Maono PS22 Liteは、XLRマイク・ライン・楽器の3系統を1台でカバーするUSBオーディオインターフェース。
24bit/192kHzの高解像度録音に対応しつつ、ループバックやダイレクトモニターまで備え、手のひらサイズのコンパクトな筐体に収まっています。
約1万2,000円という手に取りやすい価格ながら、どこでも収録環境を作れる手軽さも魅力。以前レビューしたMaono PD200W HybridのようなXLR対応マイクを、本格的な収録環境で活かす1台としても向いている製品です。
本記事では、そんなMaono PS22 Liteの良いところと気になる点についてレビューしていくので、ぜひご参照ください。
本レビューはMaono様より製品を提供いただきレビューしています。
Maono PS22 Liteの基本的な仕様

Maono PS22 Liteは、XLR・ライン・楽器入力に対応した2-in/2-outのUSBオーディオインターフェースです。配信やポッドキャスト、弾き語りの収録まで幅広い用途を想定して作られています。まずはそんなMaono PS22 Liteのスペックや同梱品、デザインについて見ていきましょう。
スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | USBオーディオインターフェース(2-in/2-out) |
| サンプルレート/ビット深度 | 24bit/192kHz |
| ダイナミックレンジ | 106dB |
| マイクプリアンプ最大ゲイン | 最大56dB |
| ファンタム電源 | +48V |
| 入力端子 | MIC/LINE(XLR/TRSコンボ×1)、INST(楽器/Hi-Z 6.35mm×1) |
| 出力端子 | MONITOR L/R(6.35mm×2)、ヘッドホン(3.5mm×1) |
| 接続方式 | USB-C(PC/Mac/スマホ・タブレット対応) |
| 対応ソフト | Maono Routing Center(Windows、仮想4ch+ループバック2ch) |
| ダイレクトモニター | あり(ボタン式) |
| 実測重量 | 約227.5g |
| 付属品 | 本体、USB-A/Cケーブル(2-in-1)、取扱説明書 |
サンプルレートは24bit/192kHzに対応しており、音楽制作でも使われる高解像度の仕様。マイクプリアンプは最大56dBのゲインと106dBのダイナミックレンジを備え、配信から宅録まで通用する数値が確保されています。
入力はXLR・ライン・楽器の3系統に対応しています。XLRというのは音響機器同士をつなぐ業界標準のケーブル規格で、コンデンサーマイクやダイナミックマイクといった本格的なマイクを接続できます。MIC/LINE入力はXLRと標準フォンを兼ねたコンボジャックになっているため、マイクだけでなくライン機器も差し替えで使えます。
そのほか、USB-C接続でPCはもちろんスマホやタブレットでも使え、48Vファンタム電源やダイレクトモニターまで備えているので、本格的な録音環境を1台で組める構成です。
同根品

同梱品は、以下のとおりです。
- Maono PS22 Lite本体
- USB-A/Cケーブル(2-in-1)
- 取扱説明書
同梱品はシンプルで、オーディオインターフェース本体と接続用ケーブル、マニュアルが揃った構成です。別途USBハブや電源アダプターを用意しなくても、ケーブル1本でPCにつないですぐに使い始められる手軽な作り。

付属ケーブルはUSB-AとUSB-Cの両方の端子を備えた2-in-1仕様で、片側がUSB-C、もう一方がUSB-AとUSB-Cに分かれています。USB-Aポートしかない古いPCでも、USB-CポートのみのノートPCやスマホでも、別途ケーブルを買い足さずに接続できる作りです。
デザイン

デザインはマットブラックの筐体に、ガンメタリックの天面とゴールドの「maono」ロゴをあしらった落ち着いた配色です。手のひらに収まる正方形に近いサイズ感で、デスクの上に置いても場所を取りません。

天面には左から、MIC/LINE GAIN、INST GAINの2つのゲインノブが並んでいます。マイク・ラインの入力レベルと楽器入力のレベルを、それぞれ独立して調整できる設計。ノブの周囲には-/+の目盛りがプリントされており、現在の位置を把握しやすくなっています。

ゲインノブの右隣には、48Vファンタム電源とDIRECT MONITORの2つのボタンが配置されています。48Vはコンデンサーマイクを使うときに必要な電源を供給するスイッチで、DIRECT MONITORは自分の声を遅延なくヘッドホンで聞くための機能です。ボタンを押すとランプが点灯し、オン・オフの状態がひと目で分かります。

