BIGBIGWON AETHERは、コスパの高さから人気のある同社の最新製品です。
ディスプレイが搭載されているのが大きな特徴ですが、それだけではありません。スティックの操作性などの基本性能面においても、さまざまな工夫が施されています。
そのうえ、非常に安いのが特徴のコントローラーです。
本記事では、そんなBIGBIGWON AETHERについてレビューしていきます。
BIGBIGWON AETHERの基本的な仕様

BIGBIGWON AETHERの良いところと気になる点をレビューする前に、まずは本機の基本的な仕様について紹介していきます。BIGBIGWON AETHERのスペックと外観レビューが気になる方は、ぜひご参考ください。
スペック
- 接続方式:有線(Type-C)、ワイヤレス接続(2.4GHz無線、Bluetooth)
- 対応デバイス:Windows,Switch,iOS,Androidなど
- ジョイスティック:ホールエフェクトジョイスティック
- マクロ:非対応
- トリガー:ホール効果アナログトリガー
- 振動機能:搭載(4段階調整可能)
- ポーリングレート:1,000Hz(有線/無線)
- モーター:H-bridge IC
- トリガーモード:リニアトリガーモード、クイックトリガーモード
- バッテリー:600mAh
- 連続使用時間:最大14時間
- 本体重量:約213g(実測値)
以上が、BIGBIGWON AETHERの基本的なスペックです。
接続方式は、有線と無線の両方に対応しています。無線は、Bluetoothと2.4GHz USBドングル式の2種類に対応しており、好みによって使い分けられるのがよいところです。
基本は遅延が少なく接続安定性が高い2.4GHz接続がおすすめですが、充電が切れたときなどにはUSBで接続できるのも魅力的。
さらに、連続使用時間が最大14時間と低価格帯の製品としては、比較的長めなのもよいところです。
外観

BIGBIGWON AETHERの外観は、ゲーミングデバイスらしいデザインだと言えます。
グリップ部には波打つような謎の模様があり、スティックの土台はオレンジ色。基本は白とグレーというシンプルな配色ですが、差し色を使ったり模様を入れたりすることでデザイン上の個性を出しています。
そのうえ、中央にはディスプレイを搭載。

ここが外観上最も目を引く部分です。このディスプレイは、接続モードやバッテリー残量の確認などで使えます。各種モード切替なども、ディスプレイから可能です。



模様部分とディスプレイ以外は、シンプルなデザインだと言えます。
BIGBIGWON AETHERの良いところをレビュー
BIGBIGWON AETHERのスペックと外観について、紹介しました。今度は、BIGBIGWON AETHERの良いところについて、レビューしていきます。
本機の魅力が知りたい方は、ぜひご参考ください。
ポーリングレートが有線でも無線でも1000Hz

BIGBIGWON AETHERは、ポーリングレートが有線でも無線でも1000Hzになっています。
ポーリングレートというのは、1秒間に何度データを送信するかを示す値のことです。1000Hzというのは、1秒間に1000回データを送信するということを指しています。
これは低価格帯の製品群のなかでは、比較的高い部類です。ポーリングレートが高くなるほど、入力のち塩が少なくなるのがよいところ。
コントローラーの動作が、より安定します。
そのうえ、有線でも無線でも変わらないのがよいところです。基本的には無線のほうがポーリングレートが低くなるものですが、本機は変わらないので性能面では有線でも無線でも感覚が変わりません。
2.4GHz接続なら、無線接続による遅延やチャタリングなども発生しにくいので、本機のポーリングレートの高さをより実感しやすくなります。
低価格帯でもホールエフェクト搭載

BIGBIGWON AETHERは、4000円以下の低価格帯のコントローラーにもかかわらず、ホールエフェクトスティックを搭載しています。
ホールエフェクトというのは、磁場の変化を検知してスティックの入力を検出するセンサーのことです。一般的なセンサーと比べ、摩擦や接触がなく摩耗しにくくなっています。
高耐久で、長期間使いやすいです。
そのうえ、精度が高くなり入力をより正確に行いやすくなるだけでなく、ドリフトもしにくくなります。
近年はホールエフェクトを搭載するコントローラーが増えていますが、価格帯は軒並み高いです。1万円以下どころか5000円未満の製品で、ホールエフェクトが搭載されているのが本機の非常に大きな強みだと言えます。
ディスプレイ搭載で設定がしやすい

