールオンラインストア)
サイズ・重量全長125mm×幅63.5mm×高さ40mm/61g
センサーHERO 2(100〜44,000DPI)
レポートレート8,000Hz(LIGHTSPEED接続時)/1,000Hz(有線接続時)
メインクリックHITS(アクチュエーションポイント10段階・ラピッドトリガー5段階・クリック触覚フィードバック6段階)
バッテリー約90時間/POWERPLAY 2対応(別売)
ボタン数・接続5ボタン/LIGHTSPEEDワイヤレス・USB Type-C

主な特徴は、以下の通りです。

  • ロジクールGが世界初とうたうハプティック誘導トリガーシステム「HITS」を左右のクリックに搭載し、従来のマイクロスイッチと比べてクリック入力を最大30ミリ秒高速化
  • アクチュエーションポイント、ラピッドトリガー、クリック触覚フィードバックの3項目を左右のボタンごとに設定可能
  • 最大速度888IPS、最大加速88G。スムージング、加速、フィルタリングはいずれもなし
  • 設定はオンボードメモリに保存でき、G HUBを起動していない状態でも呼び出せる
  • 保証期間は2年間(Amazon.co.jp限定モデルは1年間)

同梱品

同梱品は以下の通りです。

  • マウス本体
  • LIGHTSPEEDワイヤレスレシーバー
  • レシーバー延長アダプター
  • USB Type-A – Type-C 充電・データケーブル(1.8m)
  • POWERPLAYアパーチャドア(フィート付き)
  • グリップテープ
  • クリーニングクロス
  • 取扱説明書・保証規定

裏面に取り付けるアパーチャドアが2枚あります。出荷時に本体へ付いているのはGロゴの入ったPOWERPLAYアパーチャドアで、同梱されているもう1枚は中央にソールが貼られたものです。

セットアップガイドでは、レシーバーとマウスの距離を20cm以内に保ち、2.4GHz帯の電波を出す機器からは2m以上離すよう案内されています。レシーバーをPCの背面に挿すと20cmを超えてしまう場合に、机の上まで引き出すのが同梱の延長アダプターの役目になります。

デザイン

上面は、白いボディに黒い左右クリックを組み合わせた2トーンです。左右のボタンには「PRO X2」の白い文字と「+」のマークが入り、中央のスクロールホイールは内側だけが白いリングになっています。白と黒がはっきり分かれた見た目で、ここは好みが分かれるところ。

左側面には、サイドボタンが2つ並びます。後ろ寄りに「X2」の黒い文字。ボタンは本体と同じ白で、指を置くと段差で位置が分かる作りです。

右側面は起伏のない面で、後ろ寄りに「SUPERSTRIKE」の文字が入っています。真横から見ると背の頂点は中央よりやや後ろにあり、そこから後端へなだらかに下がる輪郭。

裏面は、前方に1枚、後方にU字型が1枚のソールという構成です。中央にセンサー、その脇にスライドスイッチ。丸いアパーチャドアは中央後ろ寄りで、ソール付きのドアに替えるとここにもう1枚ソールが加わります。

重量は実測61.2gで、公称の61gとほぼ同じでした。

握ってみると、小指の下にある小指球で本体を支える形になります。手の平のうち親指側の付け根が浮くので、そこは違和感がありました。

各種設定

設定はG HUBから行います。項目は以下の通りです。

  • HITS構成:アクチュエーションポイント10段階、高速トリガー(ラピッドトリガー)5段階、クリック触覚フィードバック6段階を、左右のボタンごとに設定
  • PROプリセット:あらかじめ用意された組み合わせを呼び出す
  • HITSコード:テキスト形式のコードで設定をインポート・共有
  • DPI:X軸とY軸を個別に設定。リフトオフディスタンスとゲーミングサーフェスモードも調整可能
  • スクロールホイール:BHOPモードのオン・オフと時間枠の設定
  • オンボードメモリ:HITSの設定、DPIプロファイル、ボタンの割り当てを本体へ保存

HITSの3項目は左右のボタンで別々の値を持てるため、右クリックだけ深く、左クリックは浅く、といった詰め方ができる点が特徴。決めた内容は本体のオンボードメモリに保存できるので、G HUBを開いていない状態でも呼び出せます。

BHOPモードは、スクロールホイールの誤入力を防ぐための機能。

有効にすると、自分で決めた100ミリ秒から1秒の時間枠のうちに2回目のスクロールが来ない限り、最初の1回を無視します。ホイールを連続して回す操作には効く一方、1目盛りだけ回す単発の操作は通らなくなるという挙動です。1目盛りずつの操作が中心なら、オフにしておくほうが素直に動きます。

