ゲーミングコントローラーのスティックで、いま主流になりつつあるのがTMR方式です。
TMRは、従来のアナログスティックの弱点だったドリフト現象が起きにくく、長く使っても操作精度を保ちやすいのが魅力。2026年に入って対応モデルが一気に増え、5,000円台のエントリー機から3万円超のハイエンドまで、選択肢が大きく広がっています。
ただ、TMRと一口に言っても、搭載するコントローラーごとに価格も機能も対応プラットフォームもさまざま。どれを選べばよいか迷う方も多いはずです。
本記事では、実際に購入・提供で手元に揃えた機種を中心に、おすすめのTMRコントローラーを紹介していきます。スティック方式の違いや選び方も解説するので、ぜひご参照ください。
本記事で紹介する製品の一部は、GuliKit・MOJHON・GameSir・Void Gaming・Razer・ASUS・LEADJOY・ふもっふのおみせの各社様より製品を提供・貸与いただいています。
TMRとは? 3つのスティック方式の違い

コントローラーのスティックには、大きく分けてポテンショメータ(アナログ)・ホール効果・TMRの3方式があります。まずは、それぞれの仕組みと特性の違いを整理していきます。
ポテンショメータ(アナログ)方式
ポテンショメータ方式は、純正コントローラーをはじめ長く使われてきた、最もスタンダードなスティックの仕組み。
スティックを倒すと、内部の金属端子がカーボン抵抗の上を滑り、その位置によって変化する抵抗値から傾きを読み取ります。物理的な接点で位置を検出するシンプルな構造で、製造コストが安く、新品時の入力は素直で扱いやすいのが強みです。
一方で、金属端子が抵抗の上を擦り続ける構造上、長期間の使用で接点が摩耗していきます。摩耗が進むと、スティックを触っていないのに入力が入るドリフト現象が起きやすくなるのが、この方式の弱点です。
ホール効果方式
ホール効果方式は、スティックの摩耗対策として広まった、非接触式の仕組みです。
スティックの軸に磁石を取り付け、基板上のセンサーが磁界の変化を読み取って傾きを検出します。金属端子が擦れ合う接点が存在しないため、ポテンショメータのような摩耗が起きず、長期間使ってもドリフトが発生しにくいのが大きな強みです。
検出のために磁石とセンサーを使う方式で、近年は多くのメーカーが採用してきました。非接触で耐久性に優れる仕組みとして、長く使えるコントローラーの定番になっています。
TMR方式
TMRというのは、トンネル磁気抵抗(Tunnel Magnetoresistance)効果を利用したセンサー方式のことで、TMR方式は、ホール効果と同じく磁石を使う非接触式ながら、センサー内部の検出原理が異なる新しい仕組みです。
ホール効果センサーが磁界から得られる信号はごくわずかで、増幅が必要になります。これに対しTMRセンサーは同じ磁界からより強い信号を得られるため、増幅の負担が小さく、ノイズや温度変化の影響を受けにくいのが特徴です。結果として、より細かく安定した入力の検出につながります。
消費電力の面でも有利だとされています。GuliKitは自社のTMRセンサーの消費電流を0.1〜0.3ミリアンペア、リニアホールセンサーを0.5〜2ミリアンペアとしていて、ワイヤレスコントローラーのバッテリー持ちにわずかながら効いてきます。
加えて、振動モーターやトリガー部の磁石といった、コントローラー内部の余分な磁界の影響を受けにくいのもTMRの強み。非接触で摩耗に強いという基本はホール効果と共通しつつ、感度と安定性をさらに高めた方式だと言えます。
3方式の特性を比較