BIGBIGWON AETHERには、LCDディスプレイが搭載されています。
フロント中央にある小さいディスプレイですが、このディスプレイがあることによって各種設定がしやすいのが本機の大きな魅力のひとつです。
多機能液晶画面で、デッドゾーン設定、連射昨日の切り替え、背面ボタンへの割当などの設定ができるようになっています。液晶画面をオンにした状態でFnボタンを押すことで、メニューが開き、メニューを選択してコントローラーのみで各種設定を行う仕組みです。

BIGBIGWONにはコントローラーのみでの設定を可能とする製品が少なからずありますが、画面での確認ができないのが不便な点でした。ソフトウェアであれば視覚的にわかりやすいですが、本体のみだとわかりにくくなってしまいます。
一方本機は、ディスプレイで視覚的にもわかりやすいのがよいところです。
さらに、バッテリー残量の確認などもできます。
非常に便利なディスプレイです。
2つの背面ボタンが搭載

BIGBIGWON AETHERには、背面ボタンが2つ搭載されています。
4000円以下という価格帯で、背面ボタンを搭載しているのも本機の大きな魅力です。背面ボタンは近年搭載するコントローラーが増えていますが、5000円を超える製品が多い傾向があります。
一方本機は、税込3980円という低価格です。
背面ボタンには、ディスプレイを使ったキーの割当設定が行えます。背面ボタンに好きなボタンを割り当てておけば、操作がよりしやすくなるのがよいところです。

たとえばジャンプボタンを割り当てておけば、スライディングジャンプなどのながら操作がしやすくなることがあります。好みやプレイするゲームタイトルによって、適切な設定が異なるので、それを探るのも背面ボタンの楽しさのひとつです。
十字キーが押しやすい

BIGBIGWON AETHERは、十字キーが押しやすいです。
本機の十字キーには、なだらかな傾斜がかかっています。中央部分が少し凹んでいる設計であり、指を傾ける感覚で各方向の入力が可能です。4方向タイプですが、擬似的に8方向タイプと似たような操作感が得られます。
精密な操作はもちろん、シームレスな操作もしやすい十字キーです。2Dアクションゲームなどにも、非常に向いています。
トリガーの感度が良好かつ押しやすい

BIGBIGWON AETHERは、トリガーの感度が良好です。
そのうえ、押しやすいので快適にトリガーを押せます。FPSなど、トリガーを連射することの多いゲームでも、快適です。
この反応の良さは、本機のトリガーがホールエフェクトトリガーであることに由来しています。スティックだけでなく、トリガーまでホールエフェクトを採用しているのが魅力的です。
さらに、トリガーには2つのモードが用意されています。
より素早い反応が得られるクイックトリガーモード、シームレスな操作感で押し込みの深さの調整がしやすいリニアトリガーモードの2つです。
全車はFPS、後者はレースゲームなどに向いています。
軽くて長時間プレイでも疲れづらい

BIGBIGWON AETHERは全体的に樹脂で出来ていることもあり、ゲーミングコントローラーの中では軽い部類に入ります。
実際に測定した重量は214.5g。
下の写真は同BIGBIGWONの別コントローラーと比較した写真で、左がBIGBIGWON AETHER。

比較した中で一番重たいBLITZ2と比較すると約30gの差があります。
- 任天堂Switchプロコン:約246g
- PS5 SONY DualSense:約280g
- Xboxワイヤレスコントローラー:241g(バッテリー無し状態)
他メーカーの主要コントローラーと比較しても非常に軽量化されていることが伝わるはず。
もちろん軽さだけでコントローラーの良しあし全てを比較は出来ませんが、軽いコントローラーで長時間ゲームプレイしたい方にはお勧めです。
比較に使ったコントローラーのレビュー記事
- BIGBIG WON GALEを徹底レビュー! マクロ搭載の多機能ゲームパッド
- BIGBIG WON BLITZ2をレビュー! 高性能・高機能・高コスパの神コントローラー
- 【レビュー】Switch純正プロコンを解説|使用感・ジョイコンとの比較も
- SONY DualSense・PS5純正コントローラーを徹底レビュー|使ってみた操作感・重さは?
- 【レビュー】Xboxワイヤレスコントローラーを使った感想|原神やAPEXでの実力は?
圧倒的な低価格