ロジクールGについて

ロジクールは、1981年にスイスで創設されたLogitech Internationalの日本法人です。日本での設立は1988年で、本社は東京都港区。マウスやキーボード、ヘッドセット、ウェブカメラなど、PC周辺機器を幅広く手がけています。

ゲーミング向けの製品は「ロジクールG」のブランドにまとめられ、専用のサイトが別に用意された構成。その中でもPROの名を持つ製品は上位に位置づけられており、PRO X2 SUPERSTRIKEについては、世界のeスポーツ選手との共同開発で生まれた製品だと公式に説明されています。

形とセンサーを共有する兄弟機が、PRO X SUPERLIGHT 2。次の章で違いを整理します。

Logicool G PRO X2 SUPERSTRIKEとPRO X SUPERLIGHT 2の比較

PRO X2 SUPERSTRIKEを検討していると、同じ形を持つPRO X SUPERLIGHT 2が比較対象に挙がります。ロジクールオンラインストアでの価格差は2,200円。センサーと無線は共通で、違いはクリック部に集中しています。

項目PRO X2 SUPERSTRIKEPRO X SUPERLIGHT 2
価格29,150円26,950円
メインクリックHITSLIGHTFORCEハイブリッドスイッチ
クリックの調整アクチュエーションポイント10段階/ラピッドトリガー5段階/クリック触覚フィードバック6段階を左右別に設定調整項目なし
重量(公称)61g60g
電池寿命約90時間約95時間
センサーHERO 2(100〜44,000DPI)HERO 2(100〜44,000DPI)
レポートレート最大8,000Hz最大8,000Hz
サイズ125×63.5×40mm125×63.5×40mm
ボタン数55

いちばんの違いはクリック部の中身です。SUPERSTRIKEはHITS、SUPERLIGHT 2はLIGHTFORCEハイブリッドスイッチを積んでいます。アクチュエーションポイント、ラピッドトリガー、クリック触覚フィードバックの3項目を左右別に設定できるのはSUPERSTRIKEのほうで、SUPERLIGHT 2のクリックは固定。

残りの差は数値の上でわずかです。電池寿命は約90時間と約95時間、公称重量は61gと60g。本サイトでSUPERLIGHT 2を測ったときの実測も60gでした。

共通点は多く、センサーはどちらもHERO 2、レポートレートは最大8,000Hz、サイズは125×63.5×40mmで一致します。右手用の左右対称という形も同じなので、握った感触で選び分けることはできません。

選び分けの目安は、クリックを自分で決めたいかどうか。深さや戻りを詰めたいならSUPERSTRIKE、固定されたクリックで足りて電池を長く持たせたいならSUPERLIGHT 2が向いています。

併せてご覧下さい

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Logicool G PRO X2 SUPERSTRIKEの良いところをレビュー

ここからは、フォートナイトを中心に実際に使って感じた良いところを挙げていきます。レシーバーは同梱の延長アダプターを使い、机の上に置いた状態で試しました。

クリックの深さも戻りも左右別々に決められる

HITSは、ボタンを押し込んだ量を連続で読み取る仕組みです。オンとオフの2択で入力を返す従来のマイクロスイッチと違い、どこまで沈んだら入力とみなすかを自分で決められます。

G HUBで触れるのは、クリックが入る深さのアクチュエーションポイントが10段階、戻る位置を決めるラピッドトリガーが5段階、指先に返るクリック触覚フィードバックが6段階。この3項目を、左右のボタンで別々に持たせられます。

左右で別々というのが、嬉しい点。私の場合は左クリックより右クリックの誤爆が多く、気づかないうちに右クリックを押してしまう事があります。そこで右クリックだけアクチュエーションポイントを6まで深くし、左クリックは3のまま浅く残す設定に変更。この状態にしてから、意図しない右クリックは減りました。

指のクセは左右で違うので、両方まとめて浅くしたり深くしたりすると、どちらかが犠牲になります。誤爆する側だけを深くして、狙って押す側は浅いまま残せるのが、この機構のいちばんの利点です。

クリック音がほとんど出ない

クリックしても、音がほとんど出ません。マイクロスイッチの「カチッ」という音がなく、入力が通ったことは指先に返る短い振動で分かります。押した感触そのものは残るので、無反応なパネルを押している感じにはなりません。

この振動はクリック触覚フィードバックと呼ばれ、G HUBで6段階から強さを選べます。手応えを強めたければ上げ、静かさを優先するなら下げる、という調整も可能です。

家族が同じ部屋にいる時間帯や夜に遊ぶとき、クリック音は思ったより耳につくもの。連打の音が部屋に響かないので、同じ部屋にいる家族に気をつかわずに遊べます。

裏面のドアを替えると滑りが変わる

裏面のアパーチャドアを、同梱のソール付きに交換してみました。前方1枚と後方U字の2枚だったソールに、中央の1枚が加わる形です。

3枚になると接地する面が増え、動かしたときの滑りが軽くなります。止めたい人は出荷時のドアのまま、滑らせたい人はソール付きに交換と、工具もソールの貼り替えもなしで切り替えられる作りです。ソールの素材は、公式スペック上はUHMWPEと記載。マウスパッドとの相性で滑り出しが重いと感じたときに、まずドアを替えて様子を見られます。