3方式の特性を、検出精度・耐久性・コストの観点で整理すると、以下のようになります。
| 方式 | 検出のしくみ | 摩耗・ドリフト | 特性 | 主な採用例 |
|---|---|---|---|---|
| ポテンショメータ | 金属端子が抵抗を擦って検出(接触式) | 摩耗で起きやすい | 新品時の入力が素直・低コスト | 各社純正コントローラー |
| ホール効果 | 磁界の変化を検出(非接触式) | 起きにくい | 摩耗に強く長寿命 | 多くのサードパーティ製 |
| TMR | 磁界の変化を高感度で検出(非接触式) | 起きにくい | 高感度・低ノイズ・余分な磁界に強い | 近年の上位モデル中心 |
非接触のホール効果とTMRは、どちらも摩耗によるドリフトに強いのが共通の利点。そのうえでTMRは、信号の強さからくる検出精度や安定性で一歩進んだ方式と位置づけられます。
TMRが万能というわけではない

ここまでTMRの強みを紹介してきましたが、すべての場面で最適とは限りません。前提として、アナログスティックの操作感はセンサー方式によって特性が異なり、好みが分かれる要素があります。
ポテンショメータ方式のスティックは、新品時には入力が素直で違和感が少なく、長年親しまれてきた操作感に慣れたユーザーには扱いやすい特徴があります。
一方のTMRはドリフト耐性や耐久性に優れる反面、製品ごとのチューニングやデッドゾーン設定によって、操作感に違いが出ることもあります。
また、ポテンショメータ方式は摩耗によるドリフトのリスクがあるものの、定期的に買い替える前提なら常に新品に近い操作感を保てるという考え方もできます。これに対してTMRは、長期使用を前提とした安定性に強みのある方式です。
このように、それぞれ明確な特性の違いがあるため、どちらが優れているかは用途や重視するポイントによって変わってきます。実際の操作感は、センサー方式に加えてスティックモジュールやソフトウェア側の調整にも大きく左右される点には留意が必要です。
とはいえ、一般的なプレイ環境で長く使うことを前提にするなら、ドリフトに強く精度も安定したTMRは扱いやすい選択肢。本記事でも、TMRスティックを搭載したコントローラーを中心に紹介していきます。
TMRコントローラーの選び方
TMRコントローラーといっても、対応するゲーム機や価格帯、搭載する機能はモデルごとに大きく異なります。ここでは、自分に合った1台を選ぶための4つの視点を紹介していきます。
対応プラットフォームで選ぶ

まず確認したいのが、自分の遊ぶ環境に対応しているかどうかです。
TMRコントローラーは、PCには幅広く対応している一方、家庭用ゲーム機への対応は製品ごとに分かれます。とくにPlayStation 5は公式ライセンスの仕組み上、対応機種が限られるのが実情で、PS5で使いたい場合はPS5対応を明記したモデルを選ぶ必要があります。
Xboxも同様に公式ライセンスが必要で、Xbox対応をうたうモデルは限られます。一方、Nintendo SwitchやSwitch 2、スマホは対応するモデルが比較的多く、PCと併用しやすい傾向です。
複数の環境を行き来するなら、対応プラットフォームの幅広さが選ぶうえでの重要な軸になります。
価格帯で選ぶ
TMRコントローラーは、価格帯によって機能の充実度が変わります。
5,000〜1万円のエントリー帯は、TMRスティックを試してみたい方や、シンプルな構成で十分という方向け。1〜2万円のミドル帯は、背面ボタンや切替式トリガー、カスタマイズ機能などを備えたモデルが多く、機能と価格のバランスが取れた激戦区です。3万円前後のハイエンド帯は、ボタンの素材や作り込み、付属品の充実度まで含めて、所有感や操作感を突き詰めたモデルが揃います。
まずは予算を決め、その価格帯で何ができるかを把握すると、選択肢を絞り込みやすくなります。
追加機能・こだわりで選ぶ