BIGBIGWON AETHERは、3種類の接続方法に対応しており、ホールエフェクトスティックおよびトリガーを搭載。そのうえディスプレイや背面ボタンなども備えており、ポーリングレート1,000Hzと基本性能も高いです。
これだけの性能と機能を備えているのに対し、BIGBIGWON AETHERの価格はAmazonで税込3,980円。
圧倒的に安いです。
そもそもコントローラー市場全体からしても安い部類であるのに加え、本機に採用されている機能やセンサーなどを考慮すればコスパが圧倒的に高いと言えます。
本機に採用されているホールエフェクトスティック・トリガーは、1万円台以上のコントローラーに多い仕組みです。
低価格帯の製品では、まだ珍しい仕組みになっています。
ほかにも、背面ボタンや本体のみでの各種設定機能とそれを手助けするディスプレイなど、約4000円のコントローラーとしては破格の性能と機能です。
2025年4月時点では、最もコスパが高いコントローラーだと言えます。
BIGBIGWON AETHERの気になる点をレビュー
BIGBIGWON AETHERの良いところについて、ここまでレビューしてきました。
ただ、良いところだけではありません。価格を考えれば良いところのほうが圧倒的に多いとはいえ、一部に気になる点もあります。
今度は、BIGBIGWON AETHERの気になる点について、レビューしていくので、良し悪しの両方から判断したい方はぜひご参考ください。
マニュアルが付属していない

BIGBIGWON AETHERの付属品には、マニュアルがありません。
コントローラーに限らず、多くのガジェットには紙の説明書が用意されています。
本機はディスプレイによる各種設定など、ほかの製品にはない機能があるのにもかかわらず、説明書が付属しません。
ユーザーマニュアルは、メーカーのページに用意されています。それをネットを使ってわざわざ見なければならないので、少々不便です。
とはいえ、ユーザーマニュアルを調べられる方にとってはそれほど不便ではありません。そのうえ、一度見て操作すれば簡単に覚えられます。
ウェブサイトでのマニュアルは充実しており、PDFの日本語マニュアルと合わせてチュートリアル動画(英語)も用意されています。
マニュアルはこちらから確認できます
https://jp.bigbigwon.com/support
背面ボタンはあるがマクロ機能がない

BIGBIGWON AETHERには、背面ボタンが2つありますが、マクロ機能はありません。
マクロ機能というのは、複数ボタンの組み合わせを登録できる機能のことです。たとえばダッシュジャンプなどの2ボタン使う操作をマクロとして登録しておけば、背面ボタン1つだけでその操作ができるようになります。
多くの製品にとって、背面ボタンとマクロ機能はセットです。
そのため、当然のように本機にもマクロ機能があると思って購入するとがっかりする可能性があります。
マクロ機能は搭載していないという点は、留意しておきましょう。
ただ、価格を考えれば納得できる部分です。
BIGBIGWON AETHERはこんな方におすすめ!

- ホールエフェクトを採用した安いコントローラーが欲しい方
- デッドゾーン設定などを本体だけで行いたい方
- コスパが高いコントローラーが欲しい方
- ディスプレイ搭載など新機能に目がない方
BIGBIGWON AETHERは、以上のような方々におすすめです。
まず、本機の大きな特徴であるホールエフェクト。これに興味がある方で、高価格帯の製品以外のほうがよいという方にとっては、本機は非常におすすめです。
ホールエフェクト採用でこれだけ安いコントローラーは、ほかにありません。
さらに、デッドゾーン設定などを本体だけで行えるのも魅力的です。デッドゾーン設定は視覚情報が必要なので、一般的なコントローラーではソフトウェアを使わないと設定できません。
それが本機ではコントローラーのみで設定できるので、調整が楽です。
性能だけでなく、機能面に興味がある方にもおすすめのコントローラーだと言えます。
まとめ

本記事では、BIGBIGWON AETHERについてレビューしてきました。
ディスプレイという変わった機能にばかり目が行きがちですが、本機の最大の魅力は性能および機能の充実度とコスパの高さです。ディスプレイによる設定機能が便利なだけでなく、ポーリングレートやセンサーの精度・耐久性などの基本性能も非常に高くなっています。
高機能かつ高性能で高耐久。
そのうえ価格は約4000円と非常に安いです。
コスパ最強のコントローラーが欲しい方は、購入を検討してみてはいかがでしょうか。