JBLは、ハーマンインターナショナルのオーディオブランドです。日本国内のさまざまな家電量販店で売られているので、知っている人も多いでしょう。
そんなJBLが2020年11月に発売したのが、JBL QUANTUM 50です。未だに現役で販売されており、格安ゲーミングイヤホンとして一定の支持を得ています。
今回は、JBL QUANTUM 50のスペックや特徴、評判・使用感などについてレビューしましょう。
JBL QUANTUM 50のスペックをレビュー
- タイプ:カナル型イヤホン
- ドライバー:8.6mm径ダイナミック型
- 周波数特性:20Hz~20kHz
- インピーダンス:16Ω
- 出力音圧レベル:97dB/mW
- マイク周波数特性:100Hz~10kHz
- マイク感度:-41dBV/Pa
- ノイズキャンセリング機能:なし
JBL QUANTUM 50は、一般的なカナル型イヤホンです。耳にイヤーピースをしっかり入れるタイプなので遮音性が高く、家に家族がいても雑音を気にせずゲームに集中できます。
再生周波数は、人間の限界可聴域ぴったりです。同価格帯のイヤホンの中には、高音域を犠牲にするイヤホンも多いので、ここはJBL QUANTUM 50の大きなアドバンテージだと言えます。
機能に関しては、値段なりです。ノイズキャンセリング機能などは、搭載されていません。シンプルなゲーミングイヤホンというスペックです。
JBL QUANTUM 50の特徴・おすすめポイントをレビュー
JBL QUANTUM 50は、スペックで見ると非常にシンプルなイヤホンでした。再生周波数を犠牲にしていない点、カナル型で遮音性に期待できる点は良いです。ただ、それだけではありません。今度は、JBL QUANTUM 50の特徴・おすすめポイントについて、レビューしていきます。
音量スライダーとミュートボタン付き
JBL QUANTUM 50には、インラインマイクが搭載されています。
インラインマイク部分にはミュートボタンと、音量スライダーも搭載。この価格帯だとミュートボタンまたは再生・停止ボタンだけ搭載されていることは多いですが、音量調整も手元でできるのは大きな利点です。
スライダーって細かい調整はきかないと感じられ、実際に段階的に変える感じになるけど、調整できないイヤホンも多いため調整できるだけでも便利です。
インラインボイスフォーカスマイク搭載
JBL QUANTUM 50のマイクは、インラインボイスフォーカスマイクという名称です。
安価なイヤホンのインラインマイクは、実際に声をあまり拾ってくれないことが多いです。拾ってくれても遠く感じることがよくあります。
その原因の多くは、インラインマイクが口元から遠いところにあることです。メディアコントロールボタンを備えているイヤホンにありがちですが、手元で操作できる利便性のために口元からマイクが離れています。
そのうえ無指向性なので、声よりもむしろ周囲の雑音や服とこすれて発生するノイズなどが気になってしまうものです。
JBL QUANTUM 50は口元にマイクを近づけることによって、声を拾いやすくしています。
ツイストロック機構で外れにくい
JBL QUANTUM 50には、ツイストロック機構が搭載されています。
これは、JBLがスポーツ向けのオーディオ製品で培った独自の技術です。簡単に言えば、耳に付けたとき外れにくくなる機構のこと。装着感が向上するため自然と遮音性も高くなり、外れにくいため快適に扱えます。
外で使う場合も、安心です。
信号を小走りで渡る程度では、外れないでしょう。
程よく高級感のあるデザイン
JBL QUANTUM 50のデザインは、程よく高級感があります。
少なくとも、チープには感じられません。筐体部分はマットに仕上がっており、ロゴ部分には網目のような加工があります。金色の輪の部分などもあり、細かいところまで気遣ってデザインしているのがわかる見た目です。
決して高級感があるわけではありませんが、「安いイヤホンはチープに見えるから嫌だ」という人でも、安心して使えます。
