8BitDo Arcade Controller シグネチャーエディションは、Nintendo SwitchとWindows PCで使えるワイヤレスのレバーレスコントローラーです。
8BitDoがスポンサー契約を結ぶプロ格闘ゲームプレイヤー、VxbaoとZhenのサインが入った、透明パープルの特別仕様モデル。ボタンの下には、静かさを売りにしたリニアスイッチ「Kailh Purple Glede」を積んでいます。
ボタンは大きく、方向ボタンの下には白い矢印入りのため、はじめてレバーレスを使う人でもどこを押せばよいか迷いにくい作り。実測1100gで、膝に載せても遊べます。
本記事では、そんな8BitDo Arcade Controller シグネチャーエディションの良いところと気になる点を、実際に使って確かめた内容からレビューしていくので、ぜひご参照ください。
8BitDo Arcade Controller シグネチャーエディションの基本的な仕様

スペックと特徴
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 対応機種 | Windows 10(1903)以降/Nintendo Switch/Nintendo Switch 2 |
| 接続方式 | 2.4GHz無線(Windows)/Bluetooth(Switch)/USB有線(両方) |
| スイッチ | Kailh Purple Glede(ロープロファイル・リニア)×16/ホットスワップ対応 |
| 作動点・押下圧・動作音 | 0.8mm/30gf/25dB(公称) |
| ボタン | メインボタン12個+プログラマブルボタン4個(P1〜P4) |
| サイズ・重量 | 301×201×22mm・1097g |
| バッテリー | 1000mAh・無線で約20時間・充電約3時間 |
主な特徴は、以下の通りです。
- VxbaoとZhenのサイン入り、シグネチャーエディション専用の透明パープル
- 作動点0.8mm・押下圧30gfのリニアスイッチ「Kailh Purple Glede」を搭載
- スイッチを抜き差しで交換できるホットスワップ基板
- 2.4GHz・Bluetooth・有線の3つの接続方式
- 割り当てを変えられるプログラマブルボタン4個と、ふさぐためのロックキャップ4個
- SOCDクリーニングとトーナメントロックに対応
- 接続先の切り替えやロックを、つまみで操作する独立コントロールパネル
- 底面の滑り止めシリコンマットと、磁石式の折りたたみ脚
レバーレスは、アーケードコントローラーからレバーをなくし、上下左右の移動もボタンで入力するタイプのコントローラーのこと。本機では左手側の3つのボタンが←↓→、左手親指の位置にある大きなボタンが↑にあたります。
同梱品

同梱品は以下の通りです。
- 8BitDo Arcade Controller シグネチャーエディション本体
- 2.4GHzアダプター
- ロックキャップ×4
- USBケーブル
- 取扱説明書
2.4GHzアダプターは、本体の底面にある収納部に入った状態で届きます。ロックキャップ4個は、半透明の小さなケースに収められています。取扱説明書には日本語のページもあり、接続の手順と各ボタンの名前はそこで確認できます。
デザイン

本体の大きさは、A4用紙とほぼ同じ。黒い強化ガラスのフェイスプレートを、透明パープルの枠が囲むデザインです。ボタンも同じ透明パープルで、キャップ越しに中のスイッチの形が透けて見えます。
左手側に←↓→、その下の親指の位置に↑。右手側にX・Y・A・Bと、R・L・ZR・ZLの8個が並びます。それぞれのボタンの下に、矢印やボタン名が白い文字で入っている作りです。

フェイスプレートの右下には、VxbaoとZhenのサインが入っています。パープルの文字で、ボタンの並びにかからない位置です。

上辺の左側には、つまみ2つとボタン3つ。右側にはL3・R3・SELECT・STARTが並びます。

底面は、ほぼ全面が黒いシリコンマットです。表面には、ABXYと矢印の模様が型押しで入っています。中央のラベルには、技適マークと認証番号が記載されていました。

上辺側の中央には、2.4GHzアダプターの収納部があります。使わないときはここにしまっておけるので、アダプターを別に保管する必要はありません。

上辺側の両角には、磁石式・金属製の折りたたみ脚。起こすと本体の奥側が持ち上がり、角度は2段階から選べます。
角度差は少ないですが、レバーレスコンで角度調整できる製品は珍しいです。
各種設定

本機の設定は、本体上辺のコントロールパネルと、Windows用ソフト「8BitDo Ultimate Software V2」の2通りで行います。
本体のコントロールパネルでできること
コントロールパネルに並ぶのは、以下の5つです。
- モードスイッチ(つまみ):S=Switch/OFF/X=Windowsの切り替え
- トーナメントロック(つまみ):対戦中に押すと困るボタンの無効化
- ペアリングボタン:Bluetooth・2.4GHzの接続設定
- ★(プロファイル)ボタン:ソフトで作った設定の有効・無効の切り替え
- Homeボタン
トーナメントロックをかけると、ペアリング・★・Home・L3・R3・SELECT・STARTの7つが効かなくなります。対戦中にうっかりメニューを開くといった誤操作を防ぐ機能です。
プログラマブルボタン(P1〜P4)には、本体の操作だけで、ほかのボタン1つの機能をコピーして割り当てられます。1つのP1〜P4に割り当てられるのは1ボタン分で、SELECT・START・Homeはコピーできません。使わないボタンは、同梱のロックキャップに付け替えて平らにふさげます。
8BitDo Ultimate Software V2でできること

ソフトは、PCにUSBケーブルでつないで使います。ホーム画面の表示は「Arcade Controller」。イラストは本機とは違う黒と赤の配色ですが、シグネチャーエディションもこのソフトで設定できます。ホーム画面から開けるのは「Profiles」と「Firmware」の2つです。
Profilesの中には、以下の3つのタブが並びます。

- Mapping:ボタンの割り当て変更
- Macros:一連の入力を1つのボタンにまとめる設定
- SOCD:上下・左右を同時に押したときの入力の扱い
MappingとMacrosは、画面の本体イラストから変えたいボタンをクリックして設定する方式。ボタン名は、X・Y・A・B・RB・LB・RT・LTのPC向けの表記で表示される仕様です。設定が終わったら本体の★ボタンを押すとプロファイルが有効になり、画面にもその案内が出ます。

SOCDで選べるモードは、以下の4つです。
| モード | 上+下を同時に押したとき | 左+右を同時に押したとき |
|---|---|---|
| Default | ニュートラル | ニュートラル |
| Absolute Up Priority | 上 | ニュートラル |
| Last Input Priority | 後から押した方向 | 後から押した方向 |
| First Input Priority | 先に押した方向 | 先に押した方向 |
初期設定はDefaultで、上下・左右とも、同時に押すとどちらも入力されません。レバーレスは左右や上下を別々の指で押すため、同時押しになる場面があり、その扱いをここで決めておけます。

Firmwareは、本体のファームウェアを更新する画面。手元の本機はV1.08で、一覧の中でも最新の版でした。過去のV1.05とV1.02も一覧に並び、更新中はソフトの終了やPCの電源オフをしないよう注意書きが表示されます。
ソフトはWindows版のみで、スマートフォン版はありません。Switchだけで遊ぶ場合は、本体の操作でできるP1〜P4の割り当てが中心になります。
そのほかの仕様
Bluetoothで同時につなげる機器は1台です。Switchのスリープ解除には対応していません。無線接続では、起動から1分以内に接続しないときと、接続後15分操作しないときに電源が自動で切れます。有線接続中は切れません。
8BitDoについて
8BitDoは、中国・深圳に拠点を置くゲームコントローラーメーカーです。本機の底面ラベルにも、SHENZHEN ONEBITDO TECH CO., LTD.の社名が入っています。レトロゲーム機風のデザインを現行機向けに作り直したコントローラーを多く手がけてきました。
同社のアーケード向け製品には、レバー付きの「8BitDo Arcade Stick」もあります。本機はレバーをなくしたレバーレスで、厚みはArcade Stickの約3分の1です。名前が似ているので、購入時は取り違えに注意してください。
シグネチャーエディションは、8BitDoのeスポーツチームに加わったプロ格闘ゲームプレイヤー、VxbaoとZhenとのコラボモデルです。同じ筐体の通常版をベースにしています。
8BitDoのコントローラーは、8BitDo M30レビューと8BitDo Ultimate 2 Wirelessレビューでも取り上げました。
通常版との違い
シグネチャーエディションを検討するとき、比較対象になるのは同じ筐体の通常版です。公式の仕様を並べると、主な違いはスイッチとカラーの2つ。
| 項目 | シグネチャーエディション | 通常版 |
|---|---|---|
| スイッチ | Kailh Purple Glede(リニア) | Kailh Wizard |
| カラー | 透明パープル+VxbaoとZhenのサイン | 通常カラー【要確認:色名】 |
| 国内販売価格 | 14,990円 | 12,680円 |
サイズ・重量・接続方式・バッテリー・同梱品に違いはありません。フェイスプレートについては、指紋が付きにくい加工の記載が通常版の公式ページにだけあります。
いちばんの違いはスイッチです。通販サイトのレビューやSNSでは、通常版のスイッチについて、引っかかりや音の大きさへの不満が見られます。シグネチャーエディションは、公称25dBの静かさをうたうPurple Gledeを最初から積んだモデルです。
通常版のスイッチも、ホットスワップで交換はできます。スイッチを自分で選んで入れ替えるつもりなら通常版、買ってすぐ静かなリニアで遊びたいならシグネチャーエディション、という選び方です。
8BitDo Arcade Controller シグネチャーエディションの良いところをレビュー

ここからは、Nintendo Switch 2につないで格闘ゲームを遊びながら感じた良いところを挙げていきます。
最初から静かで押し心地のよいリニアスイッチ「Kailh Purple Glede」

本機のボタンには、Kailh製のロープロファイル・リニアスイッチ「Purple Glede」が使われています。作動点は0.8mm、押下圧は30gf、キーを押し切るまでの距離は1.8mm。公称の動作音は25dBです。
リニアなので、押し込む途中にカチッとした段差がありません。0.8mm押し込んだところで入力が入り、段差のないまま底まで沈みます。
実際に押してみると、打鍵感が心地よく、音も静かです。重すぎず軽すぎない、バランスの良い押し心地でした。
スイッチを買い足して換装しなくても、最初から静かな押し心地で遊べます。通常版との違いは、そのまま本機を選ぶ理由です。
大きなボタンと白い矢印で、はじめてのレバーレスでも迷いにくい

ボタンは全体に大きめです。なかでも親指で押す↑ボタンは一回り大きく、定規を当てると直径約2.8㎜ありました。
←↓→↑の4つには、ボタンの下に白い矢印が入っています。どのボタンがどの方向かを目で確かめながら覚えられるので、はじめてレバーレスを使う人でもとっつきやすく感じました。

プログラマブルボタン(P1〜P4)は、丸いボタンとは違う豆のような楕円形です。P1とP3は上の列、P2とP4は↑ボタンの左右に置かれています。形と置き場所から、メインボタンとは役割の違うボタンだと一目で分かるデザインです。
薄くて実測1100g、膝の上に置いても遊べる

本体は薄く、実測は1100gでした。公称は1097gです。
机がない場所でも、膝の上に載せて問題なく遊べます。

底面はほぼ全面がシリコンマットで覆われていて、膝の上でも机の上でも同じ本体のまま使えます。
透明パープルとサインで、シグネチャーモデルらしい見た目

枠とボタンは透明なパープル、フェイスプレートは黒いガラス。そこにパープルのサインが入ります。
ボタンのキャップ越しにはスイッチの形が透け、パープルとスケルトンの組み合わせはおしゃれでした。
プロ選手のサインが入った特別仕様モデルを手元に置ける点も、通常版にはない楽しみです。
スイッチを好みのものに差し替えられるホットスワップ基板

基板はホットスワップ式で、ボタンのキャップを外すとスイッチを抜き差しできます。ハンダ付けは要りません。
スイッチ自体は、一般的なロープロファイルのメカニカルスイッチです。押し心地の好みが変わったときは、好みのものへ差し替えられます。
最初から入っているPurple Gledeが合わなくても、本体ごと買い替えずに済むのは安心材料です。
SwitchとPCを1台で使い分けられる3つの接続方式

接続方式は、Switch向けのBluetooth、Windows向けの2.4GHz無線、どちらにも使えるUSB有線の3つです。切り替えは、上辺のモードスイッチを回すだけ。SにするとSwitch、XにするとWindowsのモードになります。
モードを切り替えると、ボタンの表示レイアウトもSwitch用とPC用に切り替わる仕様です。
8BitDo Arcade Controller シグネチャーエディションの気になる点をレビュー
良いところが目立つ一方で、購入前に知っておきたい点もあります。
ガラスのフェイスプレートは指紋が目立つ

黒い強化ガラスのフェイスプレートは、指紋が付きやすいです。手のひらを置いて遊ぶ場所なので、しばらく使うと指の跡やくもりが広く残ります。
黒いガラスと透明パープルの見た目を選んだことの引き換えです。見た目を保ちたい場合は、遊んだあとに拭く手間が増えます。
反応点の調整やラピッドトリガーには対応しない
本機のスイッチは、接点で入力を検知する一般的なメカニカルスイッチです。磁気式スイッチを使うレバーレスのように、反応点を調整したり、ラピッドトリガーを使ったりはできません。
作動点は0.8mmで固定です。反応点をミリ単位で詰めたい場合やラピッドトリガーを使いたい場合は、磁気式スイッチを積んだレバーレスが選択肢になります。
まとめ

本記事では、8BitDo Arcade Controller シグネチャーエディションの良いところと気になる点を見てきました。
静かなリニアスイッチ「Kailh Purple Glede」を最初から積み、大きなボタンと白い矢印で、はじめてでも扱いやすいレバーレスです。薄く実測1100gの本体は膝の上でも遊べ、SwitchとPCを3つの接続方式で使い分けられます。
ガラス面に指紋が目立つこと、反応点の調整やラピッドトリガーがないことはあるものの、スイッチを換装せずに静かな押し心地で遊びたい人には選びやすい構成だと感じました。
そんな8BitDo Arcade Controller シグネチャーエディションは、以下のような方におすすめです。
- スイッチを交換せず、買ってすぐ静かなリニアで遊びたい方
- はじめてのレバーレスで、ボタンの位置を目で確かめながら覚えたい方
- 机だけでなく、膝の上でも格闘ゲームを遊びたい方
- SwitchとPCの両方で、1台のレバーレスを使い回したい方
- VxbaoとZhenのモデルや、透明パープルの見た目に惹かれる方
なお、PS5には対応していません。PS5で遊ぶ場合は、対応機種を確認して別のモデルを選んでください。
通常版との差額は約2,300円。通常版と迷っているなら、スイッチを替えずに静かな押し心地で遊べるシグネチャーエディションがおすすめです。
