Edifier(エディファイア)から、超低遅延でのワイヤレス接続とゲーム空間内での音表現にこだわったゲーミングヘッドセットG4Sが発売されました。
G4Sはワイヤレス特化型ヘッドセットで、付属USBドングルによる2.4GHz帯接続と、Bluetooth 5.2での接続が可能。2.4GHz接続時で15msの低遅延接続を実現しています。
また、40mmドライバーを採用し迫力のあるサウンドが楽しめるとともに、ゲーム内での定位を高める「H+サウンド」技術を搭載し、敵の足音や銃声を簡単に聞き取ることが可能。
合わせて角度調整&脱着が可能なノイズキャンセリングマイクを搭載し、ボイスチャット等で仲間に雑味のない声を伝えられます。
Edifier G4Sを使用した感想をレビューしていきますので、ゲーミングを優位に進めるためのヘッドセット、ボイチャをスムーズに楽しめるヘッドセットを探している方はぜひ読み進めてください。
Edifier G4Sのスペックと特徴・デザインをレビュー
G4Sのスペック・特徴
- 接続:ワイヤレス接続(2.4GHz、Bluetooth5.2)
- 2.4GHz接続時で15msの低遅延接続を実現(Bluetooth接続時は45ms)
- コーデック:SBC
- ドライバー:40mm強磁力ドライバー
- バッテリー:連続使用46時間
- 重さ:270g(公表値)
- H+サウンド技術によりゲーム内での定位感を配慮
- PC、スマホ、PS4/PS5、Switchに対応※XBOXは非対応
- 着脱・角度調整が可能な6mm大口径ノイズキャンセリングマイク
G4Sの特徴はワイヤレスに特化したゲーミングヘッドセットで、2.4GHz接続時に15msの超低遅延接続を実現しています。
15msというのは有線接続時の遅延にも匹敵するレベルで、実際に使用していて音の遅延でストレスや違和感を一切感じられない数値です。
合わせてオーディオブランドであるEDIFIERが開発したことで、音質がよく、定位感を掴みやすい音質に調整がなされていることがポイントです。
EDIFIERは「A Passion for Sound(音への情熱)」をブランドコンセプトに、音楽愛好家たちによって1996年に北京で創られたブランド。オーディオ業界で25年以上の研究実績を持ち、コストパフォーマンスの高いオーディオ製品を世に送り出しています。
G4Sのデザイン・パッケージ
音質と使用感で良いと感じたポイントをレビュー
Edifier G4Sのスペック・特徴、デザインを紹介してきました。続いては実際に使用して感じた音質や使用感をレビューしていきます。良いと感じた部分、いまいちと感じた部分を解説しますが、まずは良いと感じたポイントから!
オーディオブランドが作った音質は他と比べて抜けている
G4SはEdifierというオーディオブランドが開発したゲーミングヘッドセットです。
正直なところゲーミングブランドが作るゲーミングヘッドセットの中には、音質が全く配慮されていない製品も多いのが実情です。
しかしG4Sは、ゲーミングヘッドセットとしての機能だけでなくしっかりと音質にも配慮されていると感じられる製品です。
音質の方向性は完全な低音重視。40mmの大型ドライバーによって迫力のあるサウンドが楽しめます。ゲームでの使用はもちろん、映画鑑賞や音楽を聴く際にも使えるヘッドホンだと感じました。
シビアに言えば、低音が強いことからか音全体が少しこもることと、高音は少し乾いた印象を感じましたが9,990円と1万円を切る販売価格を考えたら十分な音質です。
また高音の乾きは、ゲーム内で銃声を判断するのに必要な要素でもあります。あえて音を枯らすことで銃声を響かせて敵の位置を把握しやすくなります。
ゲーミングと音楽鑑賞では音作りの方向性が異なってきますから、その中で最善のバランスを取ったチューニングだと感じました。
音の定位・分離性能はゲーミングヘッドセットとして十分なレベル
G4Sは、ゲーム内での定位を高める「H+サウンド」というEdifierの独自技術によって、敵の足音や銃声の位置を把握しやすい設計がされています。
実際、タルコフやフォートナイト、スプラトゥーン3などのFPS/TPS系ゲームで遊んでみると敵の足音、銃声、川の流れなどあらゆる音の位置が正確に聞き取れます。
また、G4Sは音の分離性能が高いのも特徴です。