JBL QUANTUM 50の評判・使用感をレビュー
JBL QUANTUM 50の特徴・おすすめポイントについて、紹介してきました。3000円あれば購入できる格安イヤホンですが、この価格にしては機構や仕組みなどにこだわられている印象があります。ただ、実際の使用感が気になる人もいるでしょう。
そこで今度は、JBL QUANTUM 50の評判・使用感について紹介していきます。
やや低音寄りで同価格帯の中では○
JBL QUANTUM 50の音質傾向は、やや低音寄りです。
低価格帯イヤホンによくある低音ゴリ押しのサウンドではなく、程よく低音がきいているという印象があります。高音も強すぎず弱すぎず、中音域もしっかり感じられてバランスが良いです。
5000円以上のイヤホンと比べれば差が出てきますが、同価格帯のイヤホンの中では良い部類に入ります。
スピーカーブランドであるJBLの強みがしっかり表現されていると感じました。
とは言いつつ、あくまでも値段相当。
最低限のゲーミングイヤホンとしての役割を果たせる程度とイメージください。
足音は捉えやすいが定位感はゲームとの相性アリ
ゲーミングイヤホンとしての性能に関してですが、足音はどのゲームでも捉えやすいです。
足音が聞こえ始める距離も違和感が無く、非常に快適にプレイできます。
ただし、定位感に関してはゲームとの相性が強く出る印象です。
これは、同じ「銃声」「足音」でもゲームによって細かく音に違いが出るためだと考えられます。
Apexの場合は低音が比較的強いゲームなので、若干ぼやけることがあるんです。ゲームによって音の鳴らし方・設定が異なるため、定位感に細かな違いが生まれるのでしょう。
高性能なゲーミングイヤホン/ヘッドセットの場合はどのゲームでも聞こえやすいですが、本機のような低価格帯のイヤホンの場合は相性が出ます。
とはいえ、「どのゲームでも定位感がつかめない」というイヤホンも同価格帯の中には多いので、ゲームによってはかなり掴みやすいというだけでもお得でしょう。
マイクはこもりやすいがノイズには強い
JBL QUANTUM 50に搭載されているインラインボイスフォーカスマイクですが、若干こもりやすい印象があります。
これはJBL QUANTUM 50のマイクが悪いというよりも、インラインマイク自体の特性が悪さをしている印象です。インラインマイクはケースでしっかり覆われており、小さく空いている穴から集音を行うイメージ。
当然、音はこもりやすくなります。そのうえ、口元に近づけたとはいえヘッドセットのマイクよりは遠いため、こもりやすく感じるのでしょう。
無指向性なのも、原因のひとつです。
ただ、ノイズには強くなっています。
そのため、多少こもっていても声が聞き取りにくいということもなく、普通に使える範囲です。
長時間使っても疲れにくく外れにくい
JBL QUANTUM 50のフィット感はとても良く、しっかりと耳にハマる感覚があります。
自然と遮音性も高くなるので、ゲームに集中しやすいのが良いところです。
さらに、圧迫感が低めなので長時間使っても疲れにくく、長時間ゲームをする人にも向いています。外で使っても外れにくいので、ラフな普段使いのイヤホンとしても使えます。
ケーブルがサラサラした素材でベタつかない
JBL QUANTUM 50のケーブルは安価なケーブルにありがちなビニールタイプではなく、サラサラとした素材のケーブルになっています。
夏場汗かきやすいシーズンでもベタ付きがなく快適に使えます。
JBL QUANTUM 50のレビューまとめ
JBL QUANTUM 50の特徴や音質、ゲームでの使用感などについて紹介してきました。
本機は3000円以下で買える格安ゲーミングイヤホンですが、実力はしっかりとしています。JBLのイヤホン・ヘッドホンづくりの経験を活かしている部分が多く、確かな技術が土台にあるのでコストを減らしながら良い物を作れているのかもしれませんね。
とりあえず安いゲーミングイヤホンを試してみたい人や、家の中の雑音が気になる人などにはとてもおすすめのイヤホンです。