台湾のXROUND社から発売されている、ハイレゾ対応イヤホン「XROUND AERO PLUS」。
「高音質かつゲームに使いやすいように」というユーザーの無茶とも言えるような要望を叶えるために作られた、高性能ゲーミングイヤホンです。
一部で人気な製品ではあるものの、メーカーに聞き馴染みがなく不安に思う人もいるでしょう。
そこで今回は、XROUND AERO PLUSのスペック、おすすめポイント・音質、使用感などについて徹底的にレビューしていきます。
XROUND AERO plusのスペックをレビュー
- ドライバー形式:セミオープンダイナミック型
- ドライバーユニット:8mmチタンコーティング
- インピーダンス:20Ω
- 音圧感度:103dB
- 再生周波数帯域:20Hz~40kHz
- ケーブル長:約1.2m
- プラグ:金メッキ4極ステレオミニプラグ
- リケーブル:非対応
- 重量:約13g
- 本体材質:アルミニウム合金
- マイク搭載
周波数帯域に関しては、人間の限界可聴域が20Hz~20kHzだとされています。40kHzは一見不要に思えるかもしれませんが、実際には20kHzより高い音も聞き分けられる人もいるので、広いに越したことはありません。
特にゲーム・音楽と幅広い用途で使いたいのであれば、再生周波数帯域の広さは重要です。
ゲームでは、たとえばFPSの場合、銃声・足音・爆発音・VCの音と幅広い周波数の音が鳴ります。低音域から高音域まで幅広くカバーしているのは、ゲーミングイヤホンとしてはとても魅力的なポイントです。
XROUND AERO plusのおすすめポイントをレビュー
XROUND AERO PLUSは性能面で言えば、1万円台のイヤホンとしては一般的か高めな部類に入ります。周波数帯域に関しては、他の同価格帯のイヤホンと比較しても広いです。ただ、他にも魅力がたくさんあります。そんなXROUND AERO PLUSのおすすめポイントについて、レビューしましょう。
3Dチューニングによる圧倒的臨場感と定位感
XROUND AERO PLUSは、3Dチューニングというものが施されています。
音楽や映画鑑賞では、圧倒的な臨場感を感じることができます。右で爆発すれば右から爆発音が聞こえ、ホラーの背後から音が近づいてくる演出もバッチリ怖いまま楽しむことが可能です。
ゲームにおいては、どこから銃声が聞こえたのかを聞き分けることで、状況判断を行うことができます。
臨場感と定位感がとても良いので、ゲームでも音楽鑑賞でも映画鑑賞でも使いやすいです。
ハイレゾに対応していて音楽鑑賞もバッチリ
音楽鑑賞面の強みとして、ハイレゾ対応という点が挙げられます。
Amazon Prime Musicなどでハイレゾ音声を聞きたい、という人にもおすすめです。
音の特徴としては、空間表現力の高さが魅力的。楽器や歌が全方位から聞こえているような感覚で、音楽の世界に入り込むことができます。
音のバランスも良く調整されているようで、ゲーミングイヤホン・ヘッドセットなどでよくある「低音重視すぎてボーカルが聞こえにくい」などの現象は起きにくいです。
空気力学に基づく高性能パーツ
XROUND AERO PLUSには、独自の空間力学に基づいて設計された高性能パーツが使われています。
音は空気を伝うことによって、人間の耳に届くものです。そのため、空気気流は音の良し悪しに影響します。
XROUND AERO PLUSには、三種の空気力学技術が使われており、これによって音楽とゲーム両方に適した音を表現しているんです。高低周波のバランスが良くなったり、瞬間動態の反応を高めたりするというメリットがあります。
また、音がクリアになるという特徴もあるので、綺麗な音を聞くことも可能です。
音の特徴が変わる2種類のイヤーピースを付属
XROUND AERO PLUSには、2種類のイヤーピースが付属しています。イヤーピースが複数種類付属するのは1万円以上のイヤホンにはよくありますが、つけ心地が変わるだけというのが一般的です。
一方、XROUND AERO PLUSのイヤーピースは音の特徴が変わるのが面白いところ。
特別イヤーピースという低音重視のイヤーピースと、ボーカルがハッキリ聞こえるようになるボーカル強化イヤーピースの二種類。
FPSなどをプレイするときは低音重視の特別イヤーピース、音楽を聞くときはボーカル強化イヤーピースなど使い分けることができます。
便利なコントロールボタンを搭載
XROUND AERO PLUSはリケーブルには対応していませんが、ケーブルに便利なコントロールボタンを搭載しています。
コントロールボタンで出来るアクションは、以下の通りです。
- 音楽再生・停止
- 電話の受信および切断