TMRコントローラーには、操作感を自分好みに追い込むための機能を備えたモデルが多くあります。気になる機能があれば、それを軸に選ぶのも一つの方法です。
スティックの硬さやテンションを調整できるモデルは、倒し心地を好みに合わせられます。レースゲームで細かく舵を切りたいときと、FPSで素早く反応したいときとで、最適な重さは変わってきます。本記事ではBEITONG Kunpeng40やGuliKit TT MAXが、スティックの調整機構を備えています。
ボタンの素材やスイッチの仕様も、操作感を左右する要素です。マウスのクリックに近い光学式やメカニカルマイクロスイッチ、しっとりとした押し心地の導電ゴムなど、方式によって押し心地が変わります。
トリガーは、押し込み量を読み取るアナログ入力と、浅いストロークで即座に反応するデジタル入力を、物理スイッチで切り替えられるモデルが便利で、1台でレース系とFPS系を行き来できます。
背面ボタンの数も、プレイスタイルに直結する要素です。ジャンプやダッシュなど頻繁に使う操作を割り当てれば、親指を主要ボタンから離さずに操作できます。背面ボタンを使わない方は、誤爆を防ぐためにあえて少ない、または着脱できるモデルを選ぶ考え方もあります。
TMRコントローラー比較一覧表

本記事で紹介する機種のスペックを、一覧表でまとめました。各機種の詳細は、このあとの章で順に紹介していきます。
| 項番 | 機種 | 価格(税込) | スティック | トリガー | 背面ボタン | 対応プラットフォーム | 重量 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | MOJHON STORM | 12,999円 | TMR | ホール効果/マイクロ切替 | 4 | PC/Switch/Switch2/Android/iOS | 約242g |
| 2 | GuliKit TT MAX | 約12,400円 | TMR (テンション調整) | ホール効果/マイクロ切替 | 4(金属パドル) | PC/Switch/Switch2/Android/iOS | 約269g |
| 3 | BEITONG Kunpeng40 | 11,980円 | TMR (硬さ調整) | TMR(切替式) | 2 | PC/Switch/Switch2/Android/iOS/TV | 約242g |
| 4 | GameSir G7 Pro 8K | 15,999円 | TMR (Gen2) | ホール効果/マイクロ切替 | 4(背面2+ミニバンパー2) | PC | 約268g |
| 5 | GuliKit ES Pro | 約5,300円 | TMR | ホール効果 | なし | PC/Switch/Switch2/Android/iOS/macOS/SteamOS | 約225g |
| 6 | Void GENESIS | 12,980円 | TMR | ホール効果/マイクロ切替 | 10 | PC/Switch/Android/iOS | 約198g |
| 7 | LEADJOY Xeno Plus | 9,350円 | JS13 Pro TMR | ホール効果/マイクロ切替 | 4(L4/L5/R4/R5) | PC/Switch/Switch2/Android/iOS | 約234g |
| 8 | GameSir G7 Pro | 約13,000円 | TMR | ホール効果+トリガーストップ | 4(背面2+上側面2) | Xbox/PC/Android | 約272g |
| 9 | Razer Raiju V3 Pro | 32,980円 | TMR (左右対称) | ホール効果(切替式) | 6(背面4+上側面2) | PS5/PC | 約258g |
| 10 | ROG Raikiri II | 30,873円 | TMR | TMR/マイクロ切替 | 4 | Xbox/PC/ROG Xbox Ally | 約255g |
| 11 | MOJHON BLITZ 2 | 約9,000円〜 | TMR | フルメカニカル | 4(背面2+上部2) | PC/Switch/Android/iOS | 約242g |
| 12 | Steam Controller | 17,800円 | TMR+トラックパッド | アナログ | 4 | PC/Steam | 約294g |
| 13 | 8BitDo Ultimate 2 Wireless | 約9,000円 | TMR | ホール効果/タクタイル切替 | 4(背面2+R4/L4) | PC/Android | 約246g |
おすすめTMRコントローラー12選
ここからは、実機をレビューしてきた経験をもとに、おすすめのTMRコントローラーを紹介していきます。順位は、操作感・機能・価格のバランスを総合的に見て判断しています。自分のプレイスタイルに合う1台を見つけてみてください。
MOJHON STORM【万能・充電ドック付属】

- 接続方式:有線/2.4GHz/Bluetooth
- 対応機種:PC/Switch/Switch 2/Android/iOS
- スティック:カスタムTMR(4096)
- トリガー:ホール効果/マイクロスイッチ切替式
- 追加ボタン:4個(背面M1M2/M3M4)
- ポーリングレート:2000Hz
- 重量:約242g(実測)
- 価格:12,999円
ホール効果機からTMRへと進化したMOJHONのフラッグシップが、このSTORMです。
カスタムTMRスティックは、エイムの微調整がスムーズで、中心への戻りも安定した操作感。有線・2.4G無線のどちらでも2000Hzに対応し、体感での差はほとんどありません。トリガーはホール効果とマイクロスイッチを物理スイッチで切り替えられ、感覚的に扱えるのも便利でした。
独自のダイヤモンドクロスキーは、4方向が独立したメカニカル構造で、斜め入力での意図しない暴発が起きにくい設計。格闘ゲームのコマンド入力でも素直に反応してくれます。
そして見逃せないのが、充電ドックが標準で付属する点です。同社のBLITZ 2では別売だったドックが最初から付き、ドングルも収納できるため、デスク周りをすっきりまとめられます。接続方式・対応プラットフォームの広さも含め、万能に使えるバランスの良い1台です。
MOJHON STORMレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-mojhon-storm/
GuliKit TT MAX【カスタマイズ重視】

- 接続方式:有線/Bluetooth(Hyperlink 2ドングル付属)
- 対応機種:PC/Switch/Switch 2/Android/iOS
- スティック:TMR(720°無段階テンション調整・4000段階)
- トリガー:ホール効果/マイクロスイッチ切替式
- 追加ボタン:4個(金属背面パドル)
- 重量:約269g(実測)
- 価格:約12,400円
操作感を細かく追い込めるのが、GuliKit TT MAXです。
最大の特徴は、720°方向に無段階で調整できるTMRスティックのテンション機構。倒したときの重さや戻りの強さを好みに合わせて連続的に変えられ、Forza Horizon 6ではロングスティックに付け替えてテンションを最も強くすると、コーナーでの細かな舵角調整がしやすくなりました。レース系とFPS系で最適なスティックの重さは変わるため、自分の感覚に合わせ込めるのは大きな強みです。
金属製の背面パドル4個は、中指から小指のどの指でも自然に届く配置で扱いやすい設計。トリガーもホール効果とマイクロスイッチを物理スイッチで瞬時に切り替えられます。樹脂ながら手に吸い付くグリップはラバーレスで、経年劣化の心配が少ないのも長く使ううえでの安心材料です。付属品も2段ケースにコマンドメモが入るなど充実しており、カスタマイズ好きにはたまらない1台に仕上がっています。
GuliKit TT MAXレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-gulikit-tt-max/
BEITONG Kunpeng40【硬さ調整・多機能】

- 接続方式:有線/2.4GHz/Bluetooth
- 対応機種:PC/Switch/Switch2/iOS/Android/TV/Tesla
- スティック:TMR(硬さ30〜90gf調整)
- トリガー:TMR(8mm/2mm切替・Faster Trigger)
- 追加ボタン:2個(M1/M2)
- 重量:約242g(実測)
- 価格:11,980円
スティックの硬さを物理的に調整できるのが、BEITONG Kunpeng40です。
スティック根元のダイヤルを回転させることで倒す重さを30〜90gfの範囲に変えられる機構。テンションの強さを無段階で変えるTT MAXに対し、Kunpeng40はダイヤルを回して押し込む重さそのものを段階的に調整できます。一番軽い30g側にすると、その軽快さに驚くほどで、素早い操作がしやすくなります。
トリガーもTMRを採用し、ストロークを8mmと2mmで切り替えられるほか、最小0.1mmで反応するFaster Triggerにも対応。スティックとトリガーの両方をTMRで揃えた構成は、この価格帯では充実しています。
光学式のABXYボタンは高めのクリック音で反応も速く、特許を取得した360°十字ボタンは斜め入力もスムーズ。左右で強さの違う非対称振動も備え、レースゲームでは路面の感触が伝わる没入感を高く感じました。
対応プラットフォームの広さも魅力で、PC・Switch系からスマホなど幅広くカバーします。
- ふもっふのおみせ BEITONG Kunpeng40 紹介ページ
- BEITONG Kunpeng40レビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-beitong-kunpeng40/
GameSir G7 Pro 8K【8000Hz・競技志向】

- 接続方式:有線/2.4GHz/Bluetooth
- 対応機種:PC
- スティック:第2世代Mag-Res TMR(4096段階)
- トリガー:ホール効果/マイクロスイッチ切替式
- 追加ボタン:4個(背面2+ミニバンパー2)
- ポーリングレート:8000Hz(有線・2.4G無線)
- 重量:約268g(実測)
- 価格:15,999円
有線・2.4G無線ともに8000Hzのポーリングレートに対応するのが、GameSir G7 Pro 8Kです。
第2世代のMag-Res TMRスティックを搭載し、4096段階の細かな入力検出に対応。シアンの半透明ボディが目を引くデザインで、マグネット式フェイスプレートで着せ替えもできます。ホールド感も強めで、しっかり握り込める作りです。
ポーリングレートは計測ツールでも中央値で約7936Hzを確認でき、スペック通りの数値が出ています。ただし、8000Hzの体感差は正直なところ得にくく、効果を実感するにはPC側の環境も問われます。とはいえ、TMRスティックの精度やボタンの押し心地、カスタマイズ性は日常的に効いてくる部分で、競技志向のPCゲーマーには満足度の高い1台です。
トリガーはホール効果とマイクロスイッチを物理スイッチで切り替えられ、レース系の繊細なアクセル操作とFPSの素早い射撃を使い分けられます。
GameSir G7 Pro 8Kレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-gamesir-g7-pro-8k/
GuliKit ES Pro【最軽量・高コスパ】

- 接続方式:有線/Bluetooth(Hyperlink 2)
- 対応機種:PC/Switch/Switch 2/Android/iOS/macOS/SteamOS
- スティック:TMR(4000段階・感度3段階)
- トリガー:ホール効果(256段階)
- 追加ボタン:なし
- 重量:約225g(実測)
- 価格:約5,300円
5,000円台でTMRスティックを搭載するのが、GuliKit ES Proです。
この価格ながら約225gと軽く、長時間握っても疲れにくい仕上がり。TMRを手頃に試したい方の入口としてうってつけの1台です。Bluetooth接続でも遅延を感じさせない反応の良さで、ワイヤレスでも快適にプレイできました。
ソフトを使わずA↔B・X↔Yのボタン配置を入れ替えられるため、Switch風の配列にも素早く合わせられます。対応プラットフォームも幅広く、Switch 2のスリープ解除にも対応するなど、低価格帯ながら使い勝手は妥協していません。
背面ボタンは搭載しておらず、拡張性を求める方には物足りない部分もあります。ただ、まずはTMRの操作感を体験してみたい、軽くてシンプルな1台が欲しいという方には、価格を超えた満足感のある選択肢だと言えます。
GuliKit ES Proレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-gulikit-es-pro/
Void GENESIS【超軽量・eスポーツ】

- 接続方式:有線/2.4GHz/Bluetooth
- 対応機種:PC/Switch/Android/iOS
- スティック:TMR
- トリガー:ホール効果/マイクロスイッチ切替式
- 追加ボタン:10個(F1〜F4/CZ×2/背面M1M2/上部M3M4)
- 重量:約198g(実測)
- 価格:12,980円
日本発のカスタムコントローラーブランド・Void Gamingが手がけるのが、このGENESISです。
最大の魅力は、200gを切る約198gの軽さ。一般的なワイヤレスコントローラーより数十グラム軽く、長時間プレイでも手首への負担を抑えられます。それでいてマット仕上げの筐体には安っぽさがなく、軽さと質感を両立しているのが好印象でした。
TMRスティックは、ホール効果機と比べても一段細かいと感じる解像度で、エイムの微調整がしやすい操作感。ABXYの下に配置されたCZボタンを含む豊富な追加ボタンで、ストリートファイター6ではCにパリィを割り当てるなど、操作の幅も広げられます。
振動機能は搭載していませんが、これは軽量化を優先したeスポーツ志向の割り切り。競技性を重視するなら、むしろ歓迎できる仕様だと言えます。継続的なファームウェア改善も行われており、長く付き合える1台です。
- Void GENESIS 公式サイト販売ページ
- Void GENESISレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-void-genesis/
LEADJOY Xeno Plus【軽量・多機能】

- 接続方式:有線(USB-C)/2.4GHz/Bluetooth
- 対応機種:PC/Switch/Switch 2/Android/iOS
- スティック:JS13 Pro TMR(ラバーキャップ着脱式)
- トリガー:ホール効果/マイクロスイッチ切替式
- ABXY:メカニカルマイクロスイッチ
- 追加ボタン:4個(L4/L5/R4/R5・マクロ対応)
- ポーリングレート:1000Hz(有線・2.4G無線)
- 重量:約234g(実測)
- 価格:9,350円
JS13 Pro TMRスティックを軽量ボディに収めたのが、LEADJOY Xeno Plusです。MOJHONの主要開発メンバーが立ち上げた新興メーカーの一台で、上位機クラスの装備を1万円以下にまとめています。
実測約234gと軽く、サイズもやや小さめで、見た目のゴツさのわりに扱いやすいのが好印象でした。中核のJS13 Pro TMRスティックは、倒した方向にそのまま素直に反応し、エイムや視点移動のレスポンスが快適。リニアな入力と高めの感度で、細かなエイム調整のしやすさを実際に感じ取れました。
トリガーはホール効果とマイクロスイッチを背面スイッチで切り替えられ、デジタル入力時のレスポンスも良好。背面の4ボタンは中指の上下で押し分けられる配置で、握ったまま指が届くため、手を持ち替えずに追加入力を割り当てられます。充電ドックも付属し、ブラックにパープルを効かせたデザインも含めて、価格以上の充実感がある一台です。
グリップは樹脂にテクスチャ加工を施した仕上げで、握ったときの引っかかりはやや控えめ。交換用のスティックキャップが付属しない点も含め、軽さや価格とのトレードオフと捉えれば納得しやすい範囲です。
LEADJOY Xeno Plusレビュー記事
LEADJOY Xeno Plusレビュー|高精度TMRスティックを軽量ボディに収めたマルチプラットフォームコントローラー
GameSir G7 Pro【高コスパ・Xbox公認】

- 接続方式:有線/2.4GHz(Xbox)/Bluetooth
- 対応機種:Xbox/PC/Android
- スティック:TMR
- トリガー:ホール効果アナログ+トリガーストップ
- 追加ボタン:4個(背面L4R4+上側面L5R5)
- 重量:約272g(実測)
- 価格:約13,000円
Xbox公式ライセンスを取得したTMRコントローラーが、GameSir G7 Proです。
Xbox公認モデルとしては初めてTMRスティックを搭載し、ドリフトがほぼ発生しない安定した操作性が魅力。トリガーにはホール効果を採用し、ストロークを物理的に短縮できるトリガーストップも備えています。光学式のABXYボタン、交換できるメカニカルDパッドなど、機能の充実度に対して約1万3000円という価格は、コストパフォーマンスに優れています。充電スタンドも付属し、握りやすいサイズ感で男女問わず扱いやすい作りです。
Xbox・PC環境をメインに遊ぶ方には、価格と性能のバランスが取れた定番の選択肢だと言えます。なお、同じG7 ProにはゼンレスゾーンゼロとコラボしたZZZ版もあり、付属品やデザインにこだわりたい方はそちらも選択肢になります。
GameSir G7 Proレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-gamesir-g7-pro/
Razer Raiju V3 Pro【ハイエンド・PS5/PC】

- 接続方式:有線/2.4GHz/Bluetooth
- 対応機種:PS5/PC
- スティック:TMR(左右対称)
- トリガー:ホール効果(アナログ/デジタル物理切替)
- 追加ボタン:6個(背面M3〜M6着脱式+上側面M1M2)
- 重量:約258g(実測)
- 価格:32,980円
PS5公式ライセンスを取得したハイエンドモデルが、Razer Raiju V3 Proです。
PS5とPCの両方に対応し、本気でプレイしたい方に応える作り込みが魅力。左右対称のTMRスティックに、アナログとデジタルを物理スイッチで切り替えられるホール効果トリガーを組み合わせています。アクションボタンはマイクロスイッチ風のクリック感を持つメカタクタイル仕様で、カチカチとした押し心地が心地よく、ゲーミングマウスに近い感覚です。
背面ボタンはネジ式で着脱でき、2個・4個・全て外すといった段階を選べる柔軟さも備えています。約258gと軽めで、菱形エンボスのラバーグリップは通気性も良好。Gran Turismo 7のようなレースゲームから、背面ボタンを活用するアクションゲームまで、幅広く応えてくれます。
3万円超という価格は気軽とは言えませんが、PS5とPCをまたいで使え、Razerで揃えたい所有感も含めて納得できるハイエンド機です。
Razer Raiju V3 Proレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-razer-raiju-v3-pro/
ROG Raikiri II【ハイエンド・Xbox/PC】

- 接続方式:有線/2.4GHz/Bluetooth
- 対応機種:Xbox/PC/ROG Xbox Ally
- スティック:TMR
- トリガー:TMR/マイクロスイッチ物理切替
- 追加ボタン:4個(全てマイクロスイッチ)
- 重量:約255g(実測)
- 価格:30,873円
ASUSのROGブランドが手がけるハイエンドモデルが、ROG Raikiri IIです。
最大の魅力は、ABXY・Dパッド・バンパー・背面ボタンまで全てがマイクロスイッチという作り。カチッとした明確なクリック感は一度慣れると戻れないほどで、操作のたしかな手応えが得られます。TMRスティックも長時間使って引っかかりがなく、安定した精度を保ちました。
トリガーはTMRセンサーとマイクロスイッチを物理的に切り替えられ、用途に応じて使い分け可能。3.5mmジャックの音質も想像以上に良く、FPSでは敵の足音の方向がくっきり聞き取れました。約50時間と長いバッテリーや、インストール不要でブラウザから設定できるGear Linkなど、使い勝手も練られています。ROG Xbox Ally Xと組み合わせれば、ライブラリボタンからゲーム起動まで完結する連携も魅力です。
約3万円のハイエンド帯ですが、全ボタンマイクロスイッチのクリック感と同梱品の充実を考えれば、価格に見合った1台だと言えます。
ROG Raikiri IIレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-rog-raikiri-ii-xbox-wireless-controller/
MOJHON BLITZ 2【FPS・格ゲー特化】

- 接続方式:有線/2.4GHz(NearLink)/Bluetooth
- 対応機種:PC/Switch/Android/iOS
- スティック:TMR
- トリガー:フルメカニカル(デジタル入力)
- 追加ボタン:4個(背面M1M2+上部M3M4)
- 重量:約242g(実測)
- 価格:約9,000円〜
フルメカニカル構造でFPS・格闘ゲームに特化したのが、MOJHON BLITZ 2です。
16個のボタンすべてにメカニカルスイッチを採用し、打鍵感には高級感があります。TMRスティックは軽い操作感でフリック入力にも向いており、素早いエイムを求めるFPSと好相性。360°シリコンラバーのグリップは、これまで使った中でも一番と感じるほどのホールド感でした。
トリガーはメカニカルスイッチによるデジタル入力で、押し込み量を読み取るアナログ入力には対応していません。素早いオン・オフが求められるFPSや格闘ゲームには好相性ですが、アクセルを細かく調整するレースゲームには不向きなため、用途を選ぶ1台です。
有線・無線ともに2000Hzに対応し、エクストラボタンが上下に分散した配置でミスしにくいのも実戦的なポイントです。
MOJHON BLITZ 2レビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-bigbig-won-blitz2/
Steam Controller【トラックパッド搭載】

- 接続方式:有線/2.4GHz(Puck)/Bluetooth
- 対応機種:PC/Steam
- スティック:TMR磁気スティック+デュアルトラックパッド
- トリガー:アナログ
- 追加ボタン:4個(L4/L5/R4/R5)
- 重量:約294g(実測)
- 価格:17,800円
Valveが手がけるSteam特化の純正コントローラーが、Steam Controllerです。
左右対称のTMR磁気スティックに加え、2基のトラックパッドを備えるのが最大の個性。トラックパッドはハプティクスを内蔵し、操作に合わせた細かな振動が新感覚で、Steam Inputとの完全統合により挿すだけで自動認識されます。数千タイトルのコミュニティ製レイアウトを流用でき、デスクトップ操作も補助できる二刀流的な使い方も可能です。
一方で、縦方向に大きくボタン配置が独特なため、持ち替えに違和感を覚える場面もありました。打鍵感も価格に対しては必ずしも上質とは言えず、17,800円という価格にモノとしての高級感を求めると物足りなさを感じるかもしれません。Steamを中心に遊び、トラックパッドやPC操作の補助に価値を見いだせる方に向いた、個性の強い1台です。
Steam Controllerレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-steam-controller/
8BitDo Ultimate 2 Wireless【コンパクト・全部入り】

- 接続方式:有線/2.4GHz/Bluetooth
- 対応機種:PC/Android
- スティック:TMR
- トリガー:ホール効果/タクタイル切替+トリガーストップ
- 追加ボタン:4個(背面2+R4/L4)
- 重量:約246g(実測)
- 価格:約9,000円
1万円以下に機能をまとめたコンパクトな1台が、8BitDo Ultimate 2 Wirelessです。
TMRスティックに加え、4つの追加ボタン、充電ドックまで揃って実売8,000円前後という価格が魅力。横幅約147mmとスリムで、角を丸めた形状は手にころんと収まります。十字キーのタクタイルなクリック感は方向入力がはっきり通る感触で、ジャンルを問わず軽快に遊べました。
スティックは遊びがやや広く、動き出しに少し癖があるため、繊細なエイムを突き詰めるFPSには不向きな面もあります。グリップ力も控えめで、設定ソフトが有線接続時のみという制約もあります。とはいえ、カジュアルにオープンワールドやアクションを楽しむ用途なら十分な実力で、TMR入門機として手に取りやすい価格と扱いやすさを備えた1台です。
8BitDo Ultimate 2 Wirelessレビュー記事 – https://gaming-pad.com/controller/review-8bitdo-ultimate-2-wireless/
まとめ

本記事では、実際に手元で使ってきた経験をもとに、おすすめのTMRコントローラーを紹介してきました。
TMRスティックは、従来のアナログ方式の弱点だったドリフトに強く、長く使っても精度を保ちやすいのが大きな魅力です。2026年に入って対応モデルが一気に増え、5,000円台から3万円超まで、予算や用途に応じて選べる幅が広がりました。
スティックの調整機構で操作感を追い込みたい方には、テンションを無段階で変えられるGuliKit TT MAXや、硬さをダイヤルで調整できるBEITONG Kunpeng40が向いています。充電ドック込みの完成度で選ぶなら、万能に使えるMOJHON STORMが扱いやすい1台です。予算を抑えてTMRを試したいなら、5,000円台のGuliKit ES Proが入口になります。
PS5でも本気で使いたい方はRazer Raiju V3 Pro、Xbox・PC環境ならROG Raikiri IIやGameSir G7 Proと、対応プラットフォームで選ぶのも一つの方法です。軽さを最優先するなら、約198gのVoid GENESISも候補になります。
どの方式にも得意・不得意はありますが、長く使うことを前提に、ドリフトに強く精度も高いコントローラーを求めるなら、TMRスティック搭載モデルは有力な選択肢だと言えます。自分のプレイスタイルと予算に合った1台を見つけてください。