一つ一つの音粒をきちんと分離して表現してくれますので、別の音に混ざってしまい聞き取りづらくなるというストレスが感じられないのも利点だと感じました。
ワイヤレスでも遅延は全く感じられない
Edifier G4Sの特徴としてワイヤレス接続時の超低遅延をうたっています。
「付属USBドングルによる2.4GHz接続」と「Bluetooth 5.2」、ふた通りの接続が可能ですが、2.4GHz接続時で15ms、Bluetooth接続の場合の遅延は45msの低遅延接続を実現しています。
実際にG4Sでゲームをしていると、2.4GHz接続では遅延を一切感じさせず、有線接続と変わらないレスポンスでゲームを進めることが可能です。
Bluetooth接続でも厳密には遅延が出ているとは思いますが、私レベルでは遅延を感じられずゲーム進行でストレスを感じることはありませんでした。
装着感・密着感が高く外部の音をほぼ遮断できる
G4Sでは肉厚で柔らかいイヤーカップが採用されています。
実測値270g以下の軽量な本体と合わせ、耳をしっかり収納するイヤーカップは装着感も申し分なく、長時間のゲームプレイでも疲れづらいです。
また、密着感が高いことからか、ゲーム中、外部の音をしっかり遮断してくれます。
外部音を遮断して、ゲームに集中できるのもG4Sの強みですね。
マイク音声はボイチャには十分なレベル
G4Sには角度調整が可能な脱着式のノイズキャンセリングマイクを搭載し、ボイスチャット等で仲間に雑味のない声を伝えることが可能です。
実際にどの程度の音声を伝えられるか、G4Sで音声収録しました。
合わせて比較用に、他社製ゲーミングヘッドセット(Logicool G PRO X 型番G-PHS-003d)、質の良いマイク(SHURE MV7)と悪いマイク(Apple EarPods)での音声を載せますので参考にしてください。
Edifier G4S
Logicool G PRO X 型番G-PHS-003d
SHURE MV7
Apple EarPods
G4Sの音声は、音質としては特別良いとは感じられませんでしたが、ボイスチャット等では十分に使えるレベルです。
また、ノイズキャンセリング機能によって雑音もほとんど入ってきませんでした。
G4Sを使用していていまいちと感じたポイント
1万円アンダーで購入でき、ゲーミングヘッドセットとして音質も良いG4Sですが、いまいちと感じたポイントもありますので紹介していきます。
高級感という観点では好き嫌いが分かれる
高級感という観点からみると、G4Sは好き嫌いが分かれそうです。
素材面では軽量化やコストカットを図るために安価なプラスチック素材を使用していますが、素材面ではなく、ゲーミングデバイスっぽさを出すためにデザインにて高級感を損ねてしまっているように見受けられました。
具体的にはボディ全体のブラックの部分はざらつき感のある仕上げで良い雰囲気を醸しているのですが、照明の透明アクリルのデザインが良さを損ねてしまっているように感じました。
また、照明は赤以外にはなりません。
有線接続ができない
G4Sはワイヤレス接続に特化したゲーミングヘッドセットで、有線接続には対応していません。
有線接続のヘッドセットは「充電をする必要がない」「接続トラブルが少ない」事が大きなメリットですが、それ以外にもゲーミングアンプと接続することによる音質調整が可能という利点が挙げられます。
ゲーミングアンプを用いることで、よりゲームに適した音質を作り出すことも可能ですし、またゲーム配信やボイチャなどでゲーム音量とマイク音量の一元管理が出来るようになります。
普通にゲームを楽しむ分には十分ですが、より細かな調整を求める方にはワイヤレスオンリーのヘッドセットは不向きです。
G4Sで勝率をどんどん高めよう!
Edifier から発売されたゲーミングヘッドセット G4Sをレビューしてきました。
G4Sはオーディオブランドが開発した音質の強み、ゲーム内での定位や音の分離性能の高さ、超低遅延ワイヤレス接続という基本スペックの高さを持ちつつ、9,990円という1万円を切る価格に抑えたコスパの良いゲーミングヘッドセットです。
有線接続が対応しない等のデメリットもありますが、コスパ良く良い音でゲームや映画などの動画を楽しみたい方はぜひ検討ください。