- マイクのオンオフ
音量調整以外は、手元で全て操作できます。
別売りアダプタでノイキャンにも対応できる
XROUND AERO PLUSは、同メーカー製・別売りのアダプタを使用可能です。
このアダプタはマイクのノイズキャンセリングに対応しており、これを使うことでノイズキャンセリングにも対応できます。そのうえ、Type-C接続ができるのでスマホに接続するときにも使えるのでとても便利です。
PC接続用に、Type-CをType-Aに変換できるパーツも付属しています。
さらに、ハイレゾに対応したDAPとしても機能する優れものです。他にDAPを持っていないという人は、同時に別売りの「XTA-02」というアダプタを購入することをおすすめします。
XROUND AERO plusの使用感をレビュー
XROUND AERO PLUSは音が良く定位感も良い、という魅力があります。ただ、実際に使ってみた人がどう感じるか気になるという人も多いでしょう。そこで今度は、XROUND AERO PLUSの評判・使用感について紹介します。
音楽鑑賞では高い表現力を感じられる
音楽鑑賞面におけるXROUND AERO PLUSの最も良いところは、表現力の高さです。
音の表現が巧みで、同価格帯のリスニングイヤホンと遜色ありません。むしろ、下手な1万円台のイヤホンよりもずっと良い音を鳴らしてくれます。
空間表現力がとても高く、各パートの定位感も良好です。ボーカスは近すぎず引っ込みすぎず、程よい距離感で鳴ってくれます。低音域から高音域まで特に突出しているところがなく、癖がないのでどんなジャンルでも聞きやすく仕上がっている印象です。
クリアかつフラットな音で、立体感を強化したイメージでしょうか。
そのため、オーケストラとの相性が最も高いです。ゲーム音楽のオーケストラアレンジなどを聞くのが、XROUND AERO PLUSで最も楽しめる音楽鑑賞面でも使い方でしょう。
また、ゲーム用のイヤーピースを使用した状態であれば、ロックなどとも相性が非常に良くなります。
ゲーミングイヤホンといえば低音が厚かったり、安価なものは音がこもったりするイヤホンが多いですが、XROUND AERO PLUSは音楽鑑賞用としてもゲーミング用としてもバランスの高いイヤホンです。
抜群の定位感と特別イヤーピースで銃声・足音が聞き取りやすい
XROUND AERO PLUSをFPSなどで使うと、銃声や足音がとても聞き取りやすくなります。
ゲーム向けの音にしてくれる特別イヤーピースを使用すると、特にハッキリする印象です。音楽向けのイヤーピースではフラットすぎるところを、やや低音寄りにしてくれます。
とはいえ低音に寄りすぎることなく、再生周波数帯域の高さを活かして中高音も聞こえるのが良いところです。どこで銃声がしているのかがハッキリわかり、足音は銃声よりも少し控えめに聞こえるところがリアル。
聞き取りやすくプレイングの助けになるうえに、臨場感も高めてくれます。
ボーカル強化イヤーピースでゲーム全体の音の演出がハッキリする
XROUND AERO PLUSのボーカル強化イヤーピースをゲームに使うなら、RPGなどストーリー性の高い作品がおすすめです。
BGMによる演出が盛り上がる東方のようなゲームも、ぴったりと合います。
ゲームの全体の音がハッキリとするため、音による演出を引き立て、より演出効果が向上する印象です。ペルソナなど、挿入歌が多いゲームとの相性も抜群。
音楽鑑賞向けのイヤーピースですが、ゲーム用としても別ジャンルで使えます。
長時間使っても苦にならない
一般的に、イヤホンはヘッドホンに比べて長時間の連続使用には適さないとされています。
ただ、XROUND AERO PLUSは長時間連続使用していても苦になりません。
たとえば音が刺さるように感じて痛くなることもなければ、物理的に耳の軟骨あたりが痛くなるということもほとんど無いです。
音が刺さらないという面に関しては、セミオープンということで適度に抜け感があるうえに、クリアな音なのが理由でしょう。
物理的な部分で言えば、耳に接地する部分が少ないことが理由として挙げられます。
XROUND AERO plusのレビューまとめ
XROUND AERO PLUSは、非常に汎用性が高いイヤホンです。
これ一本あれば、高解像度な音源をそのまましっかり楽しめますし、ゲームもジャンル問わず楽しめます。FPS/TPSでは特別イヤーピース、RPGなど他のジャンルではボーカル強化イヤーピースと使い分けができるのがとても良いです。
ゲーミングイヤホンとしても、リスニングイヤホンとしても完成度が高く、コスパが高いイヤホンだと言えます。
汎用性とクオリティの両方が高いイヤホンが欲しい、という人にとてもおすすめです。