8BitDo M30レビュー|3,000円台で買えるフロント6ボタンの格ゲー向けゲームパッド

8BitDo M30は、フロント側に6つのボタンを並べたゲームパッドです。メガドライブやセガサターンで見慣れた配置を、そのまま現行機で使えるようにしたモデルとなっています。

親指1本でA・B・CとX・Y・Zの6ボタンを押し分けられるため、ストリートファイター6のようなタイトルでもコマンド操作がしやすい構成。実測112.5gと軽く、アケコンやレバーレスのように机や膝の上へ据える必要もありません。

SwitchとSwitch 2、Windows、Androidに対応しています。

本記事では、そんな8BitDo M30の良いところと気になる点についてレビューしていくので、ぜひご参照ください。

目次

8BitDo M30の基本的な仕様

8BitDo M30の基本的な仕様として、スペック・同梱品・デザイン・各種設定・8BitDoについて、順に紹介していきます。

スペックと特徴

項目内容
接続方式Bluetooth/有線USB
対応機種Switch/Switch 2/Windows 10以上/macOS/Android 9.0以上
サイズ147×74×31mm
重量115g(実測112.5g)
バッテリー480mAhリチウムイオン電池
駆動時間約18時間(充電時間 約2時間)
特殊機能連射/ボタン入れ替え/ジョイスティック・十字キー入れ替え
発売日2019年5月18日
価格3,590円(2026年7月時点・Amazon)

8BitDo M30の主な特徴は、以下の通りです。

  • フロントにA・B・C、X・Y・Zの6ボタンを配置
  • 実測112.5gの軽量ボディ
  • BluetoothとUSB有線の2通りで接続できる
  • SwitchとSwitch 2、Windows、macOS、Androidに対応
  • 連射やボタン入れ替えを本体の操作だけで設定できる
  • 480mAhバッテリーで約18時間駆動

本機の売りは、フロントの6ボタン配置。一般的なゲームパッドは前面に4ボタンを配置しており、格闘ゲームで6つの攻撃を割り当てると、残り2つは肩ボタンへ送ることになります。8BitDo M30は6つすべてが親指の下に並ぶので、押し分けも同時押しも前面だけで完結します。

その代わり、アナログスティック・振動・ジャイロセンサーは搭載していません。機能を削った分だけ本体は小さく、実測112.5gに収まっています。2Dの格闘ゲームやアクション、レトロゲームに用途を絞った構成だと言えます。

こうした割り切った設計でありながら、対応機種はSwitch 2やWindowsまで幅広くカバー。2019年発売のモデルですが、公式サイトにはSwitch 2への対応も明記されています。

同梱品

8BitDo M30の同梱品は、以下の通りです。

  • 8BitDo M30 本体
  • USB Type-Cケーブル
  • 取扱説明書

ケーブルと説明書のみのシンプルな構成です。

取扱説明書には日本語の記載があり、Switch・Windows・macOS・Androidそれぞれの接続手順と、連射機能の設定方法が書かれています。

デザイン

8BitDo M30のデザインは、セガサターンのコントローラーを思わせるもの。中央がくびれた繭型の輪郭に、左の十字キーと右の6ボタンが円形のくぼみとして配置されています。

十字キーは円盤の上に十字を乗せた形状。周囲には浅いくぼみがあり、親指の腹を置いたまま上下左右へ倒せます。

右側の6ボタンは、下段のA・B・Cが大きめの黒、上段のX・Y・Zがひと回り小さいグレー。同じ大きさで6つ並べるのではなく、色と径で2列を区別しています。

中央にはブルーのスタートボタン。その下に星マーク・マイナス・スクリーンショットの3つの小さなボタンが並びます。

上面にはLボタンとRボタン。その間にUSB Type-C端子とペアリングボタンが配置されています。側面の4つのLEDで、電池残量とプレイヤー番号を確認できます。

背面は銘板シールのみのシンプルな作り。銘板には、Switch・Dinput・Xinput・macOSの各モードへ切り替える操作が印刷されています。

グリップと呼べる出っ張りはなく、手のひらで下から支える持ち方になります。

素材はごく普通の樹脂です。手に取ったときの高級感は特にありませんが、価格を考えれば相応の仕上がりだと言えます。

各種設定

8BitDo M30の設定に、専用ソフトウェアは不要。本体のボタン操作だけで完結します。

接続する機器に合わせて、4つの入力モードを切り替えられる仕組みです。

  • Switchモード
  • D-inputモード
  • X-inputモード
  • macOSモード

そのほか、以下の機能にも対応しています。

  • 連射(Switch接続時は使用不可)
  • ボタンの入れ替え
  • ジョイスティックと十字キーの入れ替え

PCでレトロゲームやシューティングを遊ぶときも、ソフトを入れずに設定を変えられるのが便利です。

モードを切り替える操作は、背面の銘板にも印刷されています。説明書をなくしても、本体を裏返せば確認できます。

8BitDoとM30について

8BitDoは、深圳に拠点を置くゲーミングデバイスメーカーです。往年の家庭用ゲーム機のコントローラーを現代の機器で使えるようにした製品を数多く手がけており、レトロ系のコントローラーでは定番のブランドとして知られています。

M30には、接続方式の異なるモデルがあります。本記事で扱うのはBluetooth版で、購入時は間違えないよう注意が必要です。

モデル接続方式主な対応機種
M30 BluetoothBluetooth/有線USBSwitch/Switch 2/Windows/macOS/Android
M30 2.4G(Genesis Mini/メガドライブミニ用)専用2.4GHzレシーバー/有線USBメガドライブミニ/Switch/Windows
M30 2.4G(実機のメガドライブ用)専用2.4GHzレシーバー/有線USBメガドライブ/Switch/Windows

2.4G版はBluetooth接続に非対応。付属のレシーバー経由で無線接続する仕様です。PCやSwitchとBluetoothで直接つなぎたい方は、Bluetooth版を選んでください。

なお、Bluetooth版はメガドライブ実機には対応していません。実機で使いたい場合は2.4G版が必要です。

国内では、正規代理店だったサイバーガジェットが8BitDo製品の取り扱いを終了しています。同社の公式サイトでは、修理や交換といった製品サポートの終了も告知されています。現在流通しているのはマーケットプレイスの在庫が中心で、購入時は国内サポートを受けられない前提で考えておく必要があります。

8BitDo M30を使った感想

ここでは、8BitDo M30を実際に使ってみて感じた印象を軽く触れていきます。詳細については後の章でレビューするので、まずは全体的な使用感をお伝えします。

箱から取り出して最初に伝わってくるのは、実測112.5gという軽さです。手のひらに乗せても、重みをほとんど感じません。

持ち方は、現行のコントローラーとは少し違います。グリップと呼べる出っ張りがないため、指を引っ掛けて握るのではなく、手のひらで下から支える形になります。ホールド感は最低限といったところ。

十字キーに親指を置くと、円盤の縁が指の腹にしっかり収まります。

倒した方向へ素直に反応し、扱いやすい印象です。右手側の6ボタンも、親指を少し動かすだけで下段のA・B・Cから上段のX・Y・Zまで届きます。ストリートファイター6のコマンド操作も、これまで使ってきたパッドより押し分けが楽でした。

ただ、下段と上段ではボタンの大きさと高さが違います。ここは慣れが必要だと感じた部分なので、気になる点の章で詳しく触れます。

8BitDo M30の良いところをレビュー

ここまで、8BitDo M30の基本的な仕様や全体的な感想について紹介してきました。今度は、実際にストリートファイター6やレトロゲームをプレイしながら感じた、8BitDo M30の良いところについてレビューしていきます。

フロント6ボタンで格闘ゲームのコマンド操作がしやすい

8BitDo M30は、フロント側にA・B・CとX・Y・Zの6ボタンを配置しています。下段が大きめの3つ、上段が小さめの3つという2列構成。

一般的なゲームパッドはフロントが4ボタンのため、6つの攻撃を使う格闘ゲームでは、残りの2つをL・Rの肩ボタンへ割り当てることになります。指が上下に分かれるぶん、弱・中・強の押し分けや同時押しで戸惑う場面が出てきます。

その点、本機は6つすべてが右手の親指の下に並びます。ストリートファイター6でパンチ3種とキック3種を並べても、指を持ち替える動作が発生しません。強パンチと強キックの同時押しも、親指を2つのボタンにまたがらせるだけで入力できます。

アケコンやレバーレスへ手を出す前に、まず6ボタン配置そのものを体験してみたい方にも合っています。

実測112.5gと、一般的なパッドの半分以下の軽さ

本機の実測値は112.5gでした。公称の115gに対して、ほぼ表記どおりの数値。

いま主流のゲームパッドは、200g台が標準です。同じスケールでNintendo Switch 2 Proコントローラーを量ると、実測238.0g。8BitDo M30は、その半分以下に収まります。

100g以上の差は、長時間プレイすると効いてきます。実際、疲れづらいです。

軽さを支えているのは、アナログスティックと振動モーターを持たない構成です。トリガーも備えておらず、上面にあるのはL・Rの2つだけ。動く部品と重い部品を積んでいないぶん、本体は軽く仕上がっています。

前面のボタンは6つあるものの、本体全体のボタン数が多いわけではありません。削れる部分を削ったうえで、格闘ゲームに必要な6ボタンだけを残した構成です。

十字キーが素直に反応し、斜め入力も正確に入れやすい

実際に動かしてみると、狙った方向へ素直に反応してくれます。斜めも正確に入力でき、方向の押し分けに迷いません。ストリートファイター6のコマンド操作でも、指の腹を滑らせるだけで方向が決まります。

円盤型の十字キーは、セガ系のコントローラーでおなじみの形状です。中心を軸にして傾ける構造で、指の腹を置く面も広く取られています。上下左右から斜めへ指を移す動きにも無理がありません。大きく指を動かさなくても、8方向を順番になぞれます。

十字キーの扱いやすさは、レトロゲームやシューティングでも活きてきます。8方向を細かく刻む場面で、指の腹だけでコントロールできるのは便利です。方向入力が要になる2Dゲーム全般で、扱いやすさを実感できます。

サイズが小さく、手の小さい方でも扱いやすい

8BitDo M30の本体はコンパクトです。サイズは147×74×31mmで、現行のゲームパッドと並べるとひと回り小さい部類。

大きめのコントローラーは、手が小さいと指が届かず、持ち方を無理に変える必要が出てきます。特に子どもや女性の手では、ボタンまでの距離が遠く感じられることも珍しくありません。

8BitDo M30は本体そのものがコンパクトなので、親指の移動距離が短く済みます。十字キーから6ボタンまで、握り直さずに指が届く設計。実際に握ってみても、手を目一杯開くような窮屈さはありませんでした。

手のひらが小さくても、本体を包み込むように持てます。家族と一緒に使うサブのコントローラーとしても選びやすいサイズ感です。

3,000円台から手に入るコストパフォーマンス

本記事執筆時点で、8BitDo M30はAmazonで3,590円でした。価格は流通状況によって上下するため、購入前に確認をおすすめします。

6ボタン配置のパッドは、選択肢そのものが多くありません。そのなかで本機は、Bluetooth接続と有線接続の両方に対応し、Switch 2やWindowsでも使えます。連射やボタン入れ替えといった設定も、本体だけで完結する構成です。

この内容で3,000円台から狙えるのは、手を出しやすい価格だと言えます。仮に配置が合わなかったとしても、気軽に試せる金額。

格闘ゲーム用に6ボタンパッドを試したいけれど、1万円を超える機材にいきなり踏み込むのは迷う、という方の入り口として選びやすい1台です。

8BitDo M30の気になる点をレビュー

ここまで、良いところについてレビューしてきました。6ボタン配置と軽さが噛み合った1台ですが、一部には気になる点もあります。

ABCとXYZでボタンの形状が違い、慣れるまで時間がかかる

8BitDo M30の6ボタンは、下段のA・B・Cが大きく、上段のX・Y・Zがひと回り小さいサイズ。高さも同じではありません。

上段と下段をまたぐと指の当たり方が変わるため、押す位置の感覚をつかむまでに少し戸惑いました。慣れるまでには多少の時間が必要です。

とはいえ、これは6つのボタンを親指の可動範囲に収めるための構造です。しばらく使えば指が形状を覚えるので、腰を据えて練習できる方であれば問題ありません。

グリップ感は最低限

本機には、握り込むためのグリップがありません。背面は緩やかな曲面のみ。指を引っ掛ける突起も用意されていない作りです。

そのため、手のひらで支えるか、指先でつまむように持つことになります。グリップ感は最低限といったところです。大きめのコントローラーの握り心地に慣れていると、頼りなく感じるかもしれません。

薄さと軽さを取ったことによるトレードオフだと言えます。とはいえ112.5gと軽いため、支える力はほとんど要りません。

アナログスティック・振動・ジャイロを搭載しない

8BitDo M30は、アナログスティックを搭載していません。振動・モーションセンサー・NFCスキャン・赤外線カメラ・本体のスリープ解除も非対応です。

そのため、3Dのアクションゲームやレースゲーム、ジャイロエイムを使うシューティングでは、本機を使えない場面が出てきます。トレーニングモードのリセットのように、スティック押し込みを求めるゲームの操作にも対応できません。

もうひとつ、上面にあるのはL・Rの2つだけ。ZL・ZRにあたるトリガーはありません。3Dゲームに限らず、ZL・ZRを使う2Dゲームではボタンが足りなくなります。

用途を絞った構成です。2Dの格闘ゲームやアクション、レトロゲーム専用の1台として持つのであれば、不足を感じる場面はほとんどありません。

まとめ

本記事では、8BitDo M30の良いところと気になる点についてレビューしてきました。

8BitDo M30は、メガドライブやセガサターンで見慣れたフロント6ボタン配置を、Switch 2やWindowsでも使えるようにしたゲームパッドです。親指1本で6つの攻撃を押し分けられるため、格闘ゲームのコマンド操作がしやすくなっています。実測112.5gという軽さもあいまって、アケコンやレバーレスのような準備も置き場所も要らない1台にまとまっています。

アナログスティックや振動は非搭載で、グリップも最低限。用途を2Dのゲームに絞ったうえで、3,000円台という価格を評価できるかどうかが選択の分かれ目になります。

そんな8BitDo M30は、以下のような方におすすめです。

  • 格闘ゲームの6つの攻撃を、前面のボタンだけで押し分けたい方
  • アケコンやレバーレスの大きさ・重さ・音が気になっている方
  • 2Dアクションやシューティング、レトロゲームを遊ぶ方
  • 手が小さく、現行のコントローラーを大きく感じている方
  • サブのコントローラーを予算を抑えて増やしたい方

反対に、3Dのゲームがメインの方や、振動・ジャイロを使うタイトルを遊ぶ方には、スティックを備えたコントローラーをおすすめします。

6ボタン配置を試す最初の1台として、手を伸ばしやすいゲームパッドだと言えます。

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