天面の下段には、MONITORとHEADPHONESの大きなノブが2つ並んでいます。スピーカーへの出力音量とヘッドホンの音量を、別々のノブで手早く調整できる配置。ノブの周囲はLEDリングで縁取られており、操作時の視認性を高めています。

背面には接続用の端子が集約されています。左から順にUSB-C、MONITOR出力のR・L、INST(楽器)入力、MIC/LINEのコンボジャックが並ぶレイアウト。ケーブルを背面にまとめて挿せるため、デスクの上がすっきりまとまります。

ヘッドホン端子は本体の右側面に配置されており、3.5mmサイズです。標準プラグのヘッドホンを使う場合は、変換アダプターを介して接続する形になります。

本体のLEDインジケーターは、接続状態に応じて色が変わる仕組みです。USBデータ接続を検出すると緑、電源は入っているがUSBデータ接続が未検出だと青、ライブモードでは紫に点灯し、3段階で動作状態を把握できます。
Maonoについて

Maonoは2014年に中国・深センで創業されたオーディオブランドで、世界153か国以上で製品を展開しています。ポッドキャストや配信、ゲーム実況向けのマイクやオーディオ機器を中心に手がけており、現在は世界153か国・600万人以上のユーザーが製品を使用しています。
数々の受賞歴を持つブランドで、CESイノベーションアワードやレッドドットデザイン賞、Golden Pin Design Awardなどを受賞してきました。日本国内では株式会社アスクが代理店を務めており、流通やサポート面での安心感もあるブランドです。
オーディオインターフェースを選ぶときに知っておきたい基礎知識
ここまで、Maono PS22 Liteの基本的な仕様について紹介してきました。今度は本機を理解するうえで知っておきたい、オーディオインターフェース選びの基礎知識について解説していきます。
普段あまり聞き慣れない言葉も出てくるので、これからXLRマイクや楽器を使った収録環境を整えようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
オーディオインターフェースはマイクや楽器をPCにつなぐ橋渡し役

オーディオインターフェースというのは、マイクや楽器をPCにつなぐための機材のこと。XLR端子のマイクや楽器のシールドはPCに直接挿せないため、あいだに立ってアナログの音をデジタル信号へ変換する役割を担います。
USB接続のマイクであれば本体だけでPCにつながりますが、XLR接続のコンデンサーマイクやダイナミックマイクを使う場合は、このオーディオインターフェースが必要になります。マイクの音質をしっかり引き出すためのマイクプリアンプや、コンデンサーマイクを動かす48Vファンタム電源も、オーディオインターフェースが備えている機能です。
ループバックは配信で複数の音をまとめて流す機能

配信向けのオーディオインターフェースでは、ループバックという機能がよく登場します。ループバックというのは、PCで再生している音とマイクの音をインターフェース内部でミックスして、配信ソフトへまとめて送る仕組みのこと。
ゲーム実況であればゲーム音と自分の声を1つにまとめて配信したり、通話アプリの相手の声を乗せて配信したりといった使い方ができます。本機の場合、ループバックは専用ソフトのMaono Routing Centerを介して利用する形です。
Maono PS22 LiteはXLRマイクを手軽に使い始められる立ち位置

Maono PS22 Liteは、XLR・ライン・楽器の入力に対応しながら、約1万2,000円で手に入るオーディオインターフェースです。ループバックやダイレクトモニターといった配信に必要な機能を備えつつ、価格を抑えた立ち位置の製品。
以前レビューしたMaono PD200W HybridのようなXLR対応マイクを、より本格的な収録環境で使いたくなったときにも合わせやすい1台です。USBマイクからステップアップして、XLRマイクの音をしっかり録りたい方に向いています。
Maono PS22 Liteの良いところをレビュー
Maono PS22 Liteの基礎知識を紹介してきたところで、今度は実際に使って感じたMaono PS22 Liteの良いところについてレビューしていきます。入力の幅広さや音質が気になる方は、こちらのセクションも参考にしてみてください。
XLR・ライン・楽器を1台でカバーする入力構成

Maono PS22 Liteの良いところは、1台でXLR・ライン・楽器の入力をカバーできる点。背面のMIC/LINE入力はXLRと標準フォンを兼ねたコンボジャックで、マイクからライン機器まで差し替えで使えます。
楽器用のINST入力は独立して用意されており、ゲインも専用のノブで調整できる設計。ギターやベースを直接つないで録音しながら、別系統でマイクを使うといった使い分けがしやすくなっています。

入力ごとにゲインノブが分かれているので、マイクと楽器のレベルを別々に追い込めます。配信や弾き語りの収録など、複数の音源を扱う場面でも1台で対応できる構成が便利です。
24bit/192kHzと106dBで価格を超えたクリアな音質

Maono PS22 Liteは、24bit/192kHzの高解像度録音に対応しています。サンプルレートというのは1秒間に音を何回記録するかを表す数値で、数値が大きいほど元の音をきめ細かく記録できます。192kHzは音楽制作でも使われる水準の仕様です。
ダイナミックレンジは106dBを確保しており、小さな音から大きな音まで幅広く扱えます。実際に収録した音はクリアで、価格帯を考えると十分な音質が得られる仕上がり。
配信やポッドキャスト、弾き語りの収録まで、声や楽器の音をしっかり届けたい用途で過不足のない音質を備えています。
ダイナミックマイクでもノイズが少なくクリアに録れる

ダイナミックマイクは感度が控えめなので、しっかり声を拾わせるにはゲインを上げて使う必要があります。ゲインを上げると、その分インターフェース側のノイズも乗りやすくなるのが一般的な傾向です。
本機にダイナミックマイクをつないでゲインを最大近くまで上げて収録したところ、ノイズはほとんど気にならず、クリアに声を拾えました。最大56dBのゲインを備えているため、感度が控えめなダイナミックマイクでも余裕を持って音を拾えます。
XLR接続のダイナミックマイクを使った配信やポッドキャストでも、ノイズを抑えてクリアに録れる構成です。
ループバック対応でゲーム配信や通話のミックスがしやすい

Maono PS22 Liteは、専用ソフトのMaono Routing Centerを使うことでループバックに対応します。PCで再生している音とマイクの音をまとめて配信ソフトへ送れるので、ゲーム実況や通話を交えた配信がしやすくなります。
Routing Centerでは仮想4チャンネルとループバック2チャンネルを扱え、マイク・ゲーム音・音楽などを左右のチャンネルに振り分けるといった柔軟なルーティングが可能。ASIOドライバーにも対応しており、この価格帯では珍しい仕様です。
ゲーム音と自分の声、通話相手の声を1つにまとめて配信したい場面でも、外部のミキサーを追加せずに1台で対応できる構成が便利です。
LEDインジケーターで動作状態がひと目で分かる

Maono PS22 Liteは、ノブ周囲のLEDリングの色で動作状態を示します。USBデータ接続を検出すると緑、電源は入っているがUSBデータ接続が未検出だと青、ライブモードでは紫に点灯する3段階のインジケーター。
配信や収録の前に、PCとちゃんとデータ接続できているかをランプの色で確認できます。接続トラブルが起きたときも、どの段階で止まっているのかを色で切り分けられるので、設定に詳しくない方でも状態を把握しやすい設計です。
LEDリングは操作時の視認性も高めてくれるので、暗い環境で配信するときもノブの位置を確認しやすくなっています。
手のひらサイズ・約227.5gで設置と持ち運びがしやすい

Maono PS22 Liteは、手のひらに収まる正方形に近いサイズ感。デスクの上に置いても場所を取らず、マイクやヘッドホンと並べてもすっきりまとまります。

本体の実測重量は約227.5gと、オーディオインターフェースとしては軽い部類。筐体はプラスチック製ですが、ノブを回したときの適度な重みやLEDの光り方とあわせて、安っぽさを感じさせない仕上がり。

市場で使われているオーディオインターフェースと並べて撮影しました。上がPreSonus Quantum ES 4、左下がSteinbergのオーディオインターフェース、右下が本機です。3機種の中ではMaono PS22 Liteが最もコンパクトで、限られたデスクスペースでも置きやすいサイズに収まっています。
軽量でコンパクトなので、自宅のデスクに据え置くだけでなく、ノートPCと一緒に持ち運んで外出先で収録するといった使い方もしやすい構成です。
Maono PS22 Liteの気になる点をレビュー
ここまで、Maono PS22 Liteの良いところについてレビューしてきました。シンプルで扱いやすいオーディオインターフェースですが、一部には気になる点もあります。気になる点も含めて検討したい方は、こちらの章もあわせて確認してみてください。
本体にEQやエフェクトは搭載されていない

Maono PS22 Liteには、本体側でEQやリバーブといったエフェクトをかける機能はありません。録音した音にエフェクトを加えたい場合は、録音後にDAWソフトで加工する形になります。
オーディオインターフェースの中には、本体のDSPチップでモニター中の声にリバーブやEQをかけられる製品もあります。たとえばSteinbergのUR22Cは、本体内蔵のエフェクトをレイテンシーなしでモニターにかけられる仕様です。録りながらエフェクトのかかった声を確認したい方は、こうしたDSP内蔵タイプが向いています。
とはいえ、入出力をシンプルにまとめた価格帯の製品では、エフェクトを本体に持たない構成が一般的です。録った音をDAWで仕上げる使い方であれば、本機のシンプルな構成はかえって扱いやすく、大きな問題にはなりません。
Routing Centerの高度な機能はWindows向け

Maono PS22 LiteのプラグアンドプレイはMacを含めて対応しており、USB-Cでつなぐだけで基本的な録音やモニタリングが行えます。ただし、ASIOドライバーやループバック、仮想チャンネルといった高度な機能を使うためのMaono Routing CenterソフトはWindows向けです。
Macでも本機をオーディオインターフェースとして使うことはできますが、ループバックを含む細かなルーティングを組みたい場合は、Windows環境を選ぶ必要があります。マニュアルにもmacOSでの基本的な接続手順は記載されているので、まずは録音用途で使いたいMacユーザーなら問題なく使い始められます。
配信でループバックをしっかり使い込みたい方は、Windows環境で運用するのが基本になる点を覚えておくと迷わず使えます。
入力は1系統なので2人同時の収録には向かない

Maono PS22 Liteのマイク入力は1系統のみです。1本のマイクを使った配信や弾き語りの収録には十分対応できますが、2人で別々のマイクを使って同時に録音するといった用途には向きません。
対談やインタビューのように、2人の声をそれぞれ別のトラックに分けて録りたい場合は、入力が2系統以上あるオーディオインターフェースを検討する必要があります。
ただ、1人での配信やポッドキャスト、弾き語りの収録が中心であれば、1系統でも不足を感じる場面は少ない構成です。用途が1人での収録に収まるなら、気になる点にはなりにくいと言えます。
まとめ

本記事では、Maono PS22 Liteの良いところと気になる点について、レビューしてきました。
XLR・ライン・楽器の3系統を1台でカバーしながら、ループバックやダイレクトモニターまで備え、約1万2,000円に収めた構成が本機の大きな価値。24bit/192kHz・106dBの音質や、ダイナミックマイクでもノイズを抑えてクリアに録れる点も、配信や収録の用途で扱いやすいポイントです。
本体にEQやエフェクトがない点や、Routing Centerの高度な機能がWindows向けである点、入力が1系統である点は気になる部分ですが、いずれも1人での配信や収録を中心に使う分には大きな問題にはなりません。シンプルに録ってDAWで仕上げるスタイルなら、扱いやすさにつながる構成だと言えます。
そんなMaono PS22 Liteは、以下のような方々におすすめです。
- XLRマイクを使った配信やポッドキャストを始めたい方
- USBマイクからXLRマイクにステップアップしたい方
- ギターやベースを直接つないで録音したい方
- ゲーム音と声をミックスして配信したい方
- コンパクトなオーディオインターフェースを探している方
XLR入力に対応しているので、以前レビューしたMaono PD200W HybridのようなXLRマイクを、本格的な収録環境で使いたい方にも合わせやすい1台です。USBマイクから一歩進んで、XLRマイクの音をしっかり録りたい方の最初の1台として向いています。
ループバックやダイレクトモニターを備えつつ、手のひらサイズに収まるコンパクトさも、配信環境をすっきりまとめたい方にとってありがたい構成。1人での配信や収録を手軽に始めたい方には、特におすすめできるオーディオインターフェースだと言えます。