レシーバーを本体の中にしまえる

アパーチャドアを外すと、その下にレシーバーの収納スペース。使わないときや持ち歩くときにここへ入れておけるので、レシーバーの紛失を防げます。この収納は取扱説明書にも手順として載っており、正規の使い方として用意されているもの。

小さなレシーバーは、机の上に置いたままだとどこへ行ったか分からなくなりがちです。本体の中が定位置になるだけで、探す手間がなくなります。

Logicool G PRO X2 SUPERSTRIKEの気になる点をレビュー

クリック部の満足度は高い製品ですが、手に取ってから気づいた点もあります。

61gでも前寄りの重心で、数字ほど軽く感じない

実測61.2gは、軽量をうたうゲーミングマウスとしては標準的な重さです。ただ、60gを超えると今どきの軽量マウスの中では軽いほうではありません。加えて重心が前寄りにあるようで、持ち上げたときや振ったときに数字から想像するより重く感じました。

これは形が同じPRO X SUPERLIGHT 2とも1g差なので、この製品だけの弱点ではありません。軽さの数字と重心のバランスでマウスを選ぶなら、そもそも別のクラスを見るほうが早いです。SUPERSTRIKEはクリック部で選ぶマウスだと考えると、割り切れる範囲におさまります。

ボタンが5つしかなく、ゲーム以外の作業には向かない

ボタンは左右のクリック、ホイールクリック、左側面の2つで計5つ。チルト機能もありません。G HUBの割り当て画面に並ぶのも、プライマリ クリック、セカンダリ クリック、ミドルクリック、進む、リアの5つだけです。

ボタンを多用するMMOや、ブラウザや文書作成のショートカットをマウス側に逃がしたい使い方だと、この数では足りません。G HUBのGシフトを使えば1つのボタンに2つの役割を持たせられるものの、押しながらの操作が増えるので、多ボタンマウスの代わりにはなりません。

スクロールホイールの回転が重い

スクロールホイールは、指で回すと回転が重く、動かしづらさがあります。軽く弾くように回すタイプではありません。

ホイールを連続して回し続ける操作が中心でなければ、影響は小さい部分です。とはいえ、ホイールの軽さを重視する人は店頭などで触っておくと判断しやすくなります。

設定はG HUB前提で、本体側でできることが少ない

必要な設定はほぼすべてソフトウェア側にあり、本体だけで変えられることは多くない作りです。DPIの切り替えくらいは本体でやりたいところですが、専用のボタンは用意されていません。

設定項目が多いぶん、意味を知らずに触ると操作が変わってしまうこともあります。スクロールホイールのBHOPモードを有効にしたときは、フォートナイトのアイテム切り替えがホイールを回しただけでは反応しなくなりました。感度を変えれば反応しやすくはなるものの、この用途ではオフにしておくほうが使いやすい設定です。

逃げ道も用意されています。設定はオンボードメモリに保存できるので、最初に一度だけ詰めてしまえば、あとはソフトを立ち上げずに使い続けられます。

まとめ

本記事では、Logicool G PRO X2 SUPERSTRIKEの良いところと気になる点を見てきました。

この製品の中心にあるのは、クリック部を自分の指に合わせて詰められることです。入る深さ、戻る位置、指先に返る振動を左右別々に決められるマウスは多くありません。誤爆する側だけを深くするといった調整が効くうえに、クリック音もほとんど出ない仕様です。

前寄りの重心、重めのスクロールホイール、設定がG HUB前提という点は、購入前に知っておきたいところ。それでも、クリックの感触を自分で決められることに価値を見いだせるなら、29,150円を出す理由があります。

そんなPRO X2 SUPERSTRIKEは、以下のような方におすすめです。

  • クリックの深さや戻りを、自分の指に合わせて細かく詰めたい方
  • 意図しないクリックが入るのを、設定で減らしたい方
  • 家族と同じ部屋や夜の時間帯でも、クリック音を出さずに遊びたい方
  • PRO系の形が手に合っていて、クリックの感触だけに不満がある方
  • 設定を触って追い込む作業そのものを楽しめる方

どこまで押し込んだら入力するかを自分で決め、音の代わりに振動で受け取るクリックは、これまで使ってきたマウスでは味わえなかったもの。新しい技術を自分の手で確かめてみたい方にも、ぜひ触れてみてほしいマウスです。

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