ファイティングコマンダー OCTA Proとファイティングコマンダー OCTA for Windowsは、どちらもHORIの格闘ゲーム向けゲームパッドです。
天面6ボタンや8角ガイドといった共通の土台を持ちながら、操作感や機能には、はっきりとした差があります。
Proは、3種類の方向キー換装・背面ボタン2個・無線対応・3.5mmヘッドセット端子まで備えたプロモデル。対して無印モデルのOCTA for Windowsは、これらを省いてPCの有線接続に絞り、6,480円という手頃な価格にまとめています。どこまでの機能が必要かで選び分ける、性格の違う2台です。
本記事では、OCTA ProとOCTA for Windowsを比較しながら、それぞれレビューしていくので、ぜひご参照くださ。
スペック比較
まずは、OCTA ProとOCTA for Windowsのスペックを順に確認していきます。両機種で差が出るのは、対応機種・接続方式・カスタマイズ機能・価格の4点です。
OCTA Pro(SPF-040)のスペック

OCTA Proの主なスペックは、以下の通りです。
- 対応機種:PlayStation 5/PlayStation 4/PC(Windows 10・11)
- 接続方式:2.4GHz無線/USB Type-C有線(ケーブルロック機能)
- 無線仕様:最大通信距離 約10m/連続動作 最大約10時間/充電 約3時間
- 本体サイズ:実測 約158×110×57mm
- 重量:実測 約183.5g
- 方向キー:3種類を換装可能/入力感度256段階調整
- 背面ボタン:2個(専用アプリで割り当て)
- ヘッドセット端子:3.5mm搭載
- 価格:14,980円(税込)
OCTA Proは、PS5・PS4・PCをまたいで使えるマルチプラットフォーム対応のプロモデルです。接続はUSB Type-Cの有線と2.4GHz無線の両方に対応し、有線時はケーブルロックも使えます。ケーブルロックというのは、接続したケーブルが抜けないよう本体側で固定する仕組みのことで、激しい操作でもケーブルが外れにくくなります。
方向キーは形状の異なる3種類を付け替えられ、背面ボタンも2個備えています。3.5mmヘッドセット端子を搭載しているため、コントローラーに直接イヤホンやヘッドセットを挿して使える点も、for Windowsとの分かりやすい差になっています。
OCTA for Windows(HPC-060)のスペック

OCTA for Windowsの主なスペックは、以下の通りです。
- 対応機種:PC(Windows 10・11)のみ
- 接続方式:USB Type-A有線
- 本体サイズ:実測 約155×112×58mm
- 重量:実測 約151.5g
- 方向キー:標準/入力感度調整に対応
- 背面ボタン:なし
- ヘッドセット端子:なし
- カラー:ホワイト(HPC-060)/ブラック(HPC-059)
- 価格:6,480円(税込)
OCTA for Windowsは、PC専用に振り切ったモデルです。接続はUSB Type-Aの有線のみで、無線機能や背面ボタンは搭載していません。方向キーの換装にも対応していませんが、専用アプリから入力感度を調整できる点はProと共通です。
カラーはホワイトとブラックの2色があり、型番はホワイトがHPC-060、ブラックがHPC-059という違いになっています。今回レビューしているのは、ホワイトのHPC-060です。
2機種のスペック差のポイント

両機種の主な違いを表にまとめました。
| 項目 | OCTA Pro | OCTA for Windows |
|---|---|---|
| 価格 | 14,980円(税込) | 6,480円(税込) |
| 対応機種 | PS5/PS4/PC | PCのみ |
| 接続方式 | 無線+USB Type-C有線 | USB Type-A有線 |
| ポーリングレート(実測) | 有線1000Hz/無線500Hz | 有線250Hz |
| ボタン表記 | ×○□△(PS配列) | ABXY(XInput配列) |
| 方向キー | 換装可能(3種) | 標準 |
| 背面ボタン | 2個 | なし |
| ヘッドセット端子 | 3.5mm搭載 | なし |
| 実測重量 | 183.5g | 151.5g |
価格はProが約1.5万円、for Windowsが6,480円と、おおよそ倍の開きがあります。この価格差が、対応機種の広さ・無線対応・背面ボタン・方向キー換装といった機能差にそのまま表れている格好です。
接続の安定性に関わるポーリングレートも違います。
ポーリングレートというのは、コントローラーが1秒間に何回PCへ入力を送るかを表した数値のことで、単位はHz、数値が大きいほど入力を送る間隔が短くなります。計測したところ、Proは有線で1000Hz・無線で500Hz、for Windowsは有線で250Hzでした。
OCTA Pro 有線

OCTA Pro 無線

OCTA for Windows

数値の上ではProが上回りますが、ゲームは1秒間に決まった回数だけ画面を更新していて、スト6の場合はその1回ぶん(1フレーム)が約16.7msです。ポーリングレートの差はこれよりはるかに小さいため、ストリートファイター6で入力の遅れを感じることはありません。
ボタン表記にも差があります。

ProはPS5純正と同じ×○□△の配列なのに対し、for WindowsはXInput配列のABXY表記です。
XInputというのは、Windowsで広く使われるコントローラーの接続規格のことで、多くのPCゲームが標準で対応しています。PCの画面表示がABXYで出るゲームなら、表記の合うfor Windowsの方が読み替えの手間は少なくなります。
実測の重量は、Proが183.5g、for Windowsが151.5g。

無線や背面ボタンを積むProの方が重く、シンプルなfor Windowsが軽いという、納得しやすい並びです。無線や背面ボタンを積むProの方が重く、シンプルなfor Windowsが軽いという、納得しやすい並びです。本体サイズの実測はほぼ同じで、共通シャーシをベースにしている様子がうかがえます。
OCTA Proの特徴をレビュー

ここからは、OCTA Proの特徴を順にレビューしていきます。無印モデルにはない機能を中心に、まとめていきます。
PS5・PS4・PCを1台でカバーするマルチプラットフォーム対応

底面のスイッチで接続先を切り替え。PS5・PS4・PCに対応した3機種兼用モデル。
OCTA Proは、PS5・PS4・PCの3つのプラットフォームに対応しています。底面のスイッチで接続先を切り替える方式で、1台を複数の環境で使い回せるのが強みです。
ただし、PS4で使う場合は有線接続のみの対応です。PS5とPCでは有線・無線の両方が使えるため、無線で遊びたいならPS5かPCが前提になります。
有線と2.4GHz無線の両対応で、ケーブルロックも搭載

本体側の接続はUSB Type-C。有線時はケーブルロックで固定できます。
接続方式は、USB Type-Cの有線と2.4GHzの無線に両対応しています。有線時はケーブルロックで固定でき、激しい操作中もケーブルが抜けにくい仕組みです。無線にも対応するため、ケーブルの取り回しから解放される点も無印モデルとの違いです。
形状の異なる方向キーを3種類から選べる

手前にあるのが、付け替え用の方向キーです。
方向キーは形状の異なる3種類が付属し、好みに合わせて付け替えられます。指の引っかかりや回しやすさの感触を、自分なりに詰められる作りです。
また、専用アプリからは、入力感度を256段階で調整できます。ハードとソフトの両面から追い込める点が、プロモデルらしい部分。
背面ボタン2個で操作の幅が広がる

背面の上部に、2個のボタンを配置しています。
背面には2個のボタンがあり、専用アプリから任意の入力を割り当てられます。技やコマンドを背面ボタンに置けば、親指を主要ボタンから離さずに操作の幅を広げられます。
ストリートファイター6では、背面ボタンを使うか使わないかで利便性が変わります。ただし、背面ボタンを使わない遊び方なら、この差は埋まります。
3.5mmヘッドセット端子で音声に対応

底面の中央にある丸い端子が、ヘッドセット用です。
コントローラーに直接イヤホンやヘッドセットを挿せば、本体側で音声をまとめられます。ゲーム音を聞いたり、ボイスチャットをしたりできるのが便利。
この端子は無印モデルにはありません。手元で音量を扱いたい場合や、ボイスチャットを多用する場合に効いてくる装備です。
ギザギザ加工のグリップで滑りを抑える

グリップ部分には、細かなギザギザの加工が施されています。表面の凹凸のぶん、つるつるした無印モデルよりは指が滑りにくい仕上がりです。
とはいえ、Proのグリップ力が高いとまでは言いづらいのも正直なところです。あくまで最低限の滑り止めという位置づけで、無印モデルよりはまし、という程度の差でした。本体は軽く、長時間持っても手は疲れにくく感じます。
OCTA for Windowsの特徴をProと比較レビュー

ここまで、OCTA Proの特徴をレビューしてきました。今度は、OCTA for WindowsをProと比較しながらレビューしていきます。
両機種に共通する装備

OCTA ProとOCTA for Windowsは、土台となる装備の多くを共有しています。主な共通点は、以下の通りです。
- 天面6ボタンのレイアウト
- 8角ガイド付きの左スティック
- 耐久800万回のマイクロスイッチ
- 右側の低背スティック
- 専用アプリでのボタン割り当て・感度調整
天面6ボタンは、パンチ3種とキック3種を同時に置ける格闘ゲーム向けのレイアウトです。8角ガイドは、スティックの周囲を八角形の縁で囲った構造で、斜めや回転のコマンドを安定させる狙いがあります。
実際にスティックを回すと、八角の角ごとにカクッと節度のある手応えが返ってきます。コマンドの方向が指先で分かりやすく、回していて気持ちのよい感触です。どちらの機種も、この共通の土台のうえに作られています。
持ち心地は「つかむ無印」と「支えるPro」で異なる

実測のサイズはほぼ同じですが、握ったときの感触は別物でした。
OCTA for Windowsは数字以上に小ぶりで、手の中につかみ込むような持ち心地。一方のOCTA Proは、ひと回り大きく感じます。手のひら全体で支えるような持ち方になり、グリップ部分の形状も無印モデルとは少し違うように感じました。
素材の質感も異なります。

無印モデルは表面が加工なしのつるつるで、Proはギザギザの加工で最低限のグリップを確保しています。
どちらも軽く、長時間でも手が疲れにくい点は共通です。
PC専用・有線に振り切ったシンプル構成

OCTA for Windowsは、PCの有線接続に絞ったシンプルなモデルです。Proにあった無線・背面ボタン・方向キーの換装・ヘッドセット端子は、いずれも搭載していません。

背面はフラットで、Proのような背面パドルはありません。そのぶん割り当てられる入力は減りますが、機能を絞った結果が6,480円という価格に表れています。OCTAの6ボタンと8角ガイドを手頃に試したい場合に向いた割り切りだと感じます。
ストリートファイター6での操作感

ストリートファイター6で両機種を使ったところ、操作感はどちらも軽快で快適でした。背面ボタンを使うか使わないかの差はありますが、背面ボタンを使わないなら、無印モデルでも十分に満足できる手応えです。
どちらの機種も、RBやRTにあたるボタンが押しやすい位置にあります。一般的なパッドと比べると、慣れれば格闘ゲームのボタン割り当てがしやすく、扱いやすいと感じました。
軽量化と引き換えのビルドクオリティ

気になる点は、両機種に共通するビルドクオリティです。軽量化が図られているぶん、本体の質感はどちらも価格なりで、率直に言えば安っぽさが残ります。手触りもチープで、おもちゃっぽい印象は否めません。
ただし、この軽さが長時間プレイでの扱いやすさにつながっているのも事実です。質感と軽さはトレードオフの関係で、実際のプレイ中は気になりにくい部分でもあります。
なお、付属ケーブルの質には差がありました。

ProのUSBケーブルは作りのよいものが付属していて、無印モデルのケーブルとは品質に違いがあります。
どんな人におすすめ?
ここまでの比較を踏まえ、それぞれどんな人に向いているかをまとめます。
OCTA Proがおすすめな方

OCTA Proがおすすめなのは、次のような方です。
- PS5でもPCでも格闘ゲームをプレイする方
- 背面ボタンや方向キーの換装で操作を細かく詰めたい方
- 無線でケーブルから解放されたい方
- コントローラー経由でボイスチャットや音声を使いたい方
Proは、機能をひと通り備えたプロモデル。複数の環境を1台でまかないたい人や、カスタマイズで操作を追い込みたい人に向いた1台です。
OCTA for Windowsがおすすめな方

OCTA for Windowsがおすすめなのは、次のような方です。
- PCで格闘ゲームをプレイする方
- 背面ボタンや無線は不要という方
- OCTAの6ボタンと8角ガイドを手頃に試したい方
無印モデルは、PCの有線接続に絞ったシンプルな1台。価格は6,480円と手頃で、必要十分な機能だけで遊びたい人に向いています。
どちらが一方的に優れているわけではありません。必要な機能と予算しだいで選び分けるのが、後悔の少ない選び方です。
まとめ

本記事では、OCTA ProとOCTA for Windowsの違いについて、スペックと使用感の両面からレビューしてきました。
Proは、マルチプラットフォーム対応・無線・背面ボタン・方向キーの換装・ヘッドセット端子まで備えたプロモデル。一方の無印モデルは、PCの有線接続に絞り、6,480円まで価格を抑えた構成です。
土台となる6ボタンや8角ガイドは共通で、ストリートファイター6での操作感はどちらも軽快。違いは、機能の幅と価格、そして持ち心地に表れます。
機能を広く使いたいならPro、PCで手頃に格闘ゲームを楽しみたいなら無印モデル。どちらもOCTAの土台は同じなので、必要な機能と予算で選べば、大きく外すことはないはずです